ボクのおねがいと大切なおくりもの
ある冬の日…小さな赤ちゃんが生まれた。
お父さんとお母さんは、とってもうれしそう!
おじいちゃんとおばあちゃんも…大よろこび!
しばらくして、お母さんと赤ちゃんがお家に帰って来た。
ボクは、おばあちゃんにだっこされてドキドキ…
「はじめまして!」
ボクと同じ男の子だ。名前は…しょうたくん!
それからボクは、しょうたくんのそばにいた。
早くいっしょにあそびたいな〜って思いながら…
ずっといっしょ!
「今日からよろしくね」
1年後…はじめてのおたん生日をむかえた日。
しょうたは、「くー」って名前をよんでくれた!
やっといっしょにあそべる日が来た!でも、
「いっしょにあそぼう!」
って言えないんだ…どうしてかな?
それはね…ボクが
しょうたのおばあちゃんが作ってくれた
【くまのぬいぐるみ】
だからなんだ。出会った時は、大きさも体じゅうも
同じだったけれど…今は、ボクのほうが小さい。
それでもしょうたは、ボクがいなくなると大声でないて…
見つけると…ニコニコごきげんになる。
毎年、おたん生日が来て大きくなるたびに…ボクは…
「しょうたと話したい」
って思うように…だからサンタさんに
ずっと…おねがいしてたんだ。
『いつか…しょうたと話せますように…』
ようちえんに行くようになっても、帰って来るといっしょ。
そして…4さいになったしょうたは、ようちえんであったことを毎日、話してくれるようになった。
その年の12月…
「ぼく、がんばって書いたよ〜」
と言いながらボクにくれたのは…
☆メリークリスマス☆と書かれたカード!
ひらがなで大きく
『くーだいすきだよ!これからもなかよし!しょうた』
2人とも同じ気もちだったんだ!!
それが、本当にうれしくて…
「わ~い!!わ~い!!」
ってさけびたいくらい1番ほしかったプレゼント。
しょうたが書いてくれた…せかいに1つしかない…
ボクのたからもの!
サンタさん、ボクのおねがいをかなえてくれてありがとう!
だから、つぎは…
『しょうたありがとう!出会えてよかった。
もちろんさ。ずっとず〜っとなかよしだよ!
ちゃんともらったから…ボクの気もちもきっと…
とどくよね。ちょっと早いけど…メリークリスマス!』
ボクからしょうたへ大切なおくりもの…
よろこんでくれたらうれしいな。そして…
「これからも、よろしく!!」