9
やってきました、森!
いやー、森ですね。立派な森ですとも。家の近くの公園もかなり立派なものでこんな風に木々が生い茂っていたし、やっぱり森は森ですね。
変なテンションであるのは解っている。だが、そうでもなければやっていられるかというような気分である。
現実逃避もしたくなるだろう。見回す限りの木々に、何処からともなく聞こえてくる動物たちの鳴き声。ここは立派な森であった。寧ろ、ジャングルという方が相応しい程の姿である。
私が初めに居た森とはまた別で、ここは街を挟んでその反対側に位置する。この木々の成長具合からすると、こちらの方が南なのであろう。直線にしてたった十数キロの距離しか離れていないというのに、この変わり具合は異様とも取れる。だが、ここでは私の常識何て何にも通用しない。驚くんじゃなくって、こういうものなのだと思ってしまう方がずっと楽である。
これからこんな場所に足を踏み入れるというのに、私達二人の格好は物凄く軽装備だ。私はあの魔王様厳選セット(この表記だとお中元みたい)だけで、レティに至ってはちょっと買い物に出ますというようなラフさである。武器もなければ防具もないただの普段着だ。
私は一応それなりの格好はしているものの、食料も探検道具も何もなく、ちょっとお前ら舐めているのかと人様に突っ込まれそうな装備である。こんな姿で足を踏み入れるだなんて、自殺行為も良い所だ。それが目的だと思われても仕方がないだろう。
うん、あれだ。やっぱり場違いだ。私にはまだ早いだろう。
一人で納得し踵を返そうとすれば、肩に手が置かれた。それはぽんっとした優しいものではなく、肩に指が食い込むほどの力強さであった。万力を思わせる締め付けである。
痛っと反射的に声を出そうとするが、振り返った先でのあまりにも良い笑顔に何も言えなくなった。
「さぁ、はりきって参りましょうか」
追随を許さないような迫力に、私は「おー」としか答えられない。
その目が「逃亡など許すものか」と物語っていて、私は内心で「ですよねぇー」と呟いた。いやー、心が読めるって本当にずるいわ。かといって、自分がそうなりたいわけではないけれど、やっぱり恐ろしいね。出会った頃のあの妙に小動物じみた君はどこにいってしまったんだい。
「それは勿論、悪魔ですから」
「ですよねー」
悪魔が小動物とかはありえない。ってことはあれか? 私は騙されたのか? 嵌められたのか? あの姿に誑かされたのか。おーっ、流石は悪魔ってこと?
「お褒めに与り光栄です」
「あぁ、うん。まぁ、そうだよね」
普通ならそこは「褒めてない」と返すところだが、彼は悪魔なのだからこれが普通なのだろう。悪魔が悪魔らしいと言われ、それで傷つくわけがない。寧ろ、褒め言葉なのか。何と言えば良いのだろうか。言葉って難しいわ。ジェネレーションギャップではないけれど、文化とか種族とかそういう違いって本当に難しい。
つまりはあれだ。カルチャーショックっていうやつだ。言葉と考え方の違いとは奥が深い、と認識させられるようである。大して学もないというのに、思わず哲学風になってしまう程に奥が深い。
「良かったですね。使われていない脳がほんの少しでも活性化させられて」
「……そうですね」
毒を吐くのは止めて欲しい。地味に傷つくから。私のガラスのハートがどんどん削られていくから。終いには、一言二言でもひび割れ、些細なことで関係が修復不能になっても知らないのだから。
「さぁ、少し時間をロスしてしまいましたね。行きましょうか」
この考えも伝わっているというのに、さらりと流された。どうやら、彼は先を急ぎたいらしい。
「……おーっ」
仕方なしに、肩を落としたままやる気のない返事をしてレティの後に続く。しかし彼は何を思ったのか、私の背後に回ると肩を押してきた。
「何事?」
「いえ、ただ貴女に前を歩いていただこうと思いまして」
