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ワタクシは高貴で天才よ!

木々が頬を赤らめ、私の美しさで衣を脱ぎ始める季節・・・秋!

本日もメイドの淹れた超・高級ロイヤルハーブティーに舌鼓。

この街、随一の広さを誇る豪邸で美しく生きる。


これは選ばれしものの特権よ?

庶民が一生働いたお金をぜ~んぶ投げうってでも、こんな贅沢。味わえる訳ないんだから。


私は自身の運の良さ・美しさ・何でも手に入る万能感という名の愉悦に浸りながら、永劫続く極楽浄土を味わっていた。


0-2話 ワタクシは高貴で天才よ!


父親

「おぉ!愛しき娘リンシアよ。今日も美しいなぁお前は」


聞きなれた声がお屋敷から響いた。


ワタクシ

「あら♪お父様、ご機嫌あそばせ♪」


お父様が珍しくワタクシのPMプライベートルームに入ってきたわ。

何かワタクシに用でもあるのかしら?


父親

「リンシア。可愛いお前にできればこんなことは言いたくはないんだが…。あいつがうるさくてなぁ」


ワタクシ

「お母様の事かしら。お母様からなにか言伝でも預かっていますの?」


この街でお父様に命令できる人なんてお母様くらいしかいませんわ♪

きっとまた風呂掃除しなさいとか洗濯をしなさいーとか言ってくるんでしょうね…。

はぁ~…(クソでかため息)。ワタクシそんなに暇じゃありませんのに。

家事雑事なんて、お屋敷にいくらでもいるメイドに頼めばすむことでしょう?


父親

「あぁ!そうなんだリンシア。お前は美しいだけでなく聡明だなぁ…。実は、そのぉ…相談というのがだな。お前も~今年で25になるだろう?だからぁ…その…お前も」


あら?バースデーケーキの話かしら。お母様ったら偶にはワタクシにも優しくしてくださるのね♪

でも誕生日パーティーの話にしてはやけに苦しそうな表情ですこと。

一体どういうことかしら。


父親

「お前もそろそろ”働く”べきなんじゃないかと、そう思ってな」


ワタクシ

「な、なんですって…?」


父親

「お、お前も!働かないとまずいんじゃないかと言っているんだ!もう25になるだろう?」


わ、わわわわわ、ワタクシが…働く?

生まれた時から運がよくて美しくて働かせることはあっても、家事をひんひん言いながら手伝わされたことしかないこのワタクシが…。


ワタクシ

「はたらく・・・ですってぇぇぇぇぇぇええええ!!!??」


ワタクシの生まれてからこのかた。

ずっと順調に回り続けていた歯車が、大きくはずれてしまった。

この時のワタクシは、そう思わずにはいられなかったのです。



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