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試験の夢あと
テストが終わって放課後、僕は面談室で先生と進路相談をしていた。
「特に行きたい高校はないけど、将来の夢はある…かな」
先生はそうかと言ってポケットの中に手を入れた。
おそらくポケットの中で何かを握りしめていた。
それが何か、大体検討はついている。
「…先生は煙草吸いますか?僕は家の人も吸ってるので大丈夫ですよ」
先生は少し驚いたような顔をして優しく笑った。
「悪いな。でも面談室では吸えない決まりなんだ。少し出てもいいか?」
僕が頷くと先生はすまんなと言って席を立った。
「先生!」
先生がドアを開けようとして振り返る。
「僕、小説家になりたいんです!」
先生が何かを考えるように上を見上げた。
そしてドアの方を向き、ドアに手を掛けこう言った。
「いいんじゃないか?表現力と文章力が必要だかな。」
先生が面談室を出た後に気づく。
物語を書きたくて、うずうずしている事に。
大丈夫、話の内容は大体夢で見てきたから、それを物語にする為に現実の出来事とリンクさせればいい。
タイトルを付けるとしたら、そうだな。
夢の続きと僕のーーー