出会い
「目を覚ましましたか。気分はどうですか」
柔らかな、でもって事務的な声が聞こえてくる。
白衣を着込み、メガネを掛けた30代の女性
胸に付けた名札から「戸塚撫子」と言う名前が見える。俺ってこんな目良かっったけ?
「はい•••••••ってええええ?」
なんで俺こんなに声高かったけ?
首に手を当てると喉仏が無くなっている。
オイぃ?俺はどうなっているぅ?誰かの仕業なら親の結婚指輪でぶん殴って病院食喰うことになるぞ。
「千年崎さんは記憶消失だそうですね••••••」
声を途切れさせる。ふと部屋にある鏡に映ったのは黒い髪を腰まで伸ばした少女であった。右手を上げると鏡の中の少女も右手を上げる。あははこれはきっと夢だなぁ•••••残念俺でしたーーー!!!!!!!!!そして現実なのでしたーあははははははは。鬱になりそう
「退院は明々後日ですよね。」
明々後日まで病院ですか。面倒だよ全く。もう元気ハツラツすぎてビタミンCが染み渡るレベル。なにガンロンパだよまったく。
ドアがガバット開いてショートカットの少女が入ってくる。
「いーちゃーーーーーーーーーん」
「誰だお前!!!!!!!!!!!!!」
なんだこいつ。HUETERU!!!!
「いあいあ私のことをお忘れではございませんよね!!!!!いーちゃん」
「•••••千年崎さんは記憶消失ですよ••」
グッジョブ。戸塚先生。
「忘れたのならもう一度覚えこませる!!
いまこそ対話する!!!!!この歪み•••この私が断ち切r」
なんだこいつ。マイスターなの?
「私の名前は千年崎狛子ですよいーちゃん。あなたの妹なのでぇーす」
「五月蝿え。ここは病院だぞ? あと俺の名前は••••••••」
思い出せん。なんじゃそら
「来週から新しい学校に転入なのにいーちゃんが事故にあうなんて••••あと乙女であるいーちゃんが俺なんて言葉つかいませんよ!!」
駄目だ。こいつ(俺の妹っぽい奴)と会話すると3秒に24ダメージ食らう。ベノムシェルに匹敵する威力。
「一宮とか言う人がいーちゃんを直撃コースから外したとか。」
一宮?凄い人だなぁ•••••••••
「でも一宮さんは一昨日お亡くなりになってしまったそうです。お礼の一つはしたいですね」
いきなり睡魔が襲ってきやがった。
おやすみなさいと心の中で呟くと意識は深淵の世界に堕ちていった。