第一話『部活動見学!!』
皆さん初めまして。
僕は一ノ瀬理玖と言います。
今、こっちでは桜が綺麗に咲き誇っています。
僕は今、憧れの春日咲高校の校門を潜ろうとしています。
─ここ、春日咲高校は普通科と、少し変わった芸能科、芸術科があります。─
僕は、役者になりたくて、ここを受験しました。
ここは、普通科としても、進学校として有名です。芸能科や、芸術科でも、普通の国語とか、数学とかの筆記試験をしてから、実技試験や、面接と言った専門的な所の試験を行います。
しかし、さすがは進学校、入試の筆記試験の難易度が高く、大変でした。
まぁ、何はともあれ春日咲高校に、合格する事が出来たので、今はそんな事は良いんですけどね。
「…はぁ。今日から僕は春日咲高校の一年になるんだ。」
──……楽しみだなぁ。 ──
"ドンッ──ドサッ─バサバサッ"
…何て浮かれていたら、誰かにぶつかった。
「っと、悪りィ。大丈夫か?…?……あ!!お前、理玖か。理玖、お前も受かったんだ。良かったな。…ん。コレで全部だな?」
と、相手は落ちた資料を拾ってくれたのは良いんだけど、……じーっと見つめられてから数秒、急に名前を呼ばれたから顔を上げたら、そこには、───
理「……一豊?何で一豊がここに?」
別の中学に行った筈の幼馴染の姿があった。
一「あぁ。…オレがココに居んのは、……何つーか、成り行きで?」
コイツは西成一豊。さっきも言った様に、中学で別れた僕の幼馴染。もうほとんど会う事は無いと思ってたんだけど、こんな所で会うとは……。
コイツは、親戚のお姉さんが紹介してくれたから受けてみたら受かってたらしい。
……全く不服だなぁ。何でこういうやつに限って頭が良いんだろう。
一「……あのさぁ、もォ少しホンネ隠そうか。」
理「…え?何が?」
一「オレにも聞こえてたよ⁈最後の方のやつ!!」
理「……あぁ、そっかぁ。まぁ、いいでしょ?」
一「え、酷ッ!! …まぁ、いいけどな。」
理「ねぇ、部活決めた?僕まだ迷い中なんだけど。」
一「部活ねェ。んー…まぁ、一応は?理玖は何に迷ってんだ?」
理「入るか入らないかだよ。……んー。どうしようかなぁ。一豊は何に入るの?」
一「オレ? オレはァ、演劇部かなァ。綾姉ェ居るし。誘われてるし。お前も来てみるか?」
理「んー、…演劇部かぁ。どうしようかなぁ。」
一「悩んでても仕方ねェし、一回行くかぁ。ものは試しって言うだろ。」
理「…うん、そうだよね。行ってみる。」
一「っし。じゃあ、今日のホームルーム終わってから1-Bの靴箱周辺で合流で良いな。」
理「うん。じゃあ、今日の放課後にね。」
─これから、楽しくなりそうだなぁ。…ふふっ。放課後が楽しみ。─
─── 放課後 ───
「徠霧…待った?…?」
「…徠茅…待ってないよ。…行こう?」
"ガヤガヤ…ガヤガヤ…"
理「……あ。居た。 おーい!!かーずと〜!!」
一「ん?理玖。お前、遅ぇなぁ。オレ結構待ったんだけど?…行けるか?」
理「ごめんごめん。うん。大丈夫。」