「えっ、それってどういうこと?」
罠か? 罠でも仕掛けられているのか? それで私を先に歩かせることで嵌らせ、自分は優雅に後ろを歩こうっていうこと? それとも、窮地に陥っている私を見て笑いものにするつもり? と、お笑い番組でありそうなことを考えていたらレティに溜息を吐かれた。それも、心底かわいそうなものを見るかのような瞳で。これ、地味に傷つくから止めてほしい。それだったら、「お前馬鹿だろう」と普通に言われる方がまだマシだ。
「そんなことは致しませんよ。ただ、これはある意味貴女の初冒険なのですから貴女が先を歩くべきだと思ったのです」
「初冒険?」
「だってそうでしょう? 貴女が属しているのは冒険ギルドではありませんか。それなのに冒険をしないで何をするというのですか?」
「確かに……」
まぁ、言っていることの意味が解る。一応私のことを考えてくれてはいるのだろう。だが、考えていてくれているのだとしたら、初冒険くらいは経験を積ませてくれてもいいのではないだろうか。ゲームならまだしも、リアルで冒険するのなんて幼稚園の頃の探検ごっこ以来だ。しかも、それは近所で。だから、安全地帯から冒険とはどんなものなのか見て学ぶのもアリではあると思う。それに、やりたくて冒険者ギルドに加入したわけでもないわけだし。
「それは認めません」
「何で?」
「だって、そんなことをしたら貴女は味を占めて次も同じことをしそうです」
ぐっ、ばれていやがる。こちらの考えは御見通しだとでも言うのか?
「全部、ではありませんけれど。それに、最初だからこそ自由にやるのが一番なのですよ」
「どういうこと?」
「だって、最初なのは本当にそれをやる初めだけなのです。確かにわたくしが前を歩いて敵を倒してとやれば簡単ですよ。寧ろ、この森を全て凍土へと変えることができます。けれども、それでしたら貴女の為にはなりません」
「それはそうなんだけれど……」
何とも釈然としない。世の冒険者というのは、皆こんな感じのスタートを切るのだろうか。先立から学んだりしたりしないのだろうか。私の考えを遮るように「それに、初めから先入観があるのは良くないのですよ」と彼は言う。
「それによって、貴女の限界は決められてしまいます。貴女の概念や定義にそれが影響されることがあります。それを覆す為、貴女は貴女の進みたいように、やりたいようにやってください。そうでなくては、何の為にあの方々にわたくしが命を受けて貴女といるのかがわからなくなってしまいます」
そして、「まぁ、わたくしが居るので死にはしませんよ。それに、その装備でオーク如きにやられるとかはありえません」と続けた。
確かにそうではある。魔王様から(強制的に)賜った装備が雑魚相手に後れを取るわけがない。それでも言いたいことは山々だが、ここで言い争ったところで言い負かされるのがオチだろう。しかたなく、私が先を歩くことにした。
私からすると未知でしかない土地を歩いて行く。目に見えるのは木ばかりの為、自分が何処へ向かっているのかなど解りはしない。そもそも明確な目的地が解っていないのだから、迷った云々以前の問題である。
後ろを歩く男に視線を向けるが、「何か?」と返されただけであった。
「いえ、何でも」
「そうですか」
それで終わりである。いや、何もないのはその通りではあるが、ここで会話を切り上げないでほしい。それにしても、二人で歩いているというのに、何故こんなにも居心地が悪いのであろうか。それは、二人が無言であるからであろう。それも、私が険しい顔をして、レティがにこにこと笑んでいるからに違いない。
