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寂しい?

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 予想外の答えに頭が真っ白になった。


 え、引き受けるって言った? 今———


 もう一度レンの顔を見るが、それはもう決意が固まった表情だった。

 胸がチクリと痛む。あれ、何で—————



「アイ…?」



 レンが心配そうに私を見る。ダメだ。絶対いま、私の顔おかしい。私は急いで彼から目を逸らした。



「………」


「えっと、レン先輩が引き受けるって決めたの…意外でした」



 助け船かは分からないが、リンがレンに質問してくれた。レンの視線が私から逸れて、ほっとする。それと同時に、段々と自分の思考が冷静になってくる。


 私———さっき、何を思った?


 レンが新しいことをするのは喜ばしいことのはずなのに、どうして嫌だなんて思ったんだ。それだけじゃない。昼休みの用事が告白じゃなくて、良かったと思った。どうして———?



「あーうん、前の俺なら引き受けてなかったかも。……でもさ、やっぱりもっと成長したいと思ったんだ。他の人から刺激を受けることもあるだろうし、人に教えることで分かることもあるはず。そういうことを考えて、やってみようと思えた。……アイのおかげだよ」


「…え?」


「アイが…いつも突っ走ってくれてるから、俺もそれに追いつきたいって思ってる。バンドの力に、少しでもなれたらって…」



 レンが微笑むのを見て、私の中の黒い塊のようなものが大きくなっていくのを感じた。だって、私のおかげって言ってくれてるのに…素直に喜べない。この泣きたくなる気持ちは何なんだ。



「あのそれって…部活に来れなくなるってことですか?」



 リンの不安そうな声が聞こえる。



「ううん、自由参加の火木と昼休み使って教えることになったから、部活には行くよ。しばらく頻度は落ちるけど」


「そうなんですね。良かった…」



 自由参加と言っておきながら、ほぼ毎日のように部活をしている私たち。部活に来ると聞いて安心したけれど、昼休みまでも教える時間にするのにはモヤっとした。



「そこまで…」


「ん? アイ、何?」


「えっ! えっと…………い、いつまでかなぁって…」


「あーえっと、冬休み中に大会があるみたいだから、それくらいまでかな」


「ふーん…」



 期間的にそこまで長いわけでもないけれど…。高校に入ってからほぼ毎日一緒に過ごしてきたのにな————


 カイトも受験に集中しているし、彼がいない間にもっと頑張ろうと思っていたところでもあったのに。


 ああ、そっか。私…寂しいのか。

 一応、自分の感情に名前がついたことで、安心した。



「ていうか、先輩たち来週修学旅行ですよね」


「え、あーそうだ。忘れてた…」



 三人が話しているのをぼーっと聞きながら、部室の壁を眺めていた。

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