3話 人間全て無能説
「原子力発電所の構築は進んでいるかね?」
そこでは会議が進められていた
毎日進められている会議
そこに懐疑派は誰一人としていない
最初から「邪魔」だからだ
「そんな不要な人間がいれば
私達は消し去る ただそれだけだ」
原子力発電所の構築
それはゼタスケールの為である
エクサスケールで構築された新種ウイルスはまずまずの感染拡大だった
「ゼタスケールの構築具合ですが
約10%程度の構築具合となります
やはり保守派の方々や現地にいる方々など色々な要素がありますので…」
「くどいぞ!
私達は全ての世界の為にやっている
後からユニバーサルベーシックインカム導入でもすれば民なんてものは納得する
アリンコと同じなのだ!私達がやらなければ巨人の足に踏み殺されるだけの存在だからだ!
私達がやらねばならぬ!何度も言わせるな!本気でかかれ!」
「本気でかかれ」その単語はそれなりの言葉を生み出している
それは単なる脅しではない 暴力での解決を望まれている
中国政府によって共有化された計画
それが「無人化計画」であった
「エクサスケールの組み合わせで成り立たせた
新種ウイルスによる感染拡大
そしてそれに対して
私達が研究成果を持ち出して
スパイのいる他の国々の研究所へと持ち帰り
研究成果として見せつけるのだ」
自作自演型の新種ウイルスに対しての特効薬の開発
そして共有化 それらがやり込められていた
中国政府は全てを収める為に
政府一同でAI大国を目指していた
「まず私達は世界の覇者になる為に
全方角で上位を目指さなねばならぬ
若者というのは馬鹿ぞろいのゾンビ候補揃いだ
だからこそ私達が先頭を立たねばならぬ」
「いいか!
若者になんぞ未来はない!
若者が未来を作るのではない!
未来を作れる若者に仕上げる為に私達が存在しているのだ!
分かったか!?」
それがイコールで政府一同でAI専門大学を構築していた
若者にありとあらゆる場所でAI技術の共有化
「しかしですね
ネットに上げられているものもありますよ
これとかこれとか…」
議会に提出された動画映像をモニターに映し出す
それは殴り合い動画だった
新種ウイルスによるリストラによる国民同士の殴り合い
それらを講じられていいね数で推し量るマヌケな国民同士が罵り合っていた
「やはり中国は駄目だ」「都会以外はこんな調子か」といった所だ
「ヘイトを生んだのは誰だ?
ヘイト好きな日本人か?」
「いえ 違います
…その、同じ中国人からですよ」
動画投稿主については
政府一同計画なので直ぐにそれは探索可能だった
直ぐに特定できるものだから直ぐに特定して
それらを罰則出来る訳だが
「同じ国民がか
まあ彼らにはそうした下手味を堪能するほかあるまいよ
その先の世界を私達が支配しなければ
それこそこのプロジェクトにかけた世界が無駄になる」
それこそ中国政府が全ての金をかけて
計画しているからだった
「利益カバー型のAIビジネスによる
AI大国型の計画への資金補填 順調です」
利益カバー型のAIビジネスは安定していた
それらが在り続ける限りは
安定してこうして資金を投下出来る
既にそれらのAIビジネスに加担した加盟会社には
それなりの優遇を齎していた
皇族しか利用の出来ないホテルなど色々な面でのバックアップだ
そして彼らは少なからず気付き始める
「自分達が間違っていない」という自身の人格の変化に
それ以上に加盟会社にいる従事労働者は中国政府に対して好感を示すだろう
「資金の回収は絶対項目
それでいて全面バックアップだ
資本主義の保守派でない限りは進んでやるものだ
いや、違ったか
資本主義者であるなら尚更その先を見ているものだからな」
資本主義の在処はその先に存在している
今だ開拓されていないブルーオーシャンの拠り所だからだ
その金銀財宝の眠る金脈に炙れてくるのも
暇を持て余していた成り上がりの会社であった
全ては成り上がりからその会社の進行度は決まって来る
補填された労働者の有効人材率だけを見ていればいいからだ
故に会社は労働者個人なんてどうでもいいのだ




