第五章 AI観察日記③
第五章 AI観察日記③
僕と咲笑は、風呂から出た。すると、咲笑がゲームをやってみたいというので、親がいない今のうちに楽しむことにした。
祐「じゃあ、やるゲームはこれ!魔術廻戦!」
咲笑「最近流行っているゲームですね!私もやってみたいと思っていました!」
祐「よし、今回はオンライン対戦にチャレンジだ!」
そして、僕らは2人で協力して、ゲームを進めた。このゲームは、いわゆるサバイバルゲームで、プレイヤー同士が勝負して、最後に残ったチームが勝利だ。このゲームの主な攻撃方法は魔術。これか、魔具を使うことで攻撃ができる。AIの咲笑と協力しているのでちゃんと計算してくれるので、魔力切れは起きないため、とてつもなく順調に進んだ。そして、残ったのは、僕と、咲笑の2人と、五条袈裟をつけた1人のプレイヤーだった。だが、もう1人のプレイヤーはこのマップ内の最強の魔術「禁断魔法 トルネード」を使ってくる気だ。敵はもう、魔術の貯めに入っている。なら、このゲームの僕の最後の切り札を見せよう。
祐「好きだよ、咲笑」
咲笑「え?」
祐「僕の心も体も、全部咲笑にあげる。だから、最後に力を貸して」
敵もそろそろ気付いただろう。このゲームはボイスチャットシステムが取り入れられており、相手にも会話が筒抜け。なぜか?それは、このゲームの主催者が、恥辱だと感じる言葉をそこで発言したものほど、攻撃力が上がるという馬鹿げたシステムがある。だが、この技はソレを利用した技だ。そう、僕が行おうとしているのは、自らのプライドを生贄にした、魔力の制限解除、そして最大出力の魔術砲だ。と、敵から、ボイスチャットが送られてきた。
?「そうくるのか、この女誑しめ!」
僕は、彼にこう言い返した。
祐「それは失礼だな、純愛だよ」
隣で、咲笑が赤面していた。なんでだ?
?「ならばこちらは、力だ!」
敵も負けじと言い返し、最強の魔術を使ってきた。僕も魔術を使う。そして、咲笑も一瞬遅れはしたものの、魔術を放つ。同レベルの魔術がぶつかった時は、連打勝負となり勝敗が決するが、人数の多いこちらの方が、有利なのは変わりない。そのまま、僕と咲笑は勢いのままに押し切り、敵を瀕死に追いやった。そして、敵は逃走、僕が追跡し、数十メートル先で捕まえた。だが、