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何も変わらない大人と悪人

作者: maochoko


頑張ってくれてる全ての皆様にありがとうと言いたい気持ちでいっぱいなのに。


つまらない愚痴を言ってすみません。




 どうにも消化不良と言いますか、モヤモヤしております。お聞き苦しいとは思いますが、ちょこっと愚痴を吐き出させていただきたい。




 本日の夕方、わたくし二匹の愛犬の散歩に近所をぶらついておりました。他に運動もしてませんので、唯一の運動がこの犬の散歩。


 最近は人のいない裏道をうろうろと、犬の気持ちが赴くがままに、一時間弱ほどぽてぽて歩き回っております。


 未だ県全体でも六十数人の感染者数の田舎暮らしではありますが、近隣保健所管内でも二桁の感染者がいることもあり、他人事とは思えない危機感は持っております。


 ここ最近は、散歩をしていても、あまり出歩いている人を見かけない。たまに人とすれ違うこともありますが、ひと頃に比べずいぶん減っている。


 商業施設に行けば、それなりに人ごみはありますが、みんなちゃんと自粛しているんだなあと感心していました。


 誰と喋る訳でもない、どこかに立ち寄る訳でもない犬の散歩ですが、きちんとマスクもつけて出かけております。田舎でもマスクは購入できない現状ですので、以前に購入したまま眠っていたガーゼマスクを洗濯して使用してます。


 元気いっぱいの愛犬に付き合ってますと、そのうち息が上がってきて、マスクに被われた中ではハフハフ言ってしまいますが、多少苦しくても仕方のないこと。


 もしかしたら知らずに感染している可能性が完璧ゼロでない限り、他者にうつさないエチケットであり、自分や家族を守ることにもつながります。




 そんな、散歩の最中の出来事です。




 住宅街の一角に、ほんの小さな児童公園がありまして、そこに園児服と思しきスモッグを着たちびっ子が数人。


 ああ、この地区はまだ保育園はやっているんだなあなんてぼんやり道端から眺めておりました。


 ちびっ子たちから多少離れた位置には、保護者と見られる大人も数人。一人はマスク着用してましたが、他の方たちはマスク無しで、(たむろ)してくっちゃべっております。


 あの距離でマスク無しで井戸端会議とは、危機感無いなあとか思ってました。もちろん、何も言えませんけど。


 子どもたちも、もちろんマスク無しです。わちゃわちゃ集まって遊んでます。夕方の強く寒さも感じる風に吹かれて、鼻タレ坊主も混ざっております。


 そんな元気な風の子たちが、こちらに気が付き、


「あ! わんちゃん!」

「わんちゃんだ!」


 と、駆け寄ってきました。


 遠目には可愛いわんちゃんでも、近づいてみると、動く犬というのはちょっぴり怖いものだったのでしょう。ビクビクと手が出せずに躊躇しています。


 鼻タレ坊主が、そっと手を伸ばして、背中をササッとひと撫で。


「お、おれ、黒いのに触ったぜ!」


 自分の勇気を誇るように、他のちびっ子に宣言します。


 微笑ましく見ていると、子どもたちから犬に対する質問などいただき、二、三答えていました。


 その時、遠くにいた母親らしき一人がツカツカと近づいてきてました。


 知らない人と喋ったり、勝手に犬に触らせたのはまずかったのかな? と思い、


「あ、すみません」


 とひと声掛けたのですが。


 母親は鼻タレ坊主の手を掴み、


「ほら、もう、あんたは! 鼻タレてるじゃない! 拭くからこっち来なさい!」


 と、私はガン無視で子どもを引っ張っていきました。


「○○ちゃんも早くあっち行きなさい!」


 他の子にも声掛けし、自分の子を引っ張って戻って行く母親の顔には、なぜか先ほどは着けていなかったマスクが。


 どういうこっちゃ? と思いつつも、私は犬の散歩を再開しました。




 その後、広報で流れる町内放送からは、こんなご時世にも関わらず、市役所の職員を名乗る詐欺が起きているので注意しろとの警告。


 こんなみんなが戦っている時にも、弱者を狙う悪人がいるんだなあ、と悲しくなります。


 震災の時にも、水害の時にも、避難中の留守宅を狙う泥棒が出ましたし、みんなで助け合わないといけない時にも悪いことする奴はいるという世の中にがっかりします。




 ここで気が付きました。




 あの危機感も無く、寒い夕方の風の中、子どもをほったらかしてくっちゃべっていた母親の目には、私は不審者に映ったのではないかと。


 見知らぬ人に近づいてウイルスでもうつされたらかなわんと、大急ぎで隠し持っていたマスクを着けて、我が子を救出にやってきたのではないかと。




 私が悪人だったのでしょうか?


 公園内に入った訳でも無く、近づいてきてしまったちびっ子たちのために足を止めて、ほんのちょっと相手しただけ。


 不用意に近づいたりはしてません。

 鼻タレ坊主は一瞬、犬の背に触れるくらいまで寄ってきましたが。

 公園を飛び出して追い掛けてくるちびっ子など知らんぷりして、走って逃げるべきだったのかもしれません。


 普段はマスク無しで立ち話に精を出して、子どもそっちのけでおしゃべりに興じているあなたの方が、下手したらウイルスまき散らしている危険人物なんじゃないっすかね!?




 本当のところはどうだったのか、わかりませんけど。なんかモヤモヤしましたので愚痴らせてもらいました。




 世のママさん方。

 緊急事態宣言ってわかってる?


 今は平時じゃないってことだよ?

 井戸端会議してんなよ。

 ちゃんと子ども守れよ。

 自分の子どもが大事なら、おしゃべりしてないで、さっさとお家に帰ったら?


 不審者もどきよりも怖いウイルスに襲われますよ?





ママさんたちにも言い分はあるかもしれませんけど、言い分と言い訳は違います。


コロナに罹ってから、まき散らしてから、言い訳しても後悔しても遅いよ。



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― 新着の感想 ―
[一言] コロナ1桁台の県ですが私の通っている園や小学校ではほぼ全員、 子供も登下校時にもマスク着用義務化されております。 見知った相手でも会話はマスク着用徹底。 このご時世に知り合いだからとわざわざ…
[良い点] 家にこもっているだけではストレスがたまる。テレビではそればかり。 不要不急といっても、心を守るために、気分転換の散歩。それくらいは、ねえ? ただ、無計画に無防備に、そとへ出て遊び歩いて…
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