【プロローグ】動き出す存在達
side アーマト帝国 皇帝
「ククククク、やっと見付けたぞこれが、かつてメサイア王国の初代国王が付与した勇者召喚の儀を行う書物か、見付けるのに苦労したわクハハハハ。これで我が帝国が世界を支柱に治める時がきたクハハハハ」
彼は勇者の奴隷化計画を進めていた。そして遂に計画の要である⦅初代の書⦆を手に入れた、しかし後にこの行いが彼を怒らせるとは知らない。彼の不幸は自らが建てた計画にある事を知るのはまだ先のお話
side とある魔王
「遂に手に入れたぞ。勇者に対抗する力を、忌々しい神々を殺す力!今こそ我々魔人族が世界を手に入れる時だガハハハハ」
この時魔王は知らなかった自分が井の中の蛙である事を。この時魔王は知らなかったかつて存在した最強の種族 白銀竜の幼体が世界に誕生した事を。この時魔王は知らなかったその竜が〈世界の加護〉を持っている事を。この時魔王は知らなかった白銀竜の伝承を逸話を強さを最強たる所以を。知らなかったそれが最強と謳われた魔王の最初にして最後の過ちだった。
side とある魔神
「遂に下界に干渉する秘術を手に入れたぞ。これで魔人族を魔神族に進化させ世界を我が物にする時がきた様だな。下界を支配した暁には神界も冥界も天界も全ての生物を甚振り尊厳を奪って惨めな家畜にしてやる。想像するだけで興奮してくるわ。アヒャヒャヒャヒャ」
この魔神は若かった。しかし神界では現トップの創造神にも及ぶ実力を持っていた。しかし若い故に過去に現れた白銀竜の災害については知ることは無かった。それが魔神の唯一の誤算で計画を破綻される要因でもあった。魔神は負けを知らなかった。全てが自分を中心に動いていると、そう確信していた。この時から魔神の運命は世界という理によって確定されていた。
side 創造神
「いかん。世界が滅ぶぞ。何がどうなったらこんな事が同時に起こるというのだ。最善を尽くす、しかあるまい。まずは神託をし世界の危機を伝えねば。せめて勇者が初代と同等であってくれ。」
創造神は苦労人であった。しかし真面目であった。故に奇跡的に世界は滅びから、救いの方向に向かっていた。この時創造神が気づいていなかったのは、彼の鈍感さが原因だろう。そして初代と同等の勇者であっても不可能と言う事を知らなかったのは彼が全知では無いからだろう。
side エクリア法国 神託の間 聖女
「神託が成されなました!世界の危機です!メサイア王国にこの危機を伝え勇者を召喚するのです!早くしなければ『アバンドネット』が滅びの道を辿ります!急がねば!」
聖女は真面目で善人であった。故に救われた。しかし彼女もまた勇者では未曾有の大困難には太刀打ち出来ないのを知りはしなかった。
side とある高校の教室
「グスッ大変悲しい事ですがヒグッ城金 迅君が亡くなりました」
「「「「「「「「え?」」」」」」」」
「嘘だろ?」
「昨日まで平然としてたじゃないですか!」
「有り得ない......」
「あいつは何時だって平然としてたじゃないか!」
「死因は不明だそうです。今日の朝方死んでいるのが見つかったそうです」
「そんな.......」
そんな時床に幾何学的な魔法陣が現れてこのクラスは世界から姿を消した。世界的にニュースで報じられた。
彼らは異世界にする事は運命だったのだろうか。否偶然と偶然と運が混ざり合った事によって起こった奇跡である。彼らは後に異世界で『時空旅団』と呼ばれる集団になるのはまだ先の話
side 地球の某所
「迅様が超越的ないえ、表現するのも烏滸がましい様な存在に殺され異世界に転生してしまいました」
「しかし、あれは迅様が強くなるのに必要な事だろう」
「我々のする事はただ一つ」
「迅様が戻ってくるまでの間の平穏を保つ事」
「「「その為に我ら存在するのだから」」」
そういい複数の影は消えた。
彼らは迅の保有する秘密組織『黒の執行者』だ。メンバーは1万人程だが敵に回せば生き残れないと言われる程の組織だ。その組織が今再び本気で動き出した
side メサイア王国 召喚の間
「遂に使わねばならない時が来てしまっか」
「今こそ勇者よ。この世界をお救い下さい」
「私達にはそれしか無いのです」
「「「〈固有スキル〉[勇者召喚]発動」」」
メサイア王国の王族だけが持つ〈固有スキル〉[勇者召喚]。そのスキルの隠し効果はスキルの複数使用によるスキル強化だ。彼らは三重複発動にすることによって世界の危機を救う力のある者を呼ぼうととした。弊害としてスキルが耐え切れずに発動しなくなるというデメリットがあった。しかし呼び出した勇者の中には戦闘だけなら初代を越える戦闘センスを持つ者がいた。しかし、それでも足りなかった。しかし、世界と危機という世界の理によって定められた運命を打ち破る者が既に世界の片隅に存在していた。
side ???
「転生成功♪これで当分の娯楽は確保出来たかなw」
「ですね!これで暇潰しになりますし。彼がどこまでいけるか見ものですね」
「彼には君の加護を与えたんだよ?せめて最上級世界には到達して貰わないと困るよ。確定された世界の危機ぐらい簡単に救ってもらわないとね♪」
「そうですね♪それに〈無限の可能性〉の称号も有りますし運も有ります。確実に最上級世界には到達するでしょう。確定された世界の危機といっても、所詮下位世界の理です。あの程度破れないならば中位世界に行く事すらままならないでしょう。しかし問題はそこからですね」
「アハハハハそうだね。最上級世界と最高位世界には大きな壁がある。この壁を突破出来たのは、ここ六千兆年現れていないしね。」
「まぁそれも含めて娯楽として楽しみましょう♪兄様♪」
「そうだね妹よ。実に楽しみだよ」
「「アハハハハハ」」
第三者が見ていたらこの兄妹を狂っている、と評価するだろう。兄妹は彼の人生を傍観し娯楽とする。彼を異世界に転生させた張本人達だ。この先の彼の運命は誰も知らない。いやこの二人の神は知ろうと思えば知れるだろう、しかしそれでは面白くないので知ろうとしないだろう。彼らが何者なのかは後に分かる事だろう。
ネタが尽きた(笑)
自分でも思うけど伏線貼り過ぎた。拙い文章なのにより難易度がやばい