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とある少女の過去 前編

今回もよろしくお願いします

 私の両親は父がロシア人で母が日本人だ。だから生まれはロシアで14歳まではロシアで育ってきた。家庭環境は良好だった。両親はどちらも1人娘の私は深く愛してくれたからだ。私はそんな両親が本当に好きだった。

 学校生活も私は自分でいうのもなんだが容姿がかなり良い方で男子からは蝶よ花よともてはやされ、女子からも明るい性格が功を奏して上手く付き合ってくることができた。そのおかげで友人も多く毎日楽しく、充実した日々を過ごせていた。

 家庭では両親に愛され、学校生活も順調で、あのころはまさに人生の絶頂期だった。そんな生活がこれからもずっと続けば良いと思っていたが、私が14歳になる年に運命の歯車が狂い始めた。


 14歳の時父の仕事の都合で日本に父と母は日本に移住する事を余儀なくされた。両親はなるべく私の生活を変えまいと私を父方の実家に預けて私はそのままロシアで生活ができるようにしてくれようとしていた。

 しかし私は両親を世界で一番愛していたからその両親と離れて生活していくなんて考えただけで孤独感と絶望感でいっぱいになってしまった。そんな私は両親に離れて生活を送ることになることを告げられると泣き崩れてしまった。

 そんな私を見かねた両親は自分たちと一緒に日本に移住する事を許してくれ、私は14歳から日本に住むことになった。


 日本に移住し、家の近くの私立の中学に私は通うことになった。なんでもこの辺りでは学力が高い生徒が多いことでかなり有名な高校の附属の中学らしいが私にはあまり関係のないことだった。どんな学校でもロシアの学校と同じく日本でも同様に楽しくやっていけると思っていたからだ。


 しかし人生そう上手くはいかなかった。私は日本の学校で完全に孤立したのだ。

 理由は主に2つあった。1つが私は余りにも日本語を話す事が出来なかったことだ。日本語は世界のあらゆる言語の中でも習得するのが難しい言語であり、私がロシアの学校に通っていたころのようにクラスメイトと談笑できるようになるくらい日本語を扱うには相応の時間が必要だった。そんな調子で私は入学してから誰に話しかけられても上手く会話することができなかった。

 そしてそんな私に話しかけてももちろんつまらないから次第に話しかけてくれる人も減っていき、完全にクラスで浮いた存在になってしまった。

 2つ目の理由は私のハーフ特有の特徴的な容姿に関する問題があったことだ。ロシア人の父の血を濃く受け継いだ私の容姿は髪が金色で目も青く肌もかなり白く、ロシアでは全く違和感のない容姿だが日本では一際異彩を放っていた。

 後に知った事だがそんな容姿をしていることで会話は上手くできないが私は男子からある一定の評価を得ていたらしい。そしてその事が原因で私はクラスでも上位のカーストに位置していた同性のクラスメイトから反感を買うことになってしまった。日本語をまだうまく話せない私は上手くその問題に対して弁明することもできなかった。

 反感を買いターゲットにされた私は私のことが気に食わない女子から連日陰湿な嫌がらせをされるようになった。それまででさえ言葉をうまくしゃべれないことで孤立気味だったのに上位カーストの女子の手でそれまで孤立気味になっている私を助けようとなんとか私とコミュニケーションを取ろうと頑張ってくれていたクラスメイトからも無視されるようになり私は完全にクラスで除け者にされた。それだけでも私は精神的にかなり追い詰められていたが、上位カーストの女子達は手を緩めることなく私の精神をすり減らせる細やかな嫌がらせを毎日繰り返してきた。その細やかさは私の嫌がらせに対して反抗する気持ちを折るには十分だった。

 今思えば絶対に両親に相談するべきだったと思うがその時の私は冷静な判断ができるような精神状態ではなかったし、両親はその頃当然の転勤だったこともあり仕事の方が安定しておらずいつも忙しくしていた。そんな両親を見ていて愛する両親に自分のことで更なる負担をかけたくはないと思ってしまい、その時両親には頼ることができなかった。


 斯くして私の日本での生活はロシアでの生活からは180度かわり、家でも学校でも孤独だった。

 私は毎日毎日どうして私はこんな風になってしまったのか自問自答していた。一体私が何をしたのか、これからなにをどうすればいいのかわからなかった。

 日々の嫌がらせも嫌だったが一番辛かったのは孤独であることだった。この際嫌がらせのことは良いからこの痛みや苦しみをを吐き出せる相手が欲しかった。

 私は誰かに話を聞いてほしかった。その相手は誰でもいいはずなのに私の周りには誰もいない。気持ちを伝える為に難しい日本語を習得したとしてもその能力を使う相手がいなかった。先生に相談すれば両親に話がいって両親に迷惑をかけてしまうし、クラスメイトは元々私を除け者にしているし、もしも今私と仲よくしてくれる子がいたとしても今度はその子も嫌がらせの対象になってしまうからそれも嫌だった。


 そんな生活を送っていたある日私はついに運命の出会いをした。人生でこの日を忘れること絶対にはないと思う。


よろしければ下方部の☆を押していただくか、ブックマーク、感想等よろしくお願いします。





























この過去編を書き終えてから、ストーリーを進める話をまた書いていくか、ヒロイン達にフォーカスした甘い話を書いていくか悩んでいる今日この頃です。どっちも自分にとっては書いていて楽しいと思うのでよろしければ感想とかでどっちが読みたいみたいなことをこっそりと教えてください。

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