1/1
プロローグ―桜の物語―
ある春の日の事だった。
そいつがアタシと知り合ったのは。
そいつの名前はアイラ
どこから来たのか、何者なのか、何をしようとしてるのか。
アイラという存在がアタシを大きく変えた。
アイラはアタシの目には天使に見えたんだ。
AIRA-桜の物語-
ドスッと鈍い音が部屋に響く。数秒後また私はベッドから落ちたのだと理解する。また大嫌いな月曜日が始まる。
リビングには姉妹が食べたであろう菓子パンの袋がテーブルにあった。
何故姉はああも騒がしい人間なのだろう。妹も妹だ、いくら年が8歳離れてるとはいえ妹の世話は大抵私に任される。
すべてがつまらない。すべてが灰色の世界。
なにか面白いことでもあればいいのに。