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裏の《百物語会》 ― 人魚のはなし ー  作者: ぽすしち


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21/32

おねがい


 空の色もいつもとおなじ。



 葬儀も無事におわり、男たちはまたいつものように漁にでた。


 ここ二日、とれた魚がほとんどないので、女たちは村長のところにゆかずに浜のちかくでまた貝をとり、海藻をとってそれをわけあい、家にもどった。



 

 貝をみるたび、タキちゃんのところの死んでしまった子を思い出す。


 これから先もずっと、思い出すだろう。



 あのときよみがえった婆様の声にしたがって正しかったのか?




 トン



 戸がたたかれて顔をあげたら、あけてあったそこに、タキちゃんが立っていた。



「 ・・・・た・・・」 



「なあ、お願いがあるんよ」



「 な、なに?」



 タキちゃんはやつれた顔で、すこしわらっていた。



「 あのな、海の神様のほこらがある島に、行きたいんじゃ」




「祠の、島? ・・・どうして?」



「ちょっとまえ、嵐があったあとに、この浜にあやしい《薬売り》が寄らんかった?」




「 く、・・・すりうり? む、村長むらおさのところに?」

 村長のところにはよらないといったくせに。





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