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第一章五節:白と黒の境目

※この作品の挿絵は生成AIを使用して作成しています。

挿絵(By みてみん) 


――ここに留まらないで。


 短い警告文を振り切るように、ジムは端末から視線を外した。


 罠かもしれない。

 誘導かもしれない。


 だが、立ち止まる選択肢はなかった。


 背後から、再び足音が響き始めている。


 散開したはずの追跡者たちが、もう一度距離を詰めてきているのが分かった。

 無線のノイズが、断続的に空気を震わせる。


 ――戻ってきた。


 ジムは歯を食いしばり、暗い通路を走った。


 肩の傷が、動くたびに悲鳴を上げる。

 呼吸が乱れ、視界の端がちらつく。


 (まずい……このままじゃ――)


 足がもつれる。

 壁に手をつき、かろうじて転倒を免れる。


 背後で、誰かが叫んだ。


 「いたぞ!」


 懐中灯の光が、通路を切り裂く。

 光の束が、ジムの背中を捉えかけ――外れた。


 次の瞬間、銃声。


 至近距離ではない。

 だが、確実にこちらを狙って撃っている。


 壁に弾丸が当たり、火花が散った。


 (……撃つ気だ)


 さっきまでの「確保」ではない。

 逃走した瞬間、扱いが変わった。


 生かす必要はある。

 だが、無傷である必要はない。


 ジムは理解した。


 自分はもう「守るべき警備員」ではない。


 排除対象に近い何かになっている。


 通路の分岐が見えた。

 照明が落ち、非常灯だけが床を這うように光っている。


 ――まただ。


 なぜか、暗い方ばかりが目に入る。


 背後で、足音が急に速まった。

 距離が、急激に縮まる。


 「止まれ!」


 命令が飛ぶ。


 だが、止まれば終わりだ。


 ジムは曲がり角に身を投げるように飛び込み――


 その瞬間だった。


 誰かが何かを話している声がした――ような、気がした。


 背後で、銃声が重なった。


 今までとは、明らかに違う音。


 乾いた連射ではない。

 腹の底に響く、低く、重い発砲音。


 悲鳴が一つ、途中で途切れた。


 続いて、何かが床に叩きつけられる音。


 (……?)


 ジムは走りながら、思わず振り返りそうになる。

 だが、必死でそれを抑えた。


 振り返るな。

 今見たら、頭が追いつかない。


 背後では、さらに銃声が続いている。


 短い。

 だが、異様に正確だ。


 叫び声。

 無線のノイズ。

 何かが壊れる音。


 そして――


 急に、静かになった。


 あまりにも急に。


 ジムは息を切らしながら走り続けた。

 足音が、もう追ってこないことを確認するまで。


 理解できない。

 だが、確実に何かが起きている。


 自分の知らないところで。

 自分の手の届かない速さで。


 目の前に、突き刺すような瞳をした人物が自分に向けて銃を構えているのが見えた。




------------------------------





 関係者以外立入禁止の区画に、長身で白髪のただものではない風格の老人がいた。


 シグルド・エアハルトは、本来ここにいるはずの人間ではなかった。


 キングコーポレーション主催の展示会。

 表向きは次世代AI技術の発表と、企業イメージの向上を目的とした平和な催しだ。


 だが、彼にとっては違う。


 この場所は、技術の見本市であり、盗み場だった。


 キングコーポは善意の企業だ。

 少なくとも、世界はそう信じている。

 だからこそ、価値がある。


 人類の生活を静かに底上げするAI。

 管理でも支配でもなく、「便利さ」という名目で社会に溶け込む思想。

 それを実現する基幹設計に、彼は興味を持った。


 雇い主は一つではない。

 だが、どこであれ――

 この技術を持ち帰れれば、それでよかった。

 情報は力である。今回、それを盗み出すことに失敗したとしても駄目で元々。

 シグルドにとって、この場所はほぼノーリスクで稼げる餌場だった。


 経歴の偽造も、IDカードを盗み出すのも、情報セキュリティ部門のお偉方を脅迫して潜り込むのも慣れたものだ。


 誰も、老いた警備員の一人に注意など払わない。


 ――はずだった。


 銃声が響いた瞬間、シグルドは即座に理解した。


 予定にない動きだ。


 展示会場の混乱?

 それだけなら構わない。

 だが、今聞こえた銃声は違う。


 統制が取れている。

 無駄がない。

 そして――早すぎる。


 「……あれをくすねたのがもうバレたのか…?」


 シグルドは足を止め、通路の奥を見る。


 追跡。


 複数。


 隊列を組み、何者かを追っている。


 ――自分か?


