産まれました。
目を醒ますとそこは異世界でした。
あの日はせっかくの休日が後輩のミスで休日出勤でオジャンになった。クソ、撮りためたドラマ見たかったのに。
どうにか挽回出来たけど外は真っ暗雨もザアザア。車で出社していたので後輩を駅まで送り帰宅するはずでした。最期に憶えているのはヘッドライトの光と激しい音と衝撃。
そして冒頭に戻る。
たぶんスリップした対向車に突っ込まれたんだと思う。
ってかあんなに雨降ってるんだからスピード出すなよ。スリップするのわかりきってるじゃん。
それで、なんで異世界って解ったか?。答えは見たことのない生き物にガン見されているから。
「あうあうー」(なにあれ〜)
「あ?」(え?)
あれ?喋れない?上手く身体は動かせない?
なんでー?
っやば。泣きそう。
「びぇ〜ん!」
「あらあら、シャルネーゼどうしたの?」
そういって私を抱き上げた美人さん。うん。儚げ美人さんだね。福眼福眼。涙止まったよ。
って、だれ?
あれ?抱き上げた?っちょ、この美人さんどんだけ背が高いの?私確かに平均身長より低いけど大人〜。
さては儚い見かけとは裏腹に力持ちさんですか?
「あ〜。あう〜」(降ろして〜)
ジタバタしてると視界に入る小さな手。
え?
自分の手を挙げてみる。上手く身体が動かせないけどそこは根性。
おりゃ〜。
やっぱり見えるのは小さな手。
今度は降ろしてみる。こっちは力抜くだけだから簡単。
視界から外れるのも小さな手。
繰り返すこと数回。自分の手らしい。
え?上手く動かせない身体、喋れない、小さな手。
ま、さ、か、私赤ちゃん〜!?