金剛峯寺蟠龍庭(こんごうぶじばんりゅうてい)
翌朝は、宿坊の本堂にて「朝のお勤め」にも参加させて頂きました。
朝から山王院や西塔などを巡り、その後は、金剛峯寺の勅使門と奥殿の間に造られた石庭、蟠龍庭の見学です。
蟠龍庭は、昭和59年(1989年)に作庭された「日本国内最大の石庭」と称される、約500坪もの広さがある石庭です。
今も日本国内最大の石庭なのかは、調べていないので判りませんが、凄く立派な石庭であることだけは、絶対に間違いありません。
この石庭では、雲海の中で向かって左に雄、向かって右に雌の一対の龍が向かい合い、奥殿を守っているように表現されているのだそうです。
龍を表す石は、弘法大師の誕生の地である四国の花崗岩が使われ、雲海を表す白川砂は、京都のものが使われているとのことでした。
2つの龍は金剛頂経が説く金剛界と大日経が説く胎蔵界、それらを一つにした金胎不二を体現している点も特徴です。
この考えは真言密教の根本思想であり、金剛界と胎蔵の両部は而二不二であるというものです。
架空の龍が何処で仏教と結びついたのかは判りませんが、仏教が日本に伝わって来た時に、日本に元からあった蛇信仰と中国の龍信仰が結び付けられたらしいですよ。
蟠龍庭の中には入ることが出来ないので、石庭の端から何とか写真撮影をしましたが、雲海を表す白川砂を描いているところを、一度くらいは観て見たいものだと思いましたね。




