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プロローグ

プロローグ

 生臭い血の匂いが鼻をかすめる。錆び付いた鉄の獄が立ち並ぶ。もはや、我慢も限界だった。

 心の底から色が失われ、真っ白い()()()()()となってしまった自分に、深紅の()()()が腕に付着する。まるで炎のように、怪しく煌めいていた。

 

 血濡れた刀を備えながら、破けた着物をベトリと深紅に染め、目的まで歩みを進める。

 ()の護衛が真後ろから襲ってくるが、攻撃と関知するまでもなかった。

 一つ、又一つと殺めていく。()に雇われた罪無き人間を。


 地下牢の重い鉄扉を開け、地上へと繋がる道を切り開いた私は、一際豪華な扉を開ける。

 ()の姿こそそこにはなかったが、代わりに()()()が鎮座していた。


 ()()()は驚き、椅子ごとひっくり返る。

 隙だらけだ。私はその隙を逃すほどの落ちこぼれじゃない。

 慣れた手つきで抜刀し、血濡れた刃で皮膚を裂く。

 

 私の白くなったキャンバス()を、()()()が蜘蛛の巣状に色を塗った。

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