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三脚が無い

 まだミノルタさんがカメラを製造販売していた、αシリーズ1眼レフカメラの販売が大成功していた頃のお話です。 


 馴染みのカメラ店の社長が、ミノルタさんにかなり無理なお願いをしてくれて、ミノルタさんの大阪狭山にあるカメラレンズ工場を、工場見学をさせて頂けることとなりました。


 折角だからと、カメラレンズの工場見学だけでなく、神戸まで1000万ドルの夜景を写し行くプランで旅行計画を立てて、大勢で出かけましたよ。


 この時は、F1さんは資格試験とかで都合がつかずでしたかね。


 後で写真仲間達が皆で「工場見学も、神戸の夜景も、神戸の異人館めぐりも、良かった楽しかった」って、ワイワイ話をするものだから、悔しがっていたものです。



 旅行の当日は、カメラ店の社長にお願いをされてしまい、受付と点呼等で参加者の世話を焼くのが忙しくてね。


 何故だか、自分の道具(三脚)を積み込み忘れてしまったようで、神戸の夜景を撮ろうと準備を始めるも、小生の三脚だけが無い。


 夜景を写すには絞り開放でも、バルブ等で何秒もシャッターを開けていなければ、フイルムに写り込みません。


 でも三脚が無い。


 おまけに小さいながら、台風が四国の室戸岬沖にまで接近して来ていて、雨はまだ降らないものの、風がピューピュー吹き始め、バルブ等の長時間露光撮影には全く向かない、大変厄介な夜景撮影となりました。


 でも、ほんのチョットの時間だけは、仲間に三脚を借りられましたよ。


 しかし、ガッチリした重い三脚では無かったためか、台風の強風には勝てず、プリントしてみると、やはり微妙にブレていましたね。


 この写真は後日撮影したものですが、不要な上下をカットしてしまい、パノラマ風にしてみました。


挿絵(By みてみん)



 これ以来は、とりあえず自分の道具を真っ先に、車に積み込むことにしています。


 この頃に小生が使っていた三脚は、雲台を含めると約6キロもあるガッチリした、とても重い三脚だけでした。


 さすがに6キロの三脚は重くて持ち歩くのが大変なので、今はカーボン素材の3キロちょっとの重さの三脚を主に、行先と撮影目的に応じて使い分けをしています。


特に飛行機に乗るときには、重い三脚だと荷物の重量オーバーで、追加料金を支払うなんてことになりそうですよ。


 そう言えば、参加者の一人が仕事上のトラブル対応とかで、急遽帰らなくてはならなくなりましたね。


 神戸の夜景を撮影する前に、新幹線の新神戸駅まで送り届けて、帰宅の途についてもらったことが、三脚が無い以外では、この撮影旅行のチョットしたトラブルだったでしょうか。


 旅行から帰ってくると、出発するときに利用した駐車場の横の建物で営業している喫茶店のマスターが、「今回は何処に行ってきたの?バスが出発した後に、三脚がそのまま置き忘れてあったから、預かっておいたよ~」って大笑いしながら、三脚を渡してくれました。

 旅行の後で、ミノルタのαシリーズ1眼レフカメラが何セットも売れたとかで、馴染みのカメラ店の社長はニコニコでしたね。

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