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転生してもマイペースに生きています。  作者: カラーレス・T
16/20

閑話 フィルベルトSide

シャルが3歳で喋っている場面があります。

全部ひらがなで読みにくいですが許してください

はじめてあいつと会ったのはまだ8歳の時。






俺はこの国の第一王子フィルベルト。仲のいい友達のラルフェスとよく遊んだり勉強したりする毎日を送っている。


だが最近ラルフェスがおかしい。ラルフェスは現宰相の息子で3歳くらいから一緒にいる。俺達のような関係を幼馴染というらしいと乳母に聞いた。


ラルフェスは公爵家の嫡子らしく落ち着いているが最近はすぐに帰るし事ある後とにシャルという名前を出す。

今お前と居るのは俺だろ?

日に日にイライラしてくる。なのに今日も出てくるあの名前。こうなったら直接話をつけてやる。



そいつはアニス家の庭にいた。見た瞬間天使か妖精かと思った。情け無いことに見惚れて固まってしまった。

「だぁーれ?」

そいつの声で固まっていた俺が動き出す。

「おい。おまえ、いい加減に兄離れをしろ。いい歳して恥ずかしく無いのか?」

「わたくしはまだ3さいよ。おかしくないし、わたくしがいいとしなら、あなたはなんだというの?」

初めて言い返された。何時もは俺に反論してくるやつなんていない。


「お前年下の癖に生意気だ。ラルフェスは俺のだ」

「おにいさまはものじゃないわ。それにいつ、だれと、どこでなにをするにしても、あなたにはかんけいないはずだわ。しごととぷらいべーととはべつよ」

「うるさい」

「だいいちなぜあなたにそのようなことをいわれなければならないの?」

「それは」

「おれのものだというこたえはなしよ。なぜかぞくなのにはなれなくてはいけないの?」


「ひとはいつかはかぞくからはなれてひとりであるいていかなければならないときがくるわ。でもそれはほかのひとにいわれることではないし、いわれたとしてもいまがそのときではないわ」


ついに反論出来なくなり俯いた。自分より年下に言い負かされた。

「おにいさまとおともだちなのでしょ?もし、おにいさまにこうどうをせいげんされたらどうおもうの?かぞくとはなされるのがあなたならどうするの?それがわからなければあなたのまわりにひとはいなくなるわ」

そう言ってあいつ、シャルネーゼは去って行った。


その後応接室に行くと待っていたのかラルフェスがいた。

「妹に会ったのでしょ?シャルは可愛いでしょ?」

知ってるのかよ。

「3歳とわ思えなかった。俺が口で負けた」

「さすがシャルですね」

ラルフェスは満足そうに笑っていた。


その後ラルフェスに会いに行く名目でシャルに会った。あのときとは違いきちんとした公爵令嬢として振舞われた。その事を聞くと

「ふつう、れいじょうはどなたからしょうかいがないかぎりしりあいません。さらにあのときなのりもしていないのです。いまがしょたいめんでいいかとおもいますわ」

澄ました顔でそう言われた。


その後も何回も会ううちに仲良くなったと思う。シャルは俺とラルフェスしか居なければだいぶ砕けた喋り方をするようになっていった。


そのなかでわかったこと。シャルはかなりいい性格をしている。あれは父親の宰相譲りだろう。自分が敵とみなしたものに容赦しない。

いつだったか公爵家のお茶会でとある令嬢から嫌味を言われていた。

それをシャルは自分が周りから同情を買うように会話をし向けいかにも傷つきましたというように俯いた。

その後その令嬢は周りから批難され幼い子どもを虐める者として周りから拒絶されていったが俺は知っている。

シャルがそのとき俯きながら笑っていたのを。流石に顔に出すのはそれだけだったがシャルの計画通りだったらしい。いい性格だと思ってしまった。


そしてシャルが10歳になり精獣の儀が行われた。なんとシャルは精獣どころか聖獣まで召喚し契約を交わした。

その後の話し合いでシャルは学園に通うことになった。一緒の学園に通えるのは嬉しい。だが、特別クラスだって⁉冗談じゃない。


今はシャルを幼馴染としてではなく好きな女の子として見ている。今まではシャルの周りに男は家族や私以外居なかった。なのに特別クラスだと?あのクラスは殆ど男子で構成されている。周りから男を排除してきたというのに最悪だ。

それに学園にはカルロもいる。シャルは絶対巻き込まれる。


カルロの性格はシャルが嫌いなタイプ。思わず年下であるシャルに泣かされるカルロを想像してしまった。十分やりかねない。

仕方ない。出来るかぎりフォローしよう。


だがシャルは初日からカルロに目をつけられた。カルロは自分を過剰評価する。そのせいでシャルに喧嘩を売った。騒ぎを聞きつけラルフェスと共に第一学年が実技をする場所に赴いた。

「はじめ‼」

ついた時には教授の合図。

遅かったか。


勝負は一瞬で着いた。

やはりシャルの勝ち。だがカルロはそれを認めず、自分に背を向けているシャルに向かって魔法を放った。

シャルが気がついた時にはもう遅い。誰もが最悪の事態を想像した。

だがシャルは詠唱破棄でカルロの魔法を打ち消した。

ラルフェスから詠唱破棄が出来ると聞いていたがまさか詠唱破棄してもここまで威力が有るとは。


普通、詠唱破棄をすると威力が落ちる。だがシャルはそれでもカルロの魔法を打ち消した。魔法の相性もあるがそれでも普通は出来ない。


いっそのことカルロを嗾けて周りにシャルの実力知らしめるか?そうすれば上級である自分とパーティを組む可能性がある。


特別クラスは課題で討伐も行う。その際下級生の優秀者は上級生と組むことができる。5歳離れているから確実とは言えないが…

ついでにカルロの考えが変われば儲け物か?

シャルのことだからめんどくさいって言って嫌がりそうだが、王宮の図書室の使用許可で釣れるかな。


文句を言っているカルロを黙らせ、シャルにもう一度勝負を挑むように会話を促す。

シャルも案の定図書室の使用許可で釣れた。


それからシャル達を連れて談話室に行ったがシャルはカルロをコテンパンにする気満々。新しい友達も出来たみたいだしシャルにとっては学園に来て正解だったか?もう友達を弄ってるみたいだしな。

本当いい性格してるよ。


でもな、シャル。お前ら仲良くしすぎじゃないか?まだ1日目だろ?

シャル達を見て少しイライラしてしまった。顔などには殆ど出さないがラルフェスにはわかったらしく生暖かい目で見られた。


ラルフェス‼その目やめろ!






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