何だ、この、怒っている彼女を追いかけている懐の広い彼氏のような図は。否、これは言葉の綾である。私達は付き合ってなどいないが(そもそも、私の彼氏いない歴は年齢であるから、自分で言っていて悲しくなるが)、傍から見たら確実にそう見えるだろう。そうなれば、私が全て悪いようにしか見えまい。こういう場合、男がへらへらとしていたら軽薄そうだからこそ男が悪く見えるが、にこやかで善良そうであれば女の方が悪く見えるものなのだ。客観的に。……って、いかん。あまりにも行き詰りすぎて変なことを考えてしまった。とにかく、この空気をどうにかできないだろうか。
「レティは魔導師ギルドに所属しているのでしょう? 魔導師ギルドのFランクから始めたの?」
取り敢えず、当たり障りのない会話から試みてみる。この辺りなら一言二言で会話は終了しまい。
さぁ、乗ってこいと心の中で彼を促す。案の定というか、空気を読んでくれたのか、「そうですね」と彼は続けた。
「基本、どこのギルドも仕組みは変わりません。ですから、わたくしも勿論Fランクから始めました」
「因みに、魔導師ギルドってどんな依頼がくるわけ?」
「様々ですよ。冒険者ギルドと同じでピンからキリです。けれど、わたくしが受けたのは主に討伐系ですね。他には、氷の魔法が必要な時には出向いたりとかしていました。沢山の魔法を広く使える魔導師よりも、一つに専科した者の方が質は高いですから、これでもわたくしは引っ張りだこです。勿論、他の魔法も使えますよ。ただ、氷はわたくしの代名詞みたいなものですから」
胸を張って言うが、こちらからすると悪魔という時点でチート要素しかない。それに、序列が一桁台とか何様だ。最早、彼には勝ち組以外の要素が何も感じられない。解り易くするのなら、王族とかそういう感じだ。もしかすると、上位貴族とかそういう感じなのかもしれないけれど、レティの身分が高くて金持ちであるということは疑い様がない。そして、それを裏付けるように本人にも実力も自身も備わっているのだ。
「レティからすると、敵なんて何でも一緒なんでしょ?」
「何でもということはありませんけれども、大抵の方は同じですね。ギルドで受けられる討伐依頼なんてどんぐりの背比べという感じではありますね。どっちもどっちというわけではありませんけれど、雑魚にランクをつけようと所詮は雑魚でしかありませんから、そんなものに手こずるわけがありませんよ」
「うわー、厭味ぃ」
私のように、雑魚とさえやり合えるのかどうかわからない女を前にそんな風に言うのは嫌味以外の何者でもない。しかし、これが天然だというのだからこの男は性質が悪い。だからこそ、体の良い左遷をさせられるのだ。
「一応言っておくけれど、それは強い者の傲慢だわ。私のような一般人からすると、どんな雑魚であろうとも恐怖の対象でしかないわけ」
「一般人?」
「何故そこで首を傾げる。失礼な」
「いえ、魔王様が厳選された装備を身に着ける方が一般人だとは、一般とはどれだけのレベルに達しているのかと思っただけです」
「何、その言い方。感じ悪い」
「けど、事実でしょう? それだけ上等な装備を身に着けて置いて一般人とは、片腹痛い。それが一般人レベルだとしたら、一般人によって国が傾けられますよ」
「人数が多いのだから、人の手で国が動くのは当たり前のことでしょう?」
人口ピラミッドにしてみると解りやすいが、ヒエラルキーの上に居るのはほんの一握りで、最下層の者が一番多い。だからこそ、時にはその底辺の者によって国が大きな影響を受けたりもする。これを、下剋上と言う。
「そう、下剋上ですよ。貴女が手にした力はそれに等しい。そのことを覚えておいてください。国なんて、綻びさえあれば簡単に崩せられますから」
「物騒ね」
「えぇ、そうです。けれども、その可能性があるということは確りと覚えておいてください」
「私如きが何をしようと、死のうとも世界は何も変わらないわ」
「そうかもしれません。けれど、貴女の周りに居る者にとっての世界を変えるべき出来事になります。ですから、貴女は力を付けなくてはなりません。自分で生きていく術を手に入れなくてはならないのです」