 一瞬で思考が走る。


 いや、違う。

 自分の痕跡は消してある。

 端末も、ログも、まだだ。


 だが、それでも――


 露見した可能性はゼロではない。


 最悪の場合、気は進まないが排除。


 誰であれ、自分の工作を嗅ぎ回っているなら敵だ。


 シグルドは銃を後ろ手に構え、落ち着いて状況の確認を試みた。

 動きに迷いはない。


 角を曲がってきた先頭の男を見て、即座に判断する。


 装備が重い。

 動きが固い。

 だが、訓練は受けている。


 ――こいつは警備員じゃないなぁ。


 「おいおい、どうしたんだい物騒じゃあないか…」

 言葉を発し終える前にシグルドは銃口が自分を向いていて、引き金にかかった指が動くのを見た。


 とっさに地面に張り付くような格好でしゃがみ、流れるような所作で銃を構え引き金を引く。


 男が倒れる。


 続く二人。

 無線を使おうとした瞬間に、撃つ。


 危険な順に消す。


 戦術も、感情もない。

 ただ、処理、その間数秒である。


 あたりは火薬の匂いと静寂に包まれた。


 そして、最後に残った一人。


 壁に寄りかかり、血を流している。


 シグルドは銃口を向け――止めた。


 違和感。


 装備が違う。

 銃の構えが甘い。

 呼吸が荒い。


 顔を見る。


 青い。

 恐怖を隠しきれていない。

 だが、敵意もない。


 「……?」


 シグルドは、ここでようやく気づいた。


 追われていたのは、こいつだ。


 連中は、この若造を追っていた。

 自分ではない。


 「……くそ」


 短く悪態をつく。


 不要な殺しをした。

 本来、ここで血を流す必要はなかった。


 だが――


 今さら戻れない。


 なら、選択肢は一つだ。


 使う。


 この若造を、生かす。

 生かしたまま、すべてを背負わせる。


 銃撃戦。

 警備員殺害。

 情報漏洩。


 混乱の原因は、逃走した警備員一名。


 ――逃走した警備員って、どう考えてもこいつじゃないか。


 シグルドは床に散らばる薬莢を確認し、位置を微調整する。

 弾道。

 死体の向き。

 十分だ。


 最後に、負傷した若造を見る。


 殺す価値はない。

 だが、放り出す価値はある。


 「……まったく、よくも紛らわしい真似をしてくれたなクソガキが…」


 目の前で呆けている若者に悪態をつき、その場を後にした。

 自分がその場に居た痕跡は残していない。あとはあの若造が全部背負ってくれるだろう。


 正面玄関へ向かえば、

 彼はただの「警備を完遂した老人」だ。


 …少なくとも表向きは。





-------------------------------





 銃声の残響が、まだ耳の奥に残っていた。


 だが、もう撃たれることはなかった。


 目の前には、倒れ伏した人間がいる。

 数を数える余裕はない。数えたくもない。

 床に広がる血と、鼻を刺す火薬の匂いが、それだけで十分だった。


 ジムは銃を構えたまま、動けずにいた。


 ――終わった?


