仲間が増える予定
俺は、光学迷彩の魔法を使って姿を隠し、隠密のスキルを使って気配を消し、騎士とメイドの方へと進んでいった。
近づくに連れて、段々と細部まで見えてきた。
まず騎士だが赤い甲冑を着て、30人くらいでメイドを囲んでいる、メイドの方は黒いメイド服を着て左手と右足に矢が刺さっておりそこから血が出ていた、他にもメイド服のいたるところに斬られたような痕があり、その痕の周りがうっすらと赤く染まっていて、右手でナイフを構えて、騎士たちを警戒しながら木にもたれ掛かっていた。
すると、騎士達の中から一人だけ白い鎧をした騎士が出てきて女に話しかけた
「ふん!穢れた魔族め!第3王子を殺して無事に逃げられると思っているのか!?」
「えぇ、あなた達が私の目の前で獲物を殺さなければ、逃げられると思っておりました」
「あの無能な王子を殺して、お前が殺したことにしそして、俺達がお前殺し仇を討ったことにする予定だったがまさかここまで逃げるとはな」
「だが、鬼ごっこもこれで終いだ!お前に罪を擦り付けて、俺達は褒美を貰う!最後は、俺の手で殺してやるからありがたく思え」
「いえ、私には夢がありますので、こんなところでは死にません」
そう言うとメイドは騎士を睨み付けた。
騎士はその言葉を聞くと、剣を構えながら女に向かって走りだし、剣を振りかぶった。メイドはそれをなんとか横にかわしながら、体勢を整える、騎士はメイドを追撃しながらどんどんメイドを追い詰めていった。
10分くらいすると、メイドは先ほどよりも更に傷が増え肩で息をしているのにたいして、騎士は笑みをうかべながらメイドを追い詰めていく。
「なんだ、こんなものか?」
騎士はそう言いながら、メイドの方へと近付いていく。
メイドは騎士を睨むが、立っているのがやっとの状態だ。
「つまらんな、せめて泣き叫ぶくらいのことはしてくれないと興奮しないじゃないか?もういい、面倒だからさっさと死ね!!」
騎士は声を荒らげながら、剣をメイドの方へ大きく振りかぶった
すると、メイドは最後の力を振り絞ってナイフを投げ、そのナイフが騎士の肩の甲冑の隙間へと刺さった。
「ツッッ!貴様よくもやってくれたな!せっかくこの私が殺してやろうというのに!えぇーい!もういい、おい、お前達この女を囲んで殺せ!!」
騎士は、肩にナイフを刺しながらそう叫ぶ
だが、周りからは全く反応がない、騎士は不思議に思いメイドを警戒しながら周りを見渡すと、そこには、赤い甲冑の騎士達が全員血を流しながら倒れていた。
「な!?なんで誰も立っていないんだ!!」
「俺が殺したからだよ」
騎士はいきなり声が耳もとで聞こえ、驚きながらも後ろを振り向こうとしたが、それよりも速く彼の首はナイフで斬られ血を吹き出しながら、騎士倒れていった。
「とりあえず、お礼を申し上げます。
私は、魔人族のニルナと申します。あなた様のお名前をお伺いしても宜しいでしょうか?」
「ん?あぁー、無事だったか?とりあえず、治療してやるから『キュリアル』よし、これで傷は大丈夫だな
次は、服だな『リバス』よしこれで服も大丈夫
俺は、アテサデスっていうんだ、サデスと呼んでくれ」
「分かりました、サデス様この度は危ないところを助けて頂いたうえに、傷や服まで治していただきありがとうございます」
メイド、ニルナはそう言って頭を下げた。
そこで俺は、ようやくニルナを改めて見てみた。ニルナは見た目20半ばくらいで白く透き通った肌をし、シルバーの髪をポニーテールにまとめ、つり目の赤い瞳をしている美人だ。身長は俺の目線くらいで、胸はメロンが入っているのではと思うほど大きく、それなのにウエストはキュッと引き締まっていて、スラリと伸びた足は黒のタイツにを履き、膝よりスカートが少し短いためその美脚を披露していた。
「いや、別に気にしないでくれ、俺も取り敢えずで助けただけだし。ちなみになんであんなことになってたのか聞いてもいいか?」
「はい、構いません。私は、幼いころから両親に苛められそれが嫌で家から逃げ出しました。そのあと、暗殺ギルドに拾われ暗殺者として育てられ色々な種族を殺してました。そして、今回の依頼が入り帝国の第3王子を殺すため王子に近づいたのですが、先ほどの騎士達に先をこされ、更には私に追っ手がかかり、何とか逃げながら3分の1まで減らしたのですが、左手と右足に矢をうけ追い詰められていたところを助けていただいたという訳です」
「なるほどねー、つか、なんでそんなに詳しく話してくれるの?普通、依頼内容とか喋っちゃだめじゃね?」
「はい、普通はそうなのですが、私はすでに依頼に失敗し、追われてる身なのでギルドにも戻れません。なので、出来ればサデス様について行こうと思い話させていただきました。」
「そーかい、なんで俺について来たいかは知らんが、別にいいぞ。俺のする事だって種族を問わない殺しだしな」
「そうなのですか?なら、これからよろしくお願い致します。」
「あぁー、こっちこそよろしく頼むわ」
こうして、ニルナが俺のメイドとして一緒に行動するようになった。