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朝日が昇るその場所で  作者: 須東さう
1章 少女は夢の中
2/8

プロローグ

これからもよろしくお願いします。

次回から、選択肢させていただきます~!

山の中に隠れるようにある、葦森学園。 お城が建っているような錯覚を覚える程に広く広大な土地である。旧校舎に新校舎、旧図書館に新図書館。訓練場、道場、学園寮…等の施設が設備されており、生徒達が快適に過ごせる環境となっていた。


去年の夏頃であった。むしむしとした暑さが続き、学園でもダウンする生徒は少なくはなかった。

そんな、いつもと変わらぬ夏の日。あれは8月20日頃だった。旧校舎から爆発の音と共に緑のネクタイを揺らした1年生3人が普段使わない校門へ向け走り去っていった。

3人の内1人を残りの2人が追いかけている様子だった。

「来んなよ…!」

追いかけられていた1年生が寂しげに苦しげに叫んだ。

「なんで……?ねぇ、僕秘密守ってるんだよ…?」

追いかけていたうち1人が悲しげに言った。

「もう、守らなくていいんだ…。それ、使わねぇと、お前が…。もう、分かってんだろ…。」

目を伏せながら、そう言った。

彼らはなんの話をしているのか皆目検討もつかないが深刻らしい。

「俺は…っ!お前が行かなくてもいいって考えてる…っ!」

何も口を開いてなかった1人がそう言った。

「お前が行きそーだから、却下な。俺が行けいい話しだろ。心配要らねぇよ。…ごめんな。」

その言葉ど同時にその、一部始終を見ていた深緋志麻(みあけしま)は嫌な予感が駆け巡ると同時に走る。

旧校舎と新校舎を繋ぐ渡り廊下は丁度外にあり、校門に近いこともあってか直ぐに能力を使用する体制に入り、1年生を守るべく間に割り込んだ。

何かを弾く様な音と共に1人は黒いローブに赤い鎌を持った者に腕を捕まれているようだった。

あの、追いかけられていた1年生だった。

抵抗することは無くされるがままである。

「おや、残念…。戦力を削ろうとそこの2人を倒してしまおうと思ったのですが…。翡翠の盾様がいらっしゃいましたか…誠に残念だ。」

その言葉を聞き、抵抗していなかった1年生が暴れ出した。

「話しが、違うじゃねぇか…っ!」

声を荒げ、黒いローブの人に言った。黒いローブは

「煩いですねぇ…。黙ってくださいな、もうしませんよ。」

それからクスリと笑い、こう、述べた。

「私は、黒鎌紅矢(くろかまこうや)です。以後、お見知り置きを」

そういい残し、腕を掴んでいた1年生ごと消えた。

「待て…っ!…クソ…っ…。おい、1年2人大丈夫か?」

振り返ると、2人は呆然としたまま尻もちをついて居た。しばらくすると我に返り、それぞれ曖昧に頷いた。

対処に困っているところに、緊急事態を聞き駆け付けた丸井東(まるいあずま)乙音葉月(おとねはづき)に2人は反応した。

「葉月に…東パイセン…。」

「おとちゃん…東先輩…。…………すみません。」

1年生1人失踪未だに消息不明であるこの事件が、始まりを告げる鐘の音だとは誰も知るよしもなかった。

後日談としては、1年生2人のうち1人が未だに登校していない。


時は春。4月の学期初めの陣取り戦。

深緋志麻(みあけしま)は生徒会長に任命されていた。

そして、陣取り戦の会場…葦森陣地に1人の少女が迷いこんでいた。


物語が始まる鐘の音が確かに聞こえた。

ここまでお読み頂きありがとうございました!

次話お楽しみに!

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