 そう思おうとして、思えなかった。


 あまりにも、終わり方が整いすぎている。


 さっきまで自分を追っていた連中は、確かに“追跡者”だった。

 動きは速く、統制も取れていた。

 だが今、ここに倒れているのは――


 「……違う」


 声に出してから、何が違うのかを考える。


 装備。

 配置。

 弾痕の位置。


 銃撃は短時間だった。

 だが、無駄が一切ない。


 撃った側は、迷っていない。

 恐怖も、怒りも、焦りもない。

 ただ「排除」している。


 それが、いちばんおかしかった。


 ジムは震える手で、近くの死体に視線を落とす。


 胸部。

 頭部。

 急所だけが、正確に撃ち抜かれている。


 ――俺じゃない。


 こんな撃ち方は、できない。


 息が荒くなる。

 肩の傷が、遅れて激しく痛み出した。


 「……っ」


 壁に手をつき、体重を預ける。

 足元がふらつく。


 そのとき、遠くで非常灯が点灯した。


 赤い光が、通路の奥を染めていく。


 ――来る。


 今度こそ、本当に来る。


 ジムは必死に思考をまとめようとした。


 ・追跡してきた警備員が死亡

 ・銃撃戦が発生

 ・生き残っているのは自分だけ

 ・自分は逃走中の負傷者


 どこからどう見ても、状況は最悪だった。


 しかも――


 ジムは自分の手元を見る。


 銃。


 握っている。


 撃ってはいない。

 だが、持っている。


 これだけで十分だ。


 説明は、誰も待ってくれない。


 「……くそ……」


 吐き捨てるように呟いた瞬間、

 遠方から、はっきりとした足音が聞こえた。


 複数。

 今度は、警備員のものだ。


 規則正しい。

 慎重だが、ためらいがない。


 ――捜索だ。


 ジムは歯を食いしばり、通路の反対側へ視線を走らせる。


 逃げ道は、ない。


 この場を離れれば「完全な逃走」になる。

 残れば、「現行犯」だ。


 どちらに転んでも、詰んでいる。

 いずれにしても、この傷では逃げ切れないだろう。


 足音が、すぐそこまで来ている。


 背後だけではない。左右、前方――すべてだ。

 ジムは薄暗い通路の中央で、完全に囲まれていた。


 銃口が向けられている数は、数えなかった。

 数える必要がないほど、十分だった。


 照明は復旧している。

 壁際に退路はない。

 背中に感じるのは、冷え切った金属の感触だけだ。


 右肩の傷が、ずきりと痛んだ。

 血は止まっていない。呼吸に合わせて、ぬるい感触が広がっている。


 ――ここまでか。


 逃げる算段は、もう浮かばない。

 思考は不思議なほど静かだった。


 警備員の一人が、半歩前に出る。


 「武器を捨てろ」


 声は低く、感情がない。

 命令というより、事務連絡に近かった。


 ジムはゆっくりと視線を巡らせる。

 全員が訓練を受けた動きだ。

 引き金にかかった指に、迷いはない。


 ――覚悟を決めるしかない。


 そう思った瞬間だった。


 遠くで、別の足音が弾むように響いた。


 速い。

 切迫している。


 「待って!」


 高く、しかし通る声。


 警備員たちの注意が、一斉にそちらへ向いた。


 通路の向こうから、ドレス姿の少女が駆け寄ってくる。

 乱れた呼吸。だが、足取りは迷っていない。


 彼女は警備の輪の中へ、躊躇なく踏み込んだ。


 「負傷者がいるでしょう!」


 声が張り付いた空気を裂く。


 「どいてください。今すぐ」


 一瞬、警備員たちが言葉を失った。


 少女は足を止めず、ジムの前に立つ。

 その動きは、あまりにも自然だった。


 胸元で、IDが揺れる。


 医療担当・特別対応権限


 失血と疲労で視界が半分ぼやけているが間違いない、場違いに悪目立ちしているゴスロリ衣装の白黒少女。

 制御端末のところに居た、あの…


 一人の警備員が、反射的に口を開いた。


 「ここは――」


 「私はレベル4権限の医療チームリーダーです。優先順位、分かってますよね?」


 遮るように、少女が言った。

 声音は柔らかい。だが、拒否を許さない。


 「この人、重度出血です。今すぐ処置をしないと命に関わります!」


 空気が、わずかに揺れた。


 理屈ではない。

 権限と実績が、場を支配している。


 警備員の一人が、無線に短く報告を入れる。

 返答は、即座に返ってこなかった。


 その沈黙を、少女は逃さない。


 「私が連れていきます。」


 警備員の一人が遮ろうと前に出た。


 「この人物は今回の事件の容疑者です。ただちに確保…」


 少女の顔がさらに険しくなる。


 「要生存確保の命令でしょう?今すぐ処置しないと死ぬと言っています!異論があるならレベル4以上の権限がある人間を連れてきなさい!」


 断定だった。


 「医務室へ。今すぐショック状態に入る」


 彼女はジムの方を向いた。

 その視線が、一瞬だけ揺れる。


 だが、その目は落ち着いていた。

 人を“対象”として見る目だ。


 ジムは口を開いた。


 「……待ってくれ、俺は――」


 言葉は、最後まで届かなかった。


 パチン、と乾いた音。


 腹部に、強烈な衝撃が走る。


 全身が一瞬で強張り、視界が白く弾けた。


 ――テーザー。


 理解した時には、もう遅い。


 膝が崩れ、身体が前へ倒れる。

 意識が、強制的に引き剥がされていく。


 床に倒れ込む直前、

 少女が支える感触が、かすかに伝わった。


 「……あーもう、服が血で汚れちゃうじゃないの…」


 小さな声。


 それが、最後に聞いた音だった。


 世界が、暗転する。



------------------------------



 ジムは気がついた。白い蛍光灯の光が目に突き刺さる。

 遠くから女の声で話しているのが聞こえる。


 ジムはぼんやりとした頭で耳をそばだてた。

 


 「ってところ現状報告は以上なんだけど――


 あのね、聞いてた話と全然違うんだけどこれ一体どういうわけ?

