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とある世界の物語  作者: 不思猫
2章 旅立ち
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21話

ーー五歳...まだ四歳ですけど...になるまでで学んだこの世界のことは、まずこの世界...というより星が元の世界のように球体じゃないということです。それでどんな形をしているかというと元の世界の人が昔考えてたみたいな、平面状で、世界の果てまで行ったら落ちてしまうような形です。まあ大陸は海で囲まれているので落ちることはまずないですし、なんか落ちてもずっと水の中にいるなら戻ってこれるらしいです...まあ戻ると言っても世界の反対側にですけどね。

これってそういう言い伝えとかじゃなくて三十年ぐらい前に実証されてるそうです...実際に落ちてみて。正直やった人馬鹿じゃないのかなと思います。

次は大陸と国についてです。この世界には五つの大陸があり、一つの大陸につき一つの国が治めています。一つ一つの大陸の大きさはほぼ同じで、この国は世界の真ん中の大陸です。二歳の時、七年前...今では十年前...に隣の国...名前は《イストール》というらしい...が攻めて来たと聞いたので結構近くに国があるのかと思ってたんだけど、近いどころか普通の方法でいけば速くても三日はかかるそうです。それなのに急に攻めて来れたのは向こうにいた魔法帝の得意魔法が《次元魔法》で、その魔法を使って兵士を大量に転移させたからだそうです。普通の人ならそんなことは出来ないから少なくともお母さんがいるうちは大丈夫みたい。

ちなみに他の国はイストールをこの国から見て東とするなら、西の国が《ウェスタル》、南が《アーサルズ》、北が《ノータス》で、この国が《アルセント》といいます。北に行くほど寒く、南に行くほど暑くなるそうです。


「アンジュ、明日は旅立ちだぞ。準備は出来ているか?」

「はいっ!準備万端です!」

「装備もちゃんと準備しているんだな?」

「はい。心配しなくても大丈夫ですよ」

「そうか......もうアンジュは五歳になるのか...早いもんだな...」

「はい、明日から冒険者です。きっとお父様やお母様よりも凄い冒険者になって戻って来ますね!」

「ははは、アンジュならきっとなれるよ。楽しみに待っていよう。...さて、明日は出発なんだ。今日はもう寝なさい」

「はい、おやすみなさい。お父様」



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ーーとうとうこの日がやって来ました!


「誕生日おめでとうアンジュ。とうとう今日が家を出る日だな...」

「アンジュ、体には気をつけて過ごすのよ?どうしようもないことがあったら戻ってきてもいいから頑張りなさいね」

「はい、頑張って凄い冒険者になります!」

「これは餞別と誕生日プレゼントだ。今日から十年、頑張って来なさい」


そう言ってお金の入った袋と透き通った水色の髪飾りを渡すジーク。


「これって?」

「これは氷系統の魔法の効果を上昇させてくれる髪飾りだ。アンジュの髪も水色に近いから目立たないかもしれないがぜひ使ってくれ」

「ありがとうございます!とても嬉しいです!」


少し瞳を潤ませながらアンジュが答える。


「さあ、じゃあ行きなさい。ギルドの場所や登録の方法は覚えているね?登録さえすれば自由に動いていいが、出来るだけ危険な事はしないようにな」

「なるべく早く信頼出来る仲間を見つけるのよ!私達、応援してるからね!」

「お嬢様、私はついて行くことが出来ませんが、短い間だけでも貴女様のお世話を出来た事を光栄に思います。頑張ってくださいませ」

「それじゃあーー行ってきます」


そう言ってアンジュは両親とレイナに見送られながら街の中心へと向かった。


ーーさあ!ギルドに行って登録をしよう!これから頑張るぞ!!

2章はこれで終了です。明日は人物紹介と閑話を投稿します。

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