席替えは悲しみ
私の作品の『席替えの憂鬱』の続編です
まだ、前作を読んでない方はこちらからどうぞ
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それではまだまだ拙い作品ですが読んで見てください
席替え
――それはある者には喜び。またある者には期待。それまたある者には憂鬱。
そして、私にとっては――
『悲しみ』です……。
なんで悲しみなのかって?……そんなの聞かなくても思春期の私たちにとって聞く必要の無い問題だと思う……。
「由文《よしふみ》君今日席替えなんだって~」私は自分の隣の席の由文君と席替えするなんて嫌だ。って、悟れないように精一杯花の咲いたような作り笑顔で話しかける。
私の席の隣はさっきから話題にいる由文君です。クラスではあまり飛び抜けて成績がいい訳ではないけれど私はそんな彼を…
って!!何言ってるの私?!
「お、おう。そうなんだ……それにしても先生も突然だよな~」アレ?彼はあんまり興味無いみたい……。そうだよね、特に可愛いわけでもないし……。うぅぅ、自分で言ってて悲しいよ……。
そんな感傷に浸ってると私の順番になったらしい。担任の深入先生が呼んでる
「あっ!次私の番みたいだから行くね……」行きたくないなぁ。バイバイ私の短い短い青春。あれ?もしかして……あぁぁ!今思いついたんだけど私が引いた席の隣を彼に引いてもらえばいいんだ!!
一度は由文君とこの席になれたんだからもう一回くらい出来るよね??
私はクジを引く。紙を開けると書いてある数字は『8』。
なんか微妙。でも彼がこの席の隣である『24』番を引いてくれればいいんだよね?お願い!由文君!
あれ?彼すっごい悩んでる。後ろ行列できてるし……。なんか汗も沢山掻いてる。もしかして私とまた同じ席にならないようにかな?さっきもあんまり関心なかったしな。
やっぱり私なんて可愛いくもないし、頭も悪いからいっつも頼ってばっかりで嫌だったよね……。
「おい!遅いぞ!黒須何?悩んでるのか?」そう言って深入先生が彼にクジをあげた。
「ちょっ、え?!まっ!」
「お前のはこれだ」先生にクジを押し付けられた彼は大きく溜め息をつき少し考えた後決心したかのようにクジを開けた。
そして、彼が引いた、というより先生が決めたクジは私の隣ではなく、私の席の少し前の席だった。
手を伸ばせば届きそうなのに。確かに彼には頼りっぱなしのこの戦いだったけど前を見れば視界に入るこの距離じゃあ現実逃避しようにも出来ないよ……。
なんだかんだで2時間目
彼の得意な数学だけど、いっつも聞いてばっかりでよく分かんない……新しく隣になった人も世間一般で言う『チャラ男』って人だから聞くに聞けないよぉ……。
どれだけ私、彼に依存してたのかなぁ?途中彼が後ろを向いて先生に怒られたけど私じゃなく他の娘なのかなぁ?
そんな数学が終わり今は休み時間です。
私たちの学校は授業の間の休憩は15分もあるのです!
でも、私は今の席の隣の『チャラ男』君もとい杉山君から積極的に話されています……。彼と話したいなぁ
あぁ、残り5分か……よし!行こっ!!丁度次の授業の準備で戻って来てる彼――由文君に話しかけるべく彼の席まで行く
「席変わっちゃったね~でもまだ近いし私なんて授業中の由史君が見られるし~あっ!もう次の授業が始まっちゃう!!じゃね!!……後ろだけど」あぁ!もっと話していたい!もっと彼の顔を見ていたい!もっと彼を知りたい!!
けど、時間は無情で刻々と過ぎちゃうから突風?嵐?の様に席に戻った。
あんまり思い出したくないあの席と次の授業の理科が始まろうとしてる。
出来れば毎時間嵐の様に押しかけちゃうかもしれないけどそれでも彼は嫌な顔一つしないで待っててくれると期待してる私は席替えも悲しくないかな?って思っちゃってるけど単純なのかな??
いつか彼の方から私の席《ところ》に来てくれるかもなんて期待しているのはのはまた別のお話かな?
この作品も読んで下さってありがとうございました!!
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