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日陰の本棚  作者: invitro
【エッセイ】
21/23

ダイエットエッセイ①

 ―あらすじ―


 理解こそダイエットへの近道

 基礎編①


 全文訳1400字


※私が子供の頃、勉強した事を個人ブログで垂れ流していたエッセイです。

 20年以上前の知識だから間違ってたら勘弁な!


 太る、とはどういうことだろうか。


 脂肪がつく。

 腕や足が太くなる。

 イメージではそんなところだと思う。

 これを厳密にいうなら、


①細胞分裂による白色脂肪細胞の増加

②白色脂肪細胞の慢性的な肥大


 この二つの表現になる。



 細胞の増加。

 脂肪細胞の数が増えれば脂肪という組織全体の体積が増えるのは誰でもイメージできるだろうから、ひとまず説明を割愛して次へ。


 細胞の肥大。

 白色脂肪細胞とはエネルギーを蓄えておくための細胞である。そして、この場合でいうエネルギーとはグルコース(糖)だ。白色脂肪細胞はグルコースを中性脂肪トリグリセリドという物質に合成して保存する。つまり、内包される中性脂肪の量によって細胞のサイズが変わる。

 通常時の白色脂肪細胞の直径は70~90マイクロメートル。それが中性脂肪を溜め込むと最大で160マイクロメートル程になる。この時、どれくらい大きさ変わるかという話だが、仮に白色脂肪細胞の形を球状としよう。球の体積を求める公式は〔(4/3)×円周率× 半径の三乗〕となっている。半径が2倍になると体積は8倍になるといえば、どのくらい体型が変わってしまうか想像できるだろう。

 正確には肥大化した細胞が互いに圧迫し合うため、球状ではなく実の詰まった葡萄の房やトウモロコシのように潰れてそこまで大きくはならないが。



 つまり、自然なダイエットとは、


①白色脂肪細胞の数を減らす

②白色脂肪細胞の数を増やさないようにする

③白色脂肪細胞を不活性化させ中性脂肪を蓄えさせないようにする


 この三つが要点となる。




 しかし実は、①が本当に正しいのかどうかはまだわかっていない。

 白色脂肪細胞を減らすと書いたが、細胞内の中性脂肪を全て使い切っても脂肪そのものが分解されて無くなることはない。細胞数が減るということは、細胞が何らかの外的要因で破壊されるか(ネクローシス)、細胞に定められた寿命によって自然死を迎え分解されるか(アポトーシス)のどちらかである。

 エネルギーを消費し続けることで不活性化させた脂肪細胞がアポトーシスを迎えて完全に無くなることをダイエットの成功だとしよう。だがアポトーシスを迎えた時、細胞は死ぬ時に自身の複製を作って残す(周囲の前駆細胞を同じ成熟した細胞に分化させる)機能がある。脂肪細胞も同様に、不活性化していようと自身の複製である脂肪細胞を残すのではないかという仮説がある。つまり、一度でも白色脂肪細胞が増殖してしまうと、潜在的な肥満のリスクを死ぬまで抱え続ける可能性がある。



 最後に少し話がずれるが、リバウンドについて。

 ダイエットに一度成功してもすぐに元の体型に戻ってしまうことをリバウンドと言う。このリバウンドは何故起こるのかという話だが、これに先の話が関係する。

 脂肪細胞は一度瘦せ細っても分解されて消滅してくれるわけではない。白色脂肪細胞の寿命は約10年だと言われている。ダイエットに成功しても脂肪細胞はエネルギーを蓄えるための待機状態になっているだけで減っていない。ダイエットに成功したからと言って、また運動不足や過食をして、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れ血糖値の高い状態が維持されれば、再び肥大化した脂肪細胞として復活するという意味だ。

 一度でも脂肪細胞を増殖させてしまった人が肥満のリスクを完全に克服するには、脂肪吸引などの外科的手法で組織丸ごと取り除くしかないのかもしれない。


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