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人と神

 完全に予想外でした……。

 

 まさか、ただの人であるルルリが神の力を自力で得て、ディードから神の力を託されたルドを滅ぼしてしまうとは。


 そのことを『主神』であるタクシィに聞いたときは、食べていた冷やし中華を吹き出しそうななりました。


 ディードとヨグヨグはルドとルルリの居た世界の現象を巻き戻し、ことわりを調整し、ディードがルドに神の力を託した後を全て無かったことにしましたが


 おそらく、影響を完全に無くすことは不可能でしょう。


 そもそも、存在にはランクという物があります。


 『3の絶対神』と呼ばれる私、ディード、ヨグヨグは『神Re(シンリ)』と呼ばれ全ての世界の全てすら超越し、全知全能という枠に収まらない完全なる全知全能であり、本質的な無限すら取るに足らない高位であり、究極至高絶対無敵どの言葉も小さく取るに足らなず、存在すら器になりえない者です。


 次に『かみ』と呼ばれる超越者、『主神』『統括神』『管理神』です、『神』の領域は三つに分けられています。


 『主神』は全ての世界の全ての原点にして頂点であり、絶対的にして究極的な全知全能であり、あらゆる全ての極限の境地に在る者


 『統率神』は無限の存在する世界を統べる者。


 『管理神』は完全なる広大であり、限りが存在しない世界という存在を管理する者。


 三つ目は『半神はんしん』これは中途半端な神であり、神により創られた自身の代行者『天使』『悪魔』が含まれる『使徒』と人であり神である『精霊』の二つがあります。


 そして最後に世界の内側にある『人』


神Re(シンリ)』、『かみ』、『半神はんしん』、『人』はそれぞれ存在の格や領域その物が違い、完全な上下関係にあります。


 たとえ無限倍を遥かに超越する強化を施し、絶対にありありえない奇跡を起こし、的確に弱点を突いてなお格下の存在は格上の存在に傷ひとつ付けることはできませんし、格上がした格下に対する干渉は理屈を超えて絶対となります、そして格下が格上に自力でなることは絶対にありえません、たとえ全ての可能性を集約し支配しても起こりえることはありません。


 ですから『人』であるルルリが自らの力で『半神』となり、『半神』であるルドを滅ぼしました。


 この、ありえないこと、矛盾により、根源にして本質の理である『在=無=虚(ノウト・ブグ)』は変質してしまいました。


 『精霊』は『精霊』による干渉しか受けない。


 そして『人』が神の力を自力で得て『精霊』になることは、極限の奇跡が起こればありえることになってしまう。


 『在=無=虚(ノウト・ブグ)』に二つの狂いが起きてしまいました。


 そして問題はそれだけではありません、いやむしろ最大の問題が発生してしまいました。


 『精霊』が世界を超えて動き始めてことです。


 別の世界から来た別の理を持つ者が世界に現れると世界が変化し、不安定になってしまいます。


 これはその世界に住む人々には全く影響を与えませんが。


 世界の力を糧に知と能を得ている私たちには多大な影響を与えます。


 不安定な世界からでは知と能を大して得られません、そして最終的にはいつか私たちは無知無能の者になってしまいます。


 そうなると存在意義と管理する者を失った、全ての世界の全ては緩やかに崩壊するでしょう。


 つまり『精霊』とは世界に仇をなす敵です、排除しなければなりません。


 しかし、『精霊』は『精霊』による干渉しか受けない。


 このためおそらくディードですら何をしても精霊に何もできません。


 しかし、対策はもちろん考案済みです。


 『精霊』は人であり神である。


 それならば人の力を得て、自身の格を下げ『精霊』となれば良いという事です。

 

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