登場人物紹介
【精衛 海を填む】
できそうもないことを企てて、結局それが無駄に終わること。また、いつまでも悔やみ続けること。
伝説上の皇帝炎帝の娘である女娃は東海で溺れ死んだ。女娃は伝説上の小鳥「精衛」に化身し、自身の死んだ東海を小石や小枝などで埋めようとしたが、失敗に終わったという故事から。
莢 芙蓉
黒い髪に灰色の瞳を持った十七歳の少女。国でも随一の名家である葵家の血を引く少女。
父譲りの頭脳を持つ才女で、現在は官吏として朝廷に出仕している。現在の官位は四士である、蘭國令副官。
菫 鈴扇
蘭國國令。菫家の次男。亜麻色の髪に濃い紫の瞳を持つ麗人。有能だが人心を理解しない政策ばかり行っていた。恐ろしく人心を解する官吏がいると知り、王都に芙蓉を自ら引き抜きに向かう。汀眞に芙蓉を託す。
茜 紅鳶
赤い瞳に赤い髪を持った茜家の次男。当主を失った茜家のお家騒動に巻き込まれたくないからという理由で蘭國の私塾に進学してきた奇特な青年。奔放で従者たちを悩ませる放蕩息子だが、ある理由で一族に疎まれており芙蓉は彼にかつての月英を重ねる。茜家と葵家の繋がりを断つため、芙蓉を茜國に連れて帰る。
蔦 汀眞
薺家の懐刀と言われる一族、蔦家の少年。家柄故に、ものとひとを見る目に非常に優れている。嬰翔とは幼少期共に育ったため仲がいい。御史台から地方官吏を監察する刺史副官として派遣されてきた。芙蓉のよい好敵手。
陸 嬰翔
蘭國國令、副官。淡い赤髪に碧の瞳を持った青年。自由な鈴扇を支える優秀な補佐官。一時は副々官に官位を落とされたが現在は國令副官に戻っている。
薺家の分家の出身で、自らも当主候補になったことがある。
茜 緋鶯
茜家の長男。紅鳶とはあまり似ておらず、優秀ながら優しい性格のせいで視野が狭くなることが多々ある。紅鳶を可愛がっているが同時に引け目を感じている。
葵 月英
芙蓉の父。名門葵家の三男で、十五歳で国試を通らず官吏に登用された天才。
葵家で迫害を受け、十歳から十五歳の間を花額山で仙人のように暮らしていたが、皇帝にその才を見出され朝廷に上がる。
葵 月樺
芙蓉の二番目の叔父。月英の一つ年上の兄であり、顔だけは瓜二つ。目立たない男であるうえ、芙蓉からは何も語られないため謎が多い。
桜 慶朝
花興現皇帝。金の髪に金の瞳を持った偉丈夫で賢帝の誉れ高い。芙蓉の父である月英を登用し、「博士」という官職を授ける。芙蓉の出自について知っているようなそぶりを見せる。




