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週明け

体調悪いふりして部屋に引きこもってた休日。


ヨシトは特に私に声をかけるでもなく出かけてしまった。


大丈夫?とかご飯食べれる?とかないの?心配しないの?


部屋で倒れてるかもしれないんだよ?


もう、終わりかもしれない。


心配してよ!なんてかまってちゃんみたいで恥ずかしくて言えない。


そこまでかまってほしいか?って考えた時に、そこまでじゃないかもしれない…って思ってしまう。


いよいよ心が離れてしまっている気がする。


同棲までしてどうやって別れるのよ〜。


いっそ転勤の話でもあれば…


今の会社は時々転勤の話が振ってくるらしい。


3年目以上はいつ声がかかってもおかしくないって話も聞く。


それがもし来たら、私は後ろめたい気持ちがないまま離れられる。


でもこんな…こんな、情けない決断はないよなぁ。


同じ方向を見ることも、向き合って話し合うことも出来ない。


私達は何も出来ない。



そんなことを考えていたら月曜日だ。


まだ仕事してる方が良い気さえする。


「おはようございます。」


あれ?同期のアオイちゃんが珍しくご機嫌だわ。どうしたんだろう?


あ…。一癖ある先輩が年休でいないのか。


気持ちは分かる。

あの先輩癖強すぎるんだよねぇ。


思い込みが激しいというか、自分の常識は世間の常識だと言わんばかりの押し付け。


会話せずとも聞こえてくるだけで疲れる。


アオイちゃんはいつも怒った目をしているけど、先輩は気づかない。

多分、アオイちゃんのことを仲良い後輩と思ってるんだろうな…。


毎回そんなしっかり反応してあげる必要ないのに。


と、思ってしまう私は、やはり冷たい人間なのだろうか。


ひんやりとした自分の指先をさする。



仕事を終えていつも通り私が先に帰宅した。


いつも通り夕飯の準備、終わったらお風呂の準備。


遅いなぁ…。連絡もないし…。


あ〜あ待つのも疲れた。温かいご飯が冷めちゃうから先に食べよう。


あえてご飯をしっかり食べた。


パワーが欲しかった。

自分の足でしっかりと立てる力が欲しかった。


食べなきゃ。しっかり噛んで栄養を身体に摂り込まなきゃ。


まずは自分を大事にする。

大事にされるべき人間なんだって、自分自身に言い聞かせるように自分をケアするんだ。


話はそれからだ。



ヨシトと会わないまま、火曜日になった。


起きた時にはもうヨシトは出社していなかった。


はいはい、そういうパターンですね。それでも食洗機は買いませんよっと。


朝ご飯を作りながら、前日のヨシトが片付けてない食器を睨みつける。


メインで使う私が必要ないって言ってるのに、何で週1回2回食器洗いするヨシトの意見が通ると思ってんの!?


タスクを押し付けられる未来が容易に想像出来るため、むしゃくしゃする。


想像するだけでこれだけイライラするんだから、購入なんて本当に無理だ。


楽になるのはてめーだけだろ。勘違いすんなよ。


食器の予洗い

食洗機の手入れ

食洗機用の洗剤の在庫管理

食洗機が終わった後の食洗を元に戻す作業


どの食器が食洗機対応なのかを確認する作業もある。


吐き気がする。



今朝会わなくて良かった。


盛大にキレ散らかすところだった。



会社に到着


「おはようございます…」


あれ…キレ散らかしそうな人がいるじゃん…。


本当に部署異動した方が良いわ。あの2人は相性が悪すぎる。



何とか手伝ってくださいという形で、アオイちゃんだけを資料室に連れ出せた。


一癖ある先輩から好意を寄せられてるよね?と話したところ


アオイ「きっしょ…無理無理。リコは誘われないの?」


この子の歯に衣着せぬ物言い、私は嫌いじゃない。

聴いていて爽快で気持ち良さすら感じる。


遠回りにぐちぐち言ってしまう私にはなかなか出来ない表現だ。


「私は同棲してる彼氏がいるって分かってるし…そもそも好みでも何でもない子は誘わないよ。一度も声かけられたことないわ。」


アオイ「良いなぁ。好きな人と同棲…人生楽しそう。」


「まぁ…楽しいこともそうでないことも、色々あるわよ。見えなかった部分も見えてくるしね。お互い。さ、戻りましょう。」



本当に返事をするのが精一杯だった。


周りから見たらそうなんだろうな。


私が高望みしすぎなんだろうか?


アオイ「いやだ〜またうざ絡みされる〜でも早く提出しないといけない書類がある〜」


「ワイヤレスイヤホンをしてみるのも良いと思うわ。物理的に遮るの。」


アオイ「天才じゃん。すぐ買うわ。」



アオイちゃんの即決断!即行動!の姿勢も、見習いたい。


自分がどうしたいのか、自分の気持ちがハッキリしてるんだろうな。


どうすればそんな風に出来るんだろう。


羨ましいな。


多分もう1人の神先輩も、アオイちゃんのこと好きだろうなぁ。


一癖ある先輩に遠慮してなかなかアプローチ出来ないと見た。


他人の恋路ばっか気にかけてる場合じゃないのは分かっているけど、アオイちゃんのコロコロ変化する表情を見ていたら、何だかホッとするような感覚を覚える。


彼女も頑張ってる!私も仕事するぞ…!


癖強先輩はどうか落ち着いて仕事してほしいものだ。

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