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紅富士と白鳥

旅先での人の話は案外と、聞いているようで聴いていない、覚えていないもののようです・・・

 山中湖の湖畔近くに予約した宿は、急な坂道を登ったり降ったりの先にありました。


 駐車場も一部水平でなく少し斜めに傾斜していたり、道路との接続場所も急な坂道でマイクロバスにとっては、底が擦りそうで辛い状況でしたよ。


 だから、駐車場入口付近で念のため全員にマイクロバスを降りてもらい、「帰りの出発時にも気をつけないと、マイクロバスの底を擦るよ、坂を下りたところで乗ってね」って話をしました。


 翌朝は、日の出前から山中湖の湖畔に出て、冬の風物詩である『紅富士』の撮影です。


 天気も申し分なく、子供が絵に描くように冠雪した富士山の、綺麗な紅富士が写せましたよ。


挿絵(By みてみん)


 紅富士を写すのも終了かと思ったころ、白鳥が一羽泳いで、どんどんこちらに接近してきたので、慌ててレンズを広角レンズに交換、何とか構図のほぼ中央に入った瞬間に、シャッターを切りました。


挿絵(By みてみん)


 宿からの出発に際しては、マイクロバスが底を擦るギリギリな状況であることを、参加者全員が理解していると思っていました。


 当然、今回もマイクロバスを運転してくれているF1さんだけで、先に安全に乗車可能な場所まで、マイクロバスを事前に移動させてくれると思っていたのです。


 ところが小生がチェックアウトの手続きと、各部屋の忘れ物確認を終えて宿から出てくると、坂の上の駐車場で、全員が既にマイクロバスに乗車してしまっています。


 この場所で全員が乗ってしまっては、マイクロバスが底を擦るギリギリな状況であることを、誰も全く理解していなかったんです。


 絶対に降りてくれそうに無かったので、仕方なくマイクロバスの誘導を始めると、やはり底を擦りそうです。


 何とかあと少しの場所まで誘導出来たと思った瞬間、「ガリガリ」ってマイクロバスのマフラーの筒状の先端部分が地面に接触・・・


 ○の形状のマフラー先端部分が、蒲鉾のような半月形に変形してしまいました。


 参加者の誰かは「あ~あ、擦っちゃったね~」なんて、呑気に言っている始末。


 『全員が乗っちゃったせいだろ!もしも弁償になったら払えよ!』と本気で言いたかったが、もう、こうなってしまったら後の祭り、みんなに文句を言っても絶対に元には戻りませんから、結局何も言いませんでした。


 必要ならば、参加者の皆さんから参加費の追加徴収をするだけで済みますからね。

この件で、ダメなものはダメって、ハッキリ注意しないといけない、絶対に妥協してはいけない、そうしないとロクなことにはならないのだって、よ~く理解できましたよ。

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