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地球の危機

    

「このままではまずいな。」


親父が机でタブレットを覗きながらブツブツ言っている。


地球を観察しているのだろう。いつものことだ。


俺と親父は広大な宇宙船の中で2人で暮らしている。


ある特殊任務を行っているからだ。俺達はサーターアンダギー星の住人で、

他の星とサーターアンダギー星を行ったりきたりしている。


地球で言えば、外交官といえばわかりやすいだろうか。


様々な星に出向き、宇宙で起こっていることについて情報交換する。



俺達は地球とその周辺を主に観察し、近隣の星へその情報を伝えている。


 宇宙船の中からは様々な景色が見え、美しく、ここでの生活は嫌いではないが、


親父とずっと2人きりというのもつまらない。


仕事中毒気味の親父を置いて、俺はサーターアンダギー星にいる恋人アイリンとの逢瀬を


ちょくちょく楽しんでいた。



 俺は親父を無視して出かけようと、


お気に入りのオーラをまとった所で、奴の待ったがかかった。



しまった。遅かったか。


これはまた俺が地球に行かされるパターンだ。


恋人のアイリンにまたしばらく会えないかもしれない。


 「悪いんだが、地球に行ってくれ。」


 「また91が何かやらかした?」


「おお、さすが我が息子、素晴らしい。その通りじゃ」


 91とは、今、地球で大暴れしている男のことだ。


地球でいうと年齢は20歳で大学生だ。


なにしろ、この男は原子力に匹敵するような大きな力を持っているのだが、


本人はそれを知らない。それをいいことに有象無象の異次元世界の魑魅魍魎にとりつかれていて、下手したら、地球をとんでもない方向にもっていきかねない状況になっている。


 地獄の星である地球は、今、着実にレベルアップに向かっている。


星のレベルアップとは、より高次元の世界になるということだ。


今、地球は3次元の世界だ。時間や空間に縛られている。


時間の移動は出来ないし、空間の移動も簡単ではない。


かなり大きな物体、車や電車、飛行機などを使わなければ遠距離を移動出来ない。


さらに、思考を実現化するのも大変な時間がかかる。


パイロットや医師になりたいと思ったらかなりの時間の訓練や知識の習得が必要だ。


さらに身体も弱く、目標を達成するために、頑張っているとすぐに病気になってできなくなったりする。


頑張っても報われないことが多い。まさに地獄だ。



地球がもう少しレベルアップして、宇宙に良質なエネルギーを放てるようになると、


地球も大きく変わる。良質なエネルギーとは、愛を動機としたエネルギーだ。


誰かや何かの幸せを願ったエネルギーといえばわかりやすいか。


今まで地球を覆っていたエネルギーは自分や周りを不幸せにするエネルギーだ。


そうしたエネルギーは重苦しい波動をつくる。


その波動で何をするにも大変な世界を作り上げているのだ。


しかし、地球がレベルアップすると重苦しい波動は、なくなり、

地球人も思い描いたことをすぐに具現化出来るようになる。



 しかし、それを、邪魔する魑魅魍魎の世界がある。


地球では、お化けとか幽霊とか悪霊と言われている存在だ。


こういう奴らは強いエネルギーを持つ存在に集まる。


その強いエネルギーを持つものがネガティブな想念を発した時、

発生する強大なネガティブエネルギーを餌にしているのだ。


 この勢力が91の想いと結びついたら、最悪の場合、

地獄の星から生まれ変わろとしている地球も一気に、魑魅魍魎が巣食う恐ろしい世界と化してしまう。



今の所、その可能性は薄いのだが、91の精神のバランスが大きく崩れ、


本来の91の想いと大きく異なることを91自身がやってしまった場合、


葛藤がピークになり、強大なネガティブエネルギーを、


発してしまう可能性がある。


葛藤は潜在意識と顕在意識が真逆のことを望むと起こる。



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