「だから、敵をいっぱい倒して強くなれと?」
レティは「御明察です」と笑んだ。
「それに、討伐系は上手く倒せばそのモンスターの一部や所持品まで得られますから一石二鳥。その上経験値も上がりやすい分、ランクアップも早くなります」
「あぁ、あれね……」
ふと、RPGを思い出した。
あの世界では勇者とか冒険者とか、まぁ呼び方は何でも良い。そのゲームの主人公である男女が平然とした態度で家探しをし、人様の家に土足で上がり込み、家の物を勝手に持ち出すという暴挙をしてのけていた。それなのに人々は彼らを崇めている。
当時は何とも思わなかったけれども、ある程度の年齢になり、暫くその手のゲームから離れているとふと思うのだ。「あれ? 私は何時の間に泥棒へとジョブチェンジしたのだろう?」と。だって勇者だの何だの言っておきながら、やっていることは盗賊行為だ。それなのに、さも自分は正しいことをしているという態度で泥棒をし、モンスター達を大量に虐殺してのけるのだ。これを客観的に見たとしたら、どこからどう見ても荒くれ者でしかないだろう。
しかし、ただの「勇者」という肩書だけで全てが許されるのだから笑い話も良い所だ。そんなものが現実であったら引く。私は絶対にそいつらを冷やかな目で見るだろう。いい加減「選ばれし自分」といった設定は止めて、現実を見ろと言うだろう。中二病を慎めとも言いたいところだ。……うん、どうやら私はアンチ勇者派らしい。間違っても勇者なんてなりたくはない。なるとしたら、悪の正義の味方とかが格好良さそうだ。これもまた中二病的な設定ではあるのだけれども。
「……何だろう、私の道徳心が試されている気がする。もしくは、私の中の常識とオタが鬩ぎ合っているわ」
「一つお尋ねしますけれど、何故そんな結論に達したのですか?」
呆れた声でそう言われるが、よくよく考えてみると冒険者だの何だのというのは自身の道徳とか倫理が非常に試されていると思うのだ。その上勇者にまで祭り上げられたとしたら、自分の価値観が大いに狂うだろう。まぁ、どこからどう見ても私は勇者キャラなんかじゃないけれども。
「いや、自然の成り行き?」
「何ですか、それ」
「気にしなくて良いよ。うん、話を進めて」
この状況で返され、平然と話し始められるとしたら、並大抵の神経ではないだろう。正直、私は嫌だ。だんまりを決め込みたいところだ。
しかしレティは「それでは、そうします」と、あっさりと話を方向修正しだした。あー、うん。解ってはいたさ。この男の心が鋼鉄であるということくらい。
「依頼の進行状態は、カードをタップすると確認できます。なので、嘘を吐いて申請をすることはできません」
「へー、そうなんだ」
何語事も無かったかのような普通さで続けられ、今更話の腰を折ることなんてできやしない。だから、このまま話に乗ってしまった方が無難であろう。彼の言うことを試してみようかと思ってカードを取り出したが、そこで私の体力が『102/158』になっていることに気が付いた。
「ちょっと待って、どういうこと?」
私は知らず知らずの内に何処からか攻撃を受けていたのだろうか。いや、何かしらあったら流石に気が付くだろう。ギルドを出る前は何ともなかったのに、何で体力値が減っているのだろうか。
「あぁ、それは移動をしているからですね」
「そんなことで減るの?」
「それは減りますよ。何せゲームではなく、現実で行われているのですから。貴女だって体育の授業で長距離走でもしたら、疲れて体力が減りませんか? それと同じですよ」
そんなことで、と思ったのは言うまでもない。確かに走れば疲れる。だが、今は歩いているのだ。それなのにこんなにも減ってしまっているとは、いくら何でも私はよわっちすぎじゃないだろうか。私が気付かなかっただけで、こんなにも貧弱に成り下がっていたとでも言うのか。あぁ、年は取りたくないものである。二十歳過ぎた頃から自分の年齢もわからなくなるし、家族も覚えていてくれていないし、誕生日が嬉しいのはせいぜい高校生くらいだろう。プレゼントも貰えることだし。
「まぁまぁ、体力は休めば回復しますよ。ですから、問題はありません。魔王様の装備は色々と万能なのですが、貴女のレベルが低すぎて自己回復が作動しないのですね。これが作動すれば、全然体力値が減らないのですけれど」
「何、その便利機能は」
そんなに良いものが付いているのだったら、何故今の状態で発動させてくれないのだ、魔王よ。普通、レベルの低い時程その機能が必要なのでしょうが。確かに防御力はあるかもしれないけれど、本人の体力がないのなら意味がないじゃない。この分なら、敵に出会う前に行き倒れそうだ。大自然の雄大さと脅威によって私が終了しそうである。
「何を大げさに仰っているのですか。格好よく言ったところで、全ての原因が貴女であることは揺るぎようがありませんからね」
「異議あり。返す言葉もないけれど、少しくらいフォローはしてくれるべきだと思うの」
「できますけれど、しません」
しません、ときたよこの男。何様のつもりだ。
「悪魔様のつもりですが、何か?」
そう返されれば、何も言えない。強いな、「悪魔」というキーワード。「天使」というキーワードは善良っぽく聞こえるけれど、全く強そうではない。それに対し、「悪魔」って攻撃的でありながら守備にも使えるし、切り替えしにも使える。何て便利な言葉であったのであろうか。何かもう、悪魔って種族っていうだけで得な気がする。最強な気がする。人間と比べると規格外なまでに身体能力も高いし、それ以前に人間って非力すぎやしないだろうか。他の種族よりも弱いし、かなり不利な気がする。
「一応言っておきますけれど、人間であっても上級悪魔に匹敵する程の強さをお持ちの方は稀にいらっしゃりますからね。流石にわたくしクラスはいませんが、上級下位クラスでしたら貴女はもう既にお会いしているのですからね。それから、体力を減らさないアイテムもありますよ。厳密には、減る分よりも早く多く回復しているというだけのことですけれど」
この男、何気に自分のことを持ち上げたのは気の所為だろうか。そういえば、レティは信長が悪魔の上級下位って言っていたっけ。うわっ、あのクラスの人間がどれだけいると思っているのだろうか。あんな風に歴史に名を遺す者なんてほんの一握りだ。数百年に一人とか、数億人に一人とかそういうレベルだぞ。某狩り漫画の才能レベルの比ではないレアさであるということを理解してほしい。
「それで、レティはそのアイテムを持っているわけ?」
「えぇ、もちろん」
「それじゃあ、ちょうだい」
「嫌です」
きっぱりと、有無を言わせない感じで即答された。
「だって、それを差し上げたら貴女の強化に繋がらないではありませんか。体力というのは、限界に近くなれば近くなる程絶対値が上がりやすくなります。ですから、アイテムなどに頼らず、自力を上げるようにしましょう」
「いや、自分の体力が低いのはわかっている。けどさ、ここまできたらそんな問題じゃなくない?」
「いえ、そういう問題です。生き物は一度楽や贅沢を覚えてしまうと、それに甘えきってしまうものです。それを無くす為にも、貴女はまず自分でできることは自分ですることから始めましょう」
まるで道徳の教科書でも読まれているような気分である。そういえば、小学生の頃には週に一時間は必ず道徳があったが、何故中学生以降になるとなくなるのであろうか。私からすると、その年頃からの犯罪が急増する為、そこからこそが必要な気がしないでもないのに。あと、勇者という存在にはもれなく道徳を説くことをお勧めする。そうじゃないと、傲慢で勘違いした中二野郎が続出すること間違いないだろう。
「えぇ、同感ですね」
レティも賛同し、私達は暫しこの世の理不尽さについて熱く(?)語り合うのであった。