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カインの使者  作者: 天野 了
『カインの使者』第一部 [ 異文化遭遇、世界創造編 ]
11/49

「カインの使者」

地球に再び降り立つミカ。念願であった志門との再会―――すべてが新しくされた世界で二人の新しい人生が始まる。

終章 「カインの使者」



地球の軌道上で私はエルシャナに別れを告げ地上に降り立った。そして今、再び志門と向かい合っている。


前の世界の時と変わらない彼の姿にあふれ出る感情の波を抑えるのに私は必至だった。練習してきたアベルの話し方も何となくぎこちなさが出ている。

 何から話して良いのか私も彼も迷っていたに違いない。私は取りあえずご両親の事と悲しい別れであった真部律子がどうしているか聞いてみた。

 彼の話では皆健在との事で私は一先ず安心した。


 彼、志門は私の手を取って広場の中央にある噴水と泉のあるところへ誘った。

遙かに遠い世界で見た夢の様な景色が今、ここにある。

 夏を迎えようとしている季節、中天から降り注ぐ太陽の光は私たちに容赦なく降り注ぐ。

すると彼は前の時と同じようにジャケットを脱ぎそれを頭上で広げ天幕にしてくれた。


 彼もその情景を覚えているのか私にこう告げた。


 「ミカは僕とここに留まって居たいって言ってたね………僕もずっとそうしていたい」

 「志門……私は帰ってきた」

 「僕も…やっとたどり着いた――君に」


 言葉にならない思いは私たちを強く結んだ。ジャケットの天幕の中で抱きしめ、そして唇を重ねた。


 前を往来する人たちは其々に足を止めそれは私たちの周りを囲んでいった。


 やがて暖かな風が吹き抜けるとジャケットはベールを取り去る様にして空へ高く舞い上がり私たちの姿を明らかにした。

 首に回した手に彼から私に渡されたブレスレットが輝いている。



 (前の世界から続いている…………この輝きは永遠なんだ……)



 誰かが拍手をしている。一人、三人、七人………十人、それ以上―――大勢の人が。




私と志門――――ここが世界の中心なんだ





     * * * * * *




僕は長い時間、ミカと街の中央広場に居た。家に帰ったのは8時を過ぎてからだ。もう陽は傾き辺りは薄暗くなって建物の灯りが点る時間になっていた。

 僕は玄関を開けると彼女の肩に手を添えてお互いに向き合って合槌を打つと同時に敷居を跨いだ。


 「お母さん、遅くなった。今、帰ったよ」


 少し大きな声で言うと奥のリビングのドアが開き母が出迎えた。玄関の灯りが点いていない為、暗がりに出てきた母は目が慣れないのか僕の横に誰がいるのか分からない様だった。


 そして灯りが点けられ辺りが照らし出されると母はミカに驚いたようで廊下に腰を落すと頭を下げた。


 「先生、いつも志門がお世話になっております」

 ミカは首を傾げた。

 「センセイ?」


 どうやら母はミカを大学の、僕が専攻している鉱物化学の海外から来た講師か何かと勘違いしている様だ。しかし、僕は良いアイディアだと思った。彼女が月から来たドバルカインの使者と言っても恐らく信じないし返って混乱するかもしれない。彼女が地上で生活するために便宜上、僕はその住所を海外とした。


 母は客間の和室にミカを案内するとお茶を入れるので待ってほしいと言った。部屋には僕とミカが残った。


 僕はミカの方を向いた。

「ミカは海外から来た大学の講師、で良いと思う…だけどこの雰囲気はマズイ。結婚するって言いにくいな………硬い空気が漂ってる」


 ミカは僕を諭すようにこう言った。

 「職業、住所はそれでいい―――だけどね、志門。大事なこと、自分がこうしたいって思っていることはちゃんと言わなければならないの。

 あなたは前の世界で私を諌めたよね。私が自分の気持ちに逆らって仕事や組織の教条的な部分に従おうとした時…『本心は違うって言ってるじゃないか! 何で自分に正直じゃないんだ。本当のところはどうなんだよ…』ってね」


 そんな会話をしている内に母がお茶を運び、更に後ろから父が連なって入って来た。

 父は一礼すると腰を降ろしミカと対峙したまま言葉は無かった。

 しばらく沈黙が漂った後、父は口を開いた。


 「貴女は志門の夢で聞いていた人だね、8年前からだった………光に乗ってきたんだね」

 ミカはそれを聞くと笑みを浮かべて答えた。

 「ハイッ」と。


 次に父はやっとミカに名前を尋ね、そしてミカは答えた。

 「ミカ・エルカナンです」

 「ミカさんは志門のことをどう思っている」

 「お父さん、私の魂は志門さんを深く慕っています」ミカは胸に手を当てて自分の気持ちを示した。


 母は何の話か分からなくなってきたようで話の中に割って入ろうとしたが父が制止した。


 「志津香、これは志門にとって大事な話なんだ―――君はまだ気が付かないのか。志門は今日、自分と結婚する人を連れて来たんだよ」


 父は僕の方を向くと彼女に対する気持ちを聞いた。僕はっきりと言った。

 「父さん、この人と、ミカと結婚したいんだ。僕はずっと待っていたんだ、そして彼女も―――」


 父は再びミカに方に向き直った。

 「私は貴女がどこに住んでいて何をしていたか問うつもりはない………男性と女性がお互いを認めて愛し合っているなら、その間に国や文化、慣習が入る余地はない。慣れない地で苦労は多いかもしれないけど二人で頑張りなさい。ミカさん、貴女は真っすぐな人だ。志門をよろしく頼みます」


 そう言うと父は台から少し身を引くと畳に手をついて深々と頭を下げた。

僕は父のこの様な態度を初めて見た。それがどんな気持ちなのか―――それは自分が結婚し子供を儲け大きく成長して結婚し家から離れるまで本当の理解は得られないだろう。


 父は母を横に呼ぶと時間を確かめさせた。そして遅くない時間だと知ると叔父さんたち家族に家に来るよう伝えさせた。

 母は出て行き部屋は三人になった。父は「フ~ッ」と一息つくとミカにあることを尋ねた。


 「最近、不思議な夢を見るようになってね……ミカさんの上司を名乗る人が出てきて…」

 彼女は体がよろけて畳に手を着くと顔を上げてその人の名前を父に聞いてみた。


 「マグダネル、マグドレネ⁈ ―――――何かそんな名前だったな」


 それを聞いた彼女は「ワァッ‼」という顔をした。僕にはよく分からなかったが何かマズイことでもあったのだろうか?


 暫くして玄関の戸を引く音がし叔父さんたち家族が入って来た。廊下で母と話しながら近づいてくる。

 自分たちのいる部屋に真っ先に入ったのは理乃だった。


 「志門、結婚するんだってぇ―――あ……れっ?」


勢いよく入って来た理乃だったがミカを見るなり涙が零れた。理乃自身、なぜ泣いているのか分からなかった。


 「私、何で泣いているの⁉ 勝手に涙が……私、変だっ」


 ミカは理乃に近ずくとこう言った。

 「私の着ている服は遠いところであなたから貰ったものなの…………この服の色で思い出したんだと思う」


 少し間をおいて叔父さんと叔母さんが部屋に入った

 「おや? どうしたんだ、理乃。何かあったのかい」と叔父さんが言うと理乃は理由が分からないまま、こう答えてくれた。

 「何でもない。多分、嬉し涙………」


 全員が部屋に入ったところで父は乃門叔父さんに次のように頼んだ。

 「今日は志門が婚約者を連れて来たんだ。乃門(のもん)、おまえを呼んだのは二人の結婚式を執り行ってもらいたいからだ。おまえはクリスチャン会衆の責任者だから司会を任せてもいいだろう」


 余りのいきなりな話に叔父さんは少し戸惑いながら父に尋ねた。


 「兄さん、志門君がこの人と結婚するのは分かった。だが、もう少し説明があっても良いんじゃないか、それに―――」

叔父さんは僕の方を見た。


 「志門君、こちらの方と結婚するために役場へ婚姻届けは出したのかい?」

 「まだですが…」

 「先ず婚姻届けを出してきなさい。その後で―――」


 叔父さんが言い終わらない内に父が口を挿んだ。そして真剣な口調で叔父さんを諭した。


 「乃門、私はパイロットという職業柄、飛ぶ前に必ずプランを立て許可をもらう。だが空に上ればそれらは補足でしかないんだ、状況が変われば役に立たない時もある―――ここにいる二人はお互いに結婚すると言ってるんだ。そこに許可や契約書が必要だろうか―――私の仕事に例えるなら二人はもう飛んでるんだよ」


 「分かった! 分かったから――――兄さんには敵わないな。確かに志門君とこちらの方はその決意が固まっている様に感じる。今から簡単だけど結婚式を執り行おう、だけど―――明日、必ず届を出してきなさい」叔父さんは最後に釘を刺すことを忘れなかった。




 この夜、ささやかな結婚式を終えた後、遅くなるまで皆と喜びを分かち合った。ミカが外国から来た―――ということで話の殆どはミカの事だった。

 皆がミカを取り囲み歓談する中、僕は少し離れて彼女を見ていた。


 僕より三つか四つ年上の彼女は僕より遥かに大人に感じる。それは角を削り更に磨きを掛けたダイヤの輝きを放っている様にも感じた。


 この世界でのスタートは8年前、彼女は僕に会いたい一心で8年間を過ごしてきた。

僕自身も夢に誘われて顕れた前の世界の記憶で彼女を求め続けてきた。が、しかしそれは「夢」で肩付ける事も出来るほど虚ろな思いだったのかもしれない。

対して、彼女は僕の存在を遙か前から知っており実在者としての僕をしっかりと思いに捉えていたのだ。その思いは僕とは比較のならないほど大きなものだったに違いない。



 時刻は既に翌日になっていた。


ミカと理乃は旧知の仲の様に会話が弾んでいる。ミカが話す前の世界の事についても理乃は記憶が少しずつ浮かび上がってきているのか理解を示した。


 午前2時を回った。さすがにお開きということで叔父さんたち一家は部屋を後にした。


帰り際に理乃は言った。

 「ミカさん、明日、役場へ婚姻届を出しに行くとき志門の友達を紹介したいけどいいかなぁ?」

 「是非、会いたいわ。楽しみにしているね、理乃」そう言って彼女は理乃を見送った。



 後に僕たち家族が残された。

母は肩付けがあるのか早々に部屋の奥へ入り父も寝間へ入ろうとした。僕は父を止め彼女を自分の部屋に泊めて良いか聞いた。


 「志門は結婚した、私たちの役割は今日終わったんだよ。一緒の部屋で仲良くしなさい」そう言うと父は部屋へ入った。




 僕たちはシャワーを浴びた後、二階の自分の部屋に入った。彼女とベッドに腰を降ろすと僕は彼女に名前の事を聞いた。


 「ミカの名前………ELLE・カナンじゃなかった?」すると彼女は浅く僕の方を向くと次のように説明した。


 「私の名前は正確にはミカELLEで一つなの。名前の意味は『誰が神の様だろうか?』、そしてカナンは神が約束してくださった入植地の名前………私は今、『ヤーワァ』が約束してくれた入植地―――つまり志門、私はあなたの前に確かに居る、神の約束の地の故に私の名前はミカ・エルカナンに変わった」

 「僕には変わるものが無いけど、君への気持ちと思いの心の扉はいつも開かれていた。ミカは僕の目の前にいる…」


 彼女は立ち上がると電燈の灯りを消した。小さなナツメ球の灯りが暗さに慣れない目に僅かに彼女の輪郭を浮かび上がらせる。


 彼女は衣類の全てを脱ぐと次に僕の服を優しく脱がしてくれた。そしてお互いに横たわると彼女は囁くような声で僕に言った。


 「私は未だ志門とやっていないことがあるの………」

 「どんなこと……」


 「―――あなたと子供をつくりたい」



 この言葉を聞いた瞬間、僕の脳裏に前の世界であった最後の重要な記憶が甦った。


 「君は確かにそう言ったんだ………その後、未だ魂になっていない霊に助けられて……………こう言われた……『絶対――――私を産んでね』って」



 僕たちには言葉がなくお互いを見つめ、ただ涙が枕を濡らしていた。

 暫くして彼女が言った。


 「志門………『ヤーワァ』が全てを用意して下さっていたのね。私が知っている―――私が見た記憶は自分の意識が無くなるところまでだった………」


 僕は彼女の顔を伝う涙を指で拭ってあげると彼女を自分に引き寄せ、そして言った。


 「―――僕たちの子供を産んで」

 「産むわ、志門………来て……」


 僕は彼女の背中に両手を回し、彼女も僕の首に両手を回した。僕は自分より少し背の高い彼女の中に自身を潜らせていった。

 その日、明け方まで僕たちはお互いを捉え続けた。


 僕はカーテンから差し込んでくる早朝の穏やかな光で目を覚ました。彼女は自分の傍らに横たわり僕を見ていた。


 「もう少し寝ていていいよ、志門」


彼女は僕を引き寄せると自分の胸を枕にしてくれた。それは僕が8年前から見続けてきた夢と同じ、今までに感じたことのない心地良さだった。



 僕が彼女の胸から目を覚ましたのは十時過ぎ。二人で下に降りた時には両親は既に仕事に出ていた。

 キッチンには僕たち二人分の朝食が用意されていがそれはもう冷めていた。出来た時に声を掛けなかったのは僕たち二人の時間に対して両親の配慮があったからだろう。


 朝食に手を着けようとした時、玄関の呼鈴が鳴った。声がしている――――理乃のようだ。僕は理乃をキッチンに案内した。


 「ごめん、まだ朝食べてないんだ。さっき起きたばかりで…」

 「ゴメン、お邪魔しちゃったかな? でも正直ミカさんに会いたかったの」


 するとミカは理乃にコーヒーを入れてあげると言った。

僕は普段、両親も余り使わないコーヒーメーカーを戸棚の隅から取り出すと豆と一緒に彼女に渡した。彼女は手際よくコーヒーを淹れた。

 部屋に良い香りが漂う。彼女は僕と理乃にコーヒーを出した。


 「どうぞ、理乃さん―――あなたも」


 理乃は一口飲むとカップを抱えるようにして屈んだ。


 「このコーヒーの味と香り、どこかで………」

 「これはね、遠いところであなたが私たちに出してくれたコーヒーなの。私はその作り方を志門から教えてもらったの」


 僕も一口飲むとそれは美味しかった。


前の記憶が蘇る―――温くてとても美味しいとは言えなかった彼女のコーヒー。ただ、そのコーヒーを淹れた時の思いは深かった。今、思いの深さを増し加えて美味しいコーヒーを淹れている彼女がいる。



* * * * * *




 中央広場で蘭人と律子は理乃と志門たちを待っていた。


 「リッツいいのか、今日お父さんとお母さん帰ってくるんだろう。ずっと行方がわからなくなってた―――」

 「私の身元引き受けの施設からの連絡では午後になるって。今日は良いことが二つも………きっと神様が用意してくださったのね」

律子は今までにない嬉しそうな表情で蘭人に言った。


 「そうだなぁ、もう一つは志門の結婚だからな………どんな人なんだろう?」




 二人が話している間に理乃と志門、そして私は近づいた。

理乃は後ろから蘭人の首を掴んだ。驚いて振り向く蘭人。

 「理乃‼ いつの間に」 

 「私は気が付いていたよ。」と律子。


 蘭人は私の存在に気が付くと更に驚いた。

 「志門、おまえ反則だぞ! こんな綺麗なお姉さんと―――こうなったらオレはこの人の奴隷でいい‼」


 私は笑いながら答えた。

 「君はまた私の奴隷になるつもりなの?」


すると蘭人は当てずっぽうだが大真面目に言った。

 「オレはずっと前からお姉さんの奴隷だったんだ!」

 「まあ…まぐれだけど外れてはないな」と志門。


 律子は私に近づいて、そっと頬に手をやるとこう言った

 「私、何で手をあなたに………どうしてこんな気持ちになるの? 」


 不安とも懺悔とも言えないような気持ちに駆られている律子の手を私は優しく包んだ

 「あなたの愛が私を救ってくれた………あなた自身によって今あなたは許されている―――大丈夫、もう終わった。此処にいるあなたは新しい自分なの」


 律子は私の言っていることが理解できなかったが安心したのか次第に表情が和らいでいった。


 皆は公園のベンチに腰を下ろした。



志門は皆から質問攻めにあっていた。しかし私との関係を説明できるような準備はしてなかったようだ。大学の講師というのも皆が同じ学内なので恐らく使えないだろう。


 しどろもどろしている志門に気を取られていた理乃は私の紹介をすっかり忘れていた。理乃は「ハッ」としたように私の方を見た。


 「ごめんなさい、ミカさん。志門にかまっていたらミカさんの紹介するのを忘れてた」

 「理乃ォ、最初からミカさんに志門との関係を言ってもらえば良かったんじゃないのか」と蘭人が言うと律子も合槌を打った。



 私はどう説明してよいのか迷い志門の方を見た。彼は暫く腕組みをして考えていたが吹っ切れたように上を向くと皆に告げた。



 「僕とミカは結婚した。それだけの事が遠いところであった。彼女とは昨日会ったばかりだけど “思い ”で繋がっていたんだ。

僕が彼女と出会ったのはこの世界じゃない、今の世界と同じ、皆も居てその中に彼女も居たんだよ。皆で温泉へ旅行もした」


 理乃と蘭人、そして律子は「はて?」という顔をした。

 「志門、それって今じゃないのか?」と蘭人。

 「よく分からないけど温泉旅行はいいね」と律子が言うと理乃が気が付いたように言った。


 「それ、いいね‼ 皆で―――ミカさんも一緒に。私が計画を立てておくね」

 私は理乃に一つお願いをした。

 「ラントさんには妹さんがいたでしょ―――麻里衣ちゃんも必ず呼んでね」

 「ウ~ン…あの子は凄いお兄ちゃん子だから」理乃は蘭人の方を向いた。


 「何で…ミカさん、麻里衣のことを?」と蘭人。

 「ずっと遠くでね―――彼女とも会っているのよ」




時間は流れる風のように早く過ぎて行く、時刻は昼を回っていた。



「ミカ、そろそろ行こうか」


 

彼、志門は婚姻届を役場に提出しなければならないので私にそう促した。私は自分の自己紹介をしてなかったことに気が付き少しだけ待って、と彼に頼んだ。




私が皆へ一歩踏み出したとき南風が吹き抜け私の髪をさらった。雲の切れ目から中天の日が顔を出し光が降り注ぐ


 

全てが照らし出された今、私に影はなかった。




『わたしはみんなのことを知っていたの。ずっと遠いところで――



わたしはミカ・エルカナン。


 この国のことは少しだけ勉強してきたわ。みんなよろしくね』



近未来を背景にしたゆるいSFファンタジーを織り交ぜた恋愛小説の様な物語です。ライトノベルの様な感覚で書き進めることが出来なかったので、少し重たい感じになりました。それでもリアリティは無いというね‥‥

R15指定にしていますが特に流血騒ぎや濃厚な性的描写は極力抑えています。また、主人公志門とミカの性的な描写も出来るだけ整った言葉と表現を用い、この手の話にありがちな汚れたイメージを排除しています。

この作品は私が今まで書いた作品の中で一番最初のものです。完成度は低いですが130頁以上の原稿作成は後の作品の執筆作業の基礎を作ってくれました。

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