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異世界から来た女王蜂様は働き方改革を断行します  作者: 水渕成分


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25/129

25 女王蜂様 妖しいラノベを出版する

 右手で蜂の針を一振りした蜂野先生が左手に持っているのは……


 本?


 しかも、これはラノベ?


 うっ……


「さあ、新川(にっかわ)君のだ~い好きなラノベだよ~。題名からよ~く見なさい~」


 催眠術のような蜂野先生の声に(いざな)われ、思わずラノベの表紙を見入る僕。そこには……


「18歳になった僕の母親と22歳のナイスバディ美人クラス副担任が百合になった件」


 ぐっ、ぐわあああ。なっ何てことしやがるっ!。


 しかも、しかもだっ! よりによって絵師は「銀河最強の神絵師」といわれるグラーヴェル先生。僕の好みの「青春ど真ん中ストライク」っ!


「さあっ、新川(にっかわ)君。このラノベを読みなさい。読むのです」


 追い打ちをかけるかのような蜂野先生の声に、僕はフラフラと前に歩き出した……


 ◇◇◇


「いだいっ、いだいっ、いった~いっ!」


 僕を正気に戻したのは、後ろから僕の左の耳たぶを思い切り引っ張った紗季未(さきみ)


 正気に戻してくれるのは有り難いけど、もっと優しく……いえ、何でもありません。


「やるわね。隣の家の幼馴染」


「ふふん。めきみちゃん。紗季未(さきみ)ちゃんは大人しそうに見えて結構やるのよ。だけど、我が家の嫁になるには、もうちょっと試練を与えないとね。ふふふ」


 え? 母さん。何で紗季未(さきみ)がうちに嫁にくるための試練になってるの?


 ◇◇◇


「次はあたしのターンッ! おとーさーん。今日はあたし、めきみちゃんと二人で寝るから、東側の空いている部屋で一人で寝てーっ」


「私は了解した」


 母さんの言葉に、一言だけ発し、リビングを退出して行く父さん。


「ふっふっふっ、これで邪魔者はいなくなったわ」

 

 ちょっと母さん、父さんの扱い酷過ぎない。


 ◇◇◇



「そういう訳で、今晩、母さんはめきみちゃんと二人で寝ま~す。こうちゃんも混ざる?」


 しれっととんでもないことを言う母さん。だが……


「僕は遠慮しときます」


 紗季未(さきみ)の鋭い視線のおかげで危機(?)を何とか回避(?)。


「それは残念。ねぇ、めきみちゃん、二人で一緒に一つのお布団で寝ようか?」


「さぁ~すがは、さっちゃん。あたしはいつでもウェルカムよん」


 二人で両手を繋いで、こっちを向くと

「一緒の布団で寝ようねぇ~っ、ねぇ~っ」


 すると、いつの間にかちゃぶ台の上に置かれていたラノベ本「18歳になった僕の母親と22歳のナイスバディ美人クラス副担任が百合になった件」が妖しいピンクの光を帯びて、輝きだした。


「ふっふっふっ、こうちゃん。そのラノベを読んで、あたしたちに混ざるなら今のうちだよ」


 母さん、紗季未(さきみ)がうちに嫁にくるための試練が、何でいつの間にか僕の試練になっているのっ?


 だっ、だけど、何て厳しい攻撃だ。思わずラノベを手に取り、足が前にフラフラと…… 

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― 新着の感想 ―
[一言] なんというタイトルとシチュエーション!!(゜Д゜;) 気になっちゃうじゃないですか!!
[一言] 凄いタイトルのラノベだ(笑) というかかなり上級者向けの作品ですね。 読みたいような、読みたくないようなタイトルですね!
[一言] 母親とクラス副担任の百合とは、大分ハイレベルですねwww 思春期にそんなの見たら、絶対性癖拗れちゃうううう!!!www
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