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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ホラー・ホラー風味

【生放送でやってみた】ラジオを100個使った大実験!【ハウリング】

作者: まい

夏のホラー2022投稿用。


 ミステリー要素が多少含まれております。

 はい!


 と言う訳でしてね、出演俺、撮影もスマホ用3脚を立てて俺。


 今回は特別に生配信! 特別ですよ、ト・ク・ベ・ツ!! いつもよりも気合が入ってるぜ! フォーーッ!!!


 俺の為の実験番組“俺様実験室!”が始まりましたー! イェーーーイ! やんややんや!! ドンドンドンドン、パ○パ○ゥー!!!


 ……え、何の実験をするのかって? 今回のタイトル通りですよ!



 そう! 学校とかで1度は経験するアレですよ!


 スピーカーにマイクを向けたり近づけて、キーーーン! と来るやつ!!


 アレがヒントになって、もしもっといっぱいのスピーカーでハウリングを起こしてみたら、どう聞こえるのか!


 それを100個のラジオで実験してみようと思います〜。



 ええ、流石にね。 いつもの室内だとウルサ過ぎることが予測できますのでね、皆様にも俺越しに背景として見えている通り、迷惑がかからなさそうな広くて何もない場所での実験です。


 ここはドコかって? そんなの秘密に決まってるじゃないですか!


 そんな事より屋外ロケは初めてですよ! お金かけてますよーー!


 ほら見て下さい。 用意したラジオはコレです! この俺の後ろにズラッと並んでる、沢山の会議テーブルの上!!


 タイトルとさっきも言った通り、100個もありますからね。 このラジオは1個1000円から2000円位で買えるものですね。


 でもいくら安物でも、100個買い集めたなら10万円以上なんてトンでもない金額になるのですよ。


 ……ええ、ハイ。 おサイフに厳しいです。



 ゴホン。 これに一つ一つハウリングさせる為にマイクも同じ数を揃えるし、ラジオやマイクを動かす電池なんかの電源も沢山必要!


 それとハウリングさせにしても、そのハウリング音をキレイにしたいでしょ?


 だからラジオ1個1個をマイクとの距離の調整したり、それでもダメならスピーカーに細工をしてハウリングする音の出方(でかた)を調整したり。


 この実験企画を完璧なモノとするのに、時間もお金も沢山使いましたね!!


 絶対に凄い映像を撮ってみせましょう!!




 はい!


 前振りは終わって、実験の説明です!


 やることは単純。


 まず大量のラジオを全部、俺が立つ予定のポイントにむけて並べます。


 いや、その工程は既に放送前に済ませました!


 安定の“ました”工法! 信頼と実績が(すさ)まじいね! イェイッ!!



 それからリモコンでラジオとマイクの電源を一斉にONになるよう改造されたソレらを、ONに。


 それで起きる大量のハウリングを、俺が受け止めてみようって実験ね?






 ………………え? しょうもない実験だと思ってる?


 うん。 俺もそう思う。


 でもさ、そんなバカバカしい実験だから、楽しい実験になると思うんだよ。


 ほら、言うじゃん?


 踊る阿□に見る阿□、同じ阿□なら踊らにゃソンソン! ってさ。


 だから踊るんだよ、俺は。





 はい!


 そんな訳で、早速実験1回目をやってみましょうか!


 実験は何度も繰り返して、偶然を出来るだけ無くさないといけないからね!


 はい、じゃあやるからね!



 スイッチ、オン!!

 スイッチを入れた直後に、配信者は消えた。


 まるで最初からいなかったみたいに。


 だが生配信は続けられ、変わらぬ……いや、時間の経過を感じられる環境動画となっていた。


 音声は不思議と消えており、いくら視聴者側の音量設定を引き上げても、一切聞こえなくなっていた。




 やがて配信に使っていたスマホのバッテリーが切れたのだろう。


 唐突に配信が途切れるまで、配信者はついぞ再登場することは無かった。



 それで心配になった視聴者が警察に通報したり、どうやってか撮影現場を特定した視聴者によってロケ現場を発見。


 3脚のついたスマホや大量のテーブルとラジオとマイク等も見付けるが、配信者当人は最後まで発見できず。


 事件性を考えて警察が現場検証を行うも、本人の行方(ゆくえ)に直接(つな)がる物品は発見されなかった。


 しかし配信者の立っていたと思われる場所には盛り塩みたいになった、カルシウムや動物性のたんぱく質等の、サプリメントの粉末をまいた様な痕跡(こんせき)があった。


 それが配信者に繋がるかは分からないが、警察はそれを回収して調査し始めた様だ。





 だが結局、その配信者の()()()姿()は2度と誰の目にも映る事は無かった。









↓以下ネタバレ注意

〜〜〜〜〜〜


 SFなんかの不思議要素で、音波による原子(分子?)分解を目的とした音響兵器が登場する事があります。

 別?モノとして、当てられたモノが液状化したり。


 今回はソレをホラーっぽく使ってみたいなと(小声)


 まあ100台のラジオのハウリング程度で、そんな音響兵器じみた威力が出せるのか分かりませんし、多分無理なんでしょうが。


 だからこそ、なぜそんな程度の出力でそうなったのか。


 そここそがホラー要素、ということで。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今回は科学回。 フィラデルフィアの実験のような、ありそうな科学実験による奇怪な結末などもうっすらと恐怖を感じる題材のひとつですね。 ですがパニック物だと帰ってきた人が別のナニカに入れ替わっ…
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