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朝日が昇るその場所で  作者: 須東さう
1章 少女は夢の中
7/8

淡に呑まれ杜がみえる

夜闇セレス プロフィール

身長 180cm

体重 70kg

好物 ビターチョコレート

備考

風紀委員の氷華ひょうはなとは仲が良く、ルームメイト。



淡河あわかわは不機嫌に優衣を睨んだ。優衣は質問に何とか答えようと口を開いた。

「ええっと、迷ってしまって………。」

視線を迷わせながら、淡河にそう言ったのだった。一層、淡河の不機嫌さが上がった。

「はぁ?意味が分かんない。俺をつけてた癖に迷ったの?」

後ろからついて行っていたことは知られていたようだ。淡河は優衣の片腕を掴み、旧図書館の入り口側から反対にある木に優衣を打ち付けた。優衣が淡河の切羽詰まっている様子に謝った。

「ご、ごめんなさい………。」

淡河は睨み付けることを辞めはしなかった。警戒心を煽ってしまった様子だった。

旧図書館前で問答していたのが騒がしかったのか中から物音がごそごそとしていた。淡河は優衣に舌打ちし、入り口近くに行き旧図書館の扉を少し開けて中に向かって叫んだ。

「なんでもないです!ちょっと、鼠がいただけです!」

にっこりと笑顔で言ったのだった。中から声が聞こえた。何を言っているのかまでは聴き取れなかったが、男性としては少し高く女性としては低い声だった。

「……えっ。で、でも……。えっ、正気ですか?」

淡河は慌てていた。動揺していたとも言えたが、渋々と言った感じで肯定の返事を扉の向こう側にいる誰かに向かってし、優衣の方を向いた。

「……わかりましたよ。俺、着き沿いますからね!…優衣さん、あんたを認めた訳じゃないけど……中に入っていいよ。……そこで、話したいって奴が居るからさ。」

そう、優衣に言い中に案内した。


中は外よりも植物だらけであった。蔦系の植物が焼け焦げた木を支えているように絡みついている。木が、建物を支えるかのように育っており、土が除き天井が空いている部分には花が沢山咲いていた。焼けていない部分には本棚があり、ぎっしりと本がしまってあった。しかし、スペースが足りないのか床にも積まれていた。

花が咲いている中にテーブルと椅子4脚が並んでおり、テーブルに紅茶が入ったティーカップが2つ、緑茶の入ったティーカップが1つ置いてあった。テーブルにクッキーを置いた淡河と同い年らしい緑の青年が言った。

「君が、噂の転校生かな……?僕は、未森来樹みもりらいきです。よろしくお願いしますね、涼山優衣すずやまゆいさん。」

穏やかに微笑みながら彼はそう自己紹介した。明るい緑色の癖っけに花を模したピンを2つ付けている彼は、ネクタイの色が緑だった。

「私の名前…ご存知で…?ええっと……?」

混乱している優衣にクスリと笑い未森は座ってと紅茶のティーカップが置いてある椅子に誘う。

「長い話になるだろうから……、お茶を飲みながら話そうよ。ほら、直樹も座ってるから。」

既に座って緑茶とクッキーを楽しんでいる淡河を指し苦笑する未森。優衣は取り残されてばかりだった。言われるがまま腰をかけると、聞きたいことは後で一遍に聞こうと、君が気になる話をしようかと。本の読み聞かせのように語り始めた。

「これは、1年前のこの場であった話だよ。君の気になっていることが分かる筈だ。」

未森の優衣を見る目はまるで、全てが見透かされているようだった。

登場人物 プロフィール

未森来樹みもりらいき

容姿

明るい緑色のふんわりと癖のある少し長めの短髪に花を模したピン、淡いピンクと白をしている。

瞳は深い緑色。

備考

学年は1年生。実は一年生2回目。



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