冒険者が来る予定
役割を説明してから、5日が経った。
「んー、そろそろ冒険者達が来てもいいと、思うんだけどなぁ、どう思うセバスチャン?」
俺は、リビングでソファーに座りながらセバスチャンとチェスをしていた。
「そうですね、確かにそろそろ来ると思いますよ。アサシンウルフ達の報告だと、この5日で上の街には、商人や一般人などは来てますからね」
「なら、最初はどのランクの冒険者が来ると思う?」
「まずは、やはり高ランクでわないでょうか?本来ですと、底ランクが来るのですが、このダンジョンは色々有名になりましたので」
「やっぱり、そうだよなぁ。んじゃ、どこの国の冒険者だと思う?」
「帝国も捨てがたいですが、まずは王国でしょう。帝国と王国は長年小競合いを起こしています。今回帝国が痛手をおったので、王国としてはこれをきに、出来るだけこのダンジョンと関係を持ちたいでしょうから。」
「もし、王国の冒険者が来るとしてどうい『ビービービー』お、来たみたいだな。さて、どのランクのどこの冒険者がきたのやら」
俺とセバスチャンはチェスを途中で止め、ダンジョンのモニタールームに移動した。そこには、すでにニルナがいて、モニターを眺めていた。
「お、ニルナが一番乗りか、どういう状況だ?」
「あ、サデス様。現在四階層が突破され、各階層配置したモンスターの6割が倒されています」
「へー、初心者用とはいえ、速いな。このままだと、中級用もすぐに突破されるか」
「そうなると思われます。いかがしますか?」
(んー、何処まで行くか見てみたいが、このままだと中級も余裕そうだし、モンスターの無駄になるか)
ちなみに、現在のダンジョンは
一~五階層初心者用…スライム、ゴブリン、オーク、オーガ等レベル十~二十・罠あり (毒、即死なし)
六~十階層中級者用…スライム、ゴブリン、オーク、オーガ、スケルトン、アンデット等レベル二十~四十・罠あり (即死なし)
十~十五階層上級者用…オーク、オーガ、アンデット、下位デーモン、リッチ、下位竜等レベル三十~六十・罠あり
十五~二十階層神級…各竜種、上位デーモン、フェンリル、バジリスク、グリフォン、ユニコーン等レベル百~六百・罠あり
最下層…竜の間、居住空間
と、こんな感じだ。
「よし、桜薫!」
「はい、お側に」
「入ってきた冒険者を転移陣を使って竜の間に案内しろ。その際竜達を整列させとくんだ」
「承知しました!」
そう言うと、桜薫はその場から消えた。
「んじゃ、俺も行くとするか」
「サデス様、お供致します。」
そう言って、俺とニルナは竜の間へと移動した。
竜の間って?と思う人も多いだろう、竜の間とは前に説明した俺専用の戦闘部屋のことだ。あそこは、俺が竜の姿になっても余裕で戦闘出来るくらい広くなっている。
「さて、あとはここに座って桜薫が冒険者を連れて来るのを待つだけだな」
「そうですね。ところで、サデス様はどこを目指しているのですか?」
「目指してるって?」
「例えば、種族問わずに滅ぼすとか、人間以外をまとめて国を作るですとか、あとはサデス様のハーレムをこのダンジョンに作るですとか」
「あぁー、その事か。それは、今回の話合い次第で皆に話すよ。
てか、最後のハーレムってなんだよ!?そんなもんつくんねーわ!!」
「サデス様は、ハーレムには興味がないのですか?」
「いや、ハーレム作りたいし、好きだけど、なかなか作ろうと思って作れるもんでもないし…。」
「では、機会があればハーレムを作りキャッキャ、ウフフをしたいのですね?これは、アテス様に報告しときますから」ニコッ
「あ!いや、その、これはなんといいますか。これはですね、男に『主様、ただいま冒険者のかたをお連れしました。』…あ、そう。
よく来たな冒険者よ、俺がこのダンジョンのマスター、アテサデスだ」
「よう、俺はイルサンダ王国のSランク、サンドリックだ。さて、俺は今回一様話し合いのつもりでこのダンジョンに来たんだが、そっちはどうだ?」
そういいながらサンドリックは腰の剣に手をかけた。




