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とある世界の物語  作者: 不思猫
3章 再開
38/39

33話

遅れて本当にすいません!


冬休みだからって時間が出来る筈だなんて考えていた自分が馬鹿でした…

それから一週間、アンジュとセレナは共に行動し、とうとう出発の日になった。

二人は、ノータスに行く乗合馬車の乗り場の前で話している。


「…本当にこの街から出るんだよね?」


セレナは質問というよりも確認をするように尋ねる。その顔には行って欲しくないという気持ちがありありと浮かんでいた。


「はい。決めていたことですから。宿も荷物全部片付けて挨拶までしちゃってますし。それに、もうチケット買っちゃったじゃないですか」


セレナの問いかけに答えるアンジュ。

顔には笑顔を浮かべているが、少し寂しそうな表情をしている。


そうして話していると、馬車の方からもうすぐ発車する、という声が聞こえてきた。


「じゃあもう行きますね。…そんな顔しないでくださいよ」

「うん、ごめんね。…私はこの街から出ないから、また帰ってきた時は一緒に活動しようね!」


そういうと、セレナは泣きそうな顔に笑顔を浮かべた。


「じゃあまたね」

「はい。戻って来た時はよろしくお願いしますね」


こう挨拶を交わした後、アンジュは馬車に乗り、発車した馬車に揺られて街を出て、セレナはアンジュが乗った馬車が見えなくなるまでずっと見つめていた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ーーさーて、ノータスまではこれから三日か、何しようかな…


アルセントからノータスまでは地続きで、馬車で行くことが出来る。だからといって近いわけでもなく、馬車では三日間かかる。

そのため、この馬車は一日毎、夜になる前に村に留まり夜を明かす事になっている。

しかし、村に着くまではやる事はなく、この乗合馬車には専属の護衛がいるため道中の安全も保証されている。そのためアンジュは暇になってしまっていた。

そこでアンジュは


ーーとりあえずステータスの確認しようかな


と思いステータスを開いた。


=======================

Name アンジュ・ブレイズフォード Lv10

種族 human 性別 女


HP 12843/12843

MP 48342/48342


STR 4302

VIT 4158

AGI 3978

DEX 5321

INT 9432

MND 8769

《スキル》


《チュートリアルブック》《想像魔法》《魔力感知Lv10》《魔力操作Lv10》《魔力視Lv10》《魔力放出Lv10》《刀Lv9》《MP自動回復Lv8》《HP自然回復Lv7》《隠蔽Lv7》《スキル熟練度取得値上昇》《称号効果上昇》《ステータス上昇値増加》《進化先選択》《鑑定EX》《魔纒》《飛斬》

________________________

《称号》


《転生者》《魔法帝の娘》《剣聖の娘》《想像魔法の使い手》


=======================


ーーうーん、ステータスも結構上がってるなあ。まあ、他の人のステータスなんて見てないから比較なんて出来ないんだけどね。レベルはそこまで上がっていないように見えるけどたぶんペース的にはいい方なんだろうな。


そうやってアンジュが暇を持て余していると、隣にいる男が話しかけて来た。


「なあ、嬢ちゃん。もしかしてあんた冒険者かい?」

「そうですよ。それがどうかしたんですか?」

「いやいや、若いのに強そうな雰囲気がするからな、もしかしたらそうなんじゃないかと思っただけだ。

おっと、そういや自己紹介してなかったな。俺は『ドラン』。ごく普通のCランク冒険者だ」

「そうですか。私の名前はアンジュです。私もCランク冒険者ですよ」


アンジュはそう答えながらドランを見る。すると、たしかに腰に剣を携えており、冒険者である事は嘘では無いように見える。そこでアンジュはドランと話し、暇をつぶす事にした。


「そんな若いのにもうCランクか…」

「まあそんなことより、ドランさんはなんでトータスに?」

「いや、ちょっと里帰りにな。俺の故郷はトータスなんだよ。ところで、できればさん付けは止めてくれないか?なんかこう…違和感っていうか、ちょっと居心地が悪くなるからな。確かに歳は違うがランク的には一緒だからな。別に問題ないだろう?」

「わかりました。ドラン」

「そう、そんな感じで。さて、俺がノータスに行く理由言ったんだし、嬢ちゃんも教えてくれないか?」

「私はまあ、観光…ですかね。特にちゃんとした目的があるってわけじゃないですよ」

「旅か…そういうのもいいと思うぞ。俺も若い時はそうやって旅してたしな」

「そうだったんですね。何か珍しいものとかありましたか?」

「そういうのは聞くんじゃなくて自分で探さないとな。じゃなきゃせっかく旅をしてるのにもったいないぞ」


そうやってアンジュとドランは話しながら、途中の街やトータスに着くまでの時間を過ごしていた。


休みってなんなんだろうか?



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