43/51
向かう先
48
アイを送り出したあと、俺はリンとカノンと少し雑談をして、自分の教室に戻った。
アイのクラスをこっそりのぞいてみたが、案の定彼女の姿は見当たらなかった。
二人が何を話しているのかが気になって、そわそわして落ち着かない。これじゃあ帰るに帰れない。
毎分スマホの画面を確認するが、新着メッセージは来ない。
カイトを説得できるのはアイしかいないと思って彼女に話したが、大丈夫だろうか…。心配なものは心配である。
文化祭終わりの教室でみんなが盛り上がっているなか、俺はスマホを握りしめながらぼんやりと遠くを見つめていた。周りの喧騒が、遠くで鳴り響いて聞こえた。
しばらくしてスマホを持ち上げると、ある一件の通知が入っていた。
俺は勢いよく姿勢を正し、メッセージを開いた。
「!」
それを読んだ俺は、思わず教室から飛び出していた。行く場所は決まっている。
『これからは、レンがアイと一緒に登下校して欲しい。部活ももう行かないから、よろしく。』