 こっちはAI展示館に緊急医療スタッフとして紛れ込んで、通信監視ポートのログを記録するだけって聞いてたのに

 どっちを向いてもスパイだらけじゃない。どう見ても仕組まれた事故が起きるし銃撃戦は始まるし国際テロリストは平然と歩き回ってるし。

 荒事はあなたの担当でしょうが――


 ――わかった、わかったあなたも忙しいのよね、ごめんなさいね。


 ところで、たぶんSIF所属なんだけど私より上位のシステム権限を持った若い子が今回の事故の首謀者ってことになってるみたいなのよねー

 私の独断で悪いんだけど無理やり確保したわ。私の到着が1分遅かったらお陀仏だったわよ。

 ――あなたも気になるでしょ?あんまり好みのタイプじゃないんだけど、放って置く気になれないのよね。


 ――そうね、彼をこのまま逃がしたら私の立場はその時点で黒確定ね。できればそれは避けたいんだけど…

 ――うん、私もそれしかないと思う。なんとかできるところまでやってみるけど単独では厳しいわ。バックアップの要請だけお願いね。


 ――ちょっとまって。…通信を終了するわ。また後でね。」

 


  少女は通話を切ると、端末を胸元に滑り込ませた。

 その動きが終わった直後だった。


 「……起きてる?」


 柔らかい声。

 だが、距離はまだある。


 ジムは視界の焦点を合わせるのに少し時間がかかった。

 白い天井。医療用のモニター音。

 右肩に、鈍く残る痛み。


 「あ……」


 声を出そうとして、喉がひりついた。


 「無理しないで。声帯は大丈夫だけど、血圧がまだ安定してない」


 少女はそう言いながら、ベッドの横に回り込む。

 表情は落ち着いている。仕事中の顔だ。


 「……ここ、は……」


 「医務室。展示会場の地下」


 即答だった。


 「あなた、展示ホールで負傷したの。

 そのあと警備と揉めて、状況が悪化しかけたから――私が引き取った」


 “助けた”とは言わない。

 “引き取った”。


 その言い方が、やけに現実的だった。


 ジムは天井を見つめたまま、記憶を辿る。

 銃声。逃走。

 そして、目の前の少女。


 「私の名前は…公式の名簿に載ってるから隠す必要はないわね。

 朝霧ユマ、緊急時の医療チームスタッフよ。服は気にしないで。」


 シルバーの帯が刻印されたライセンスカードを振りながら言った。

 たぶん、本物だ。


 「……テーザー撃っただろ」


 「ええ」


 悪びれもせず、ユマはうなずく。


 「暴れるより、寝ててもらった方が安全だったから」


 一拍置いて、付け足す。


 「あなたにとってもね」


 ジムは息を吐いた。

 笑う余裕はない。


 「……俺、何かやったことになってるのか?」


 ユマは、その問いに即答しなかった。

 医療用モニターに一度だけ視線をやり、それからジムを見る。


 「“何か”どころじゃないわ」


 声の調子は軽い。

 だが、言葉は重い。


 「私が把握してる限りでは、展示会で起きた事故、銃撃、警備員の死亡。

 不自然すぎるくらいに全部あなたの仕業ってことになってるわ」


 ジムの指先が、シーツを掴んだ。


 「待て、俺は――」


 「分かってる」


 即座に遮る。


 「少なくとも、あなたは“首謀者”じゃない。そんなこと見ればわかる」


 その言葉に、わずかな安堵が胸をよぎる。

 だが、ユマは続けた。


 「でもね」


 彼女は、少しだけ声を落とす。


 「首謀者とあなたは間違いなく何らかの関係があるわ」


 ジムは、ゆっくりと視線を彼女へ向けた。


 「……どういう意味だ」


 ユマは、困ったように肩をすくめる。


 「あなたの権限ログ、行動履歴、位置情報。

 全部が“都合よく”噛み合い始めてるの。最初から仕組まれていた、というよりは結果的にそうなった印象だけど」


 笑えない冗談のように。


 「誰かが、あなたを使って筋書きを完成させようとしてる」


 ジムは、言葉を失った。


 「今の時点で確実に言えるのは二つだけ」


 ユマは指を立てる。


 「一つ。

 あなたは、もう安全な立場じゃない」


 そして、もう一本。


 「二つ。

 ここを出た瞬間、あなたは“単独犯”として処理される可能性が高い」


 室内の空調音が、やけに大きく聞こえた。


 「……じゃあ、俺は」


 どうなる。

 そう言おうとして、言葉が途切れる。


 ユマは、それ以上は踏み込まなかった。


 「それは――」


 わずかに間を置いてから、


 「今は、考えなくていい」


 そう言って、柔らかく微笑む。


 「とりあえず、あなたは生きてる。

 それだけで、今は十分」


 ジムの意識が、再び少し揺れた。

 疲労と痛みが、遅れて押し寄せてくる。


 ユマはそれを見逃さない。


 「無理しないで。

 詳しい話は、またあとでしましょう。」


 立ち上がり、照明を少し落とす。


 その言葉が、妙に現実感を伴って胸に落ちた。


 ジムは、目を閉じる。


 意識が沈む直前、

 少女が、こちらを見下ろしている気配だけが残った。


 「せっかく生き延びたところ本当に申し訳ないんだけど、私の都合に付き合ってもらうわね」

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