3.とり、トリ、鳥
教室
キーンコーンカーンコーン
K先生「授業始めますぞ~」
ラン「起立、礼…」
K先生「出席とりま~す…え~と、ペンペン…ないな~…ペン貸してもらえる」
シオン「あの、毎回毎回忘れないで下さい。貸しますけど…」
K先生「すいません」
――この先生は毎回毎回ペンを忘れる。席が真ん中列の一番前なせいか、私がペンを貸すはめになる。ちなみに、今は生物の授業~
K先生「そうそう、これは授業と関係ないけど、面白いから(実験)やります」
――面白いから!?
K先生「まず、シャボン液に水素を混ぜて…えーと、君協力して」
アキラ「はい」
K先生「じゃあチャッカマン持って…私がシャボン玉吹くので、火をつけてください」
シャボン玉に火をつけた瞬間、シャボン玉はボッと火の玉の様に燃えて消えた。
K「これが水素爆発ですよ。テストには出ないですけど」
――出ないよね。だってこの授業生物だもん
K先生「では、本題に入ります。今日は、植物細胞について・・・教科書は26ページ、図表は~…ちょと借ります」
――だから、なぜ私の…
K先生「図表の40ページ開いといて下さい」
授業は終わり
シオン「ふ~終わった~」
マユ「生物って、ずっと話聞いてるだけだから、眠くなるよ~」
シオン「マユはどの授業も寝てるじゃ~ん」
マユ「寝てないもん!」
ラン「あら?先生の忘れ物みたい」
シオン「シャボン液か…そのうち取りにくるよ」
マユ「え~届けてあげよう」
シオン「でました~!マユちゃんのいい子ぶりっ子」
マユ「違うもん!」
ラン「マユ、気にしないで二人で行きましょう」
マユ「うん!」
シオン「ちょ、待ってよ~冗談だよ、行くよ~」
生物準備室
ラン「失礼します。K先生はいらっしゃいますか?」
K先生「はい、何ですかな?」
ラン「お忘れものです」
K先生「お~忘れてました。ありがとう」
マユ「あ、小鳥さん」
先生のデスクにカゴに入った小鳥
K先生「保護したんです。昨日」
シオン「保護?」
K先生「はい。巣から落ちたんでしょう。学校の垣根の所にいました」
マユ「かわいい」
シオン「なんだ、保護しただけか、私はてっきり実験ようかと…」
K先生「そんなわけないでしょ」
マユ「そうだよシオンちゃん、こんなかわいい小鳥さんが実験台なわけないじゃん」
――ふむ。なんかズレてる
ラン「シオン、マユそろそろ時間」
シオン「お!そうだ、それでは先生、失礼します」
ラン「失礼しました」
マユ「失礼しました~」
K先生「ご苦労さまです」
あの後、小鳥はどうなったのだろうか。
続く。
この話に出てきた『水素爆発』の実験、実際に高校時代生物の先生がやってくれたものです。ただ、あんまり明確に覚えてなくて、間違ってる恐れがあります。
間違ってたらごめんなさい。いや、絶対何かちがう。
自分理科系苦手なんです。では(o・・o)/




