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スペア  作者: 花かつお
本編
8/13

(8)すみません。保留でお願いします。

「リン……自分の役割を放棄するのか……?

そうなると、お前は神の意志を背いた罰として

不幸のどん底に落ちるぞ……

そうなる前に俺のところに来い」


ぎゃああああああっ俺様節きたーっさすが王子様だ。

って、これ以上に不幸のどん底に落ちるって

意味分からないんですけど!!

そう、僕が心の中で叫んでいると

賢者さまがローレに向かい


「おや、もうリンさんは、神の巫女として

役目は済んでるだろう?だったら

別に君の所へ行かなくてもいいはずだよね?」


その言葉を聞いた僕とローレとルーンが

目を見開き驚いて賢者の顔を見た。


「どういう事ですか!?賢者さま もう僕の役目は済んだって!!」


「君は、すでに勇者と巫女を産んだから、もうその役目は終わったってことだよ。だって神の力とかは子供たちに譲られているはずさ

なあ、王子さま?知ってだろう その事を?」


はい!何それ初めて知りましたよ

じゃあ、別に今はローレと結婚しなくても良いってことじゃ……

そう思い、ローレは眉をしかめながら賢者を睨んでいた。


「それは、本当のことなんですか?ローレ様

僕が子供産んだら、巫女の役目は終わりという事は?」


「ああ……そいつが言ったとおりだ……」


ローレが苦々しく呟いたのを聞いて

信じられないと見つめてしまった。


「だから、リンさんは、神の祝福を受けられないとか大罪人にはならないよ。まあ、そんな事になったら僕が宿命の糸を引きちぎる予定だから、安心したらいいよ♪」


……―ってなにげにスゴイことおしゃったよ!!賢者さまああああ

と言うかなんでそこまで僕のことを?


「あっあの賢者さま、なんで僕のことを、

そこまでして、助けてくれようとするんですか?」


疑問に思って聞くと――


「もちろん、君のことが好きだからだよ。それと奥さんにしたいと

理由もあるけど―?それじゃダメかい リンさん」


―――ええええええええぇぇぇぇぇぇぇっ


その時、周りの空気がピシッと固まった。


ポカーンとしている僕に賢者さまは


「ああ、私なら君をぜったいに幸せにするよ。だから

返事はゆっくりと待ってるからね」


と言ってくれた。


えーっと、


えーっと、すみません。


もう僕の頭がいっぱい、いっぱいなんで


そのお返事は永遠に保留とかダメですか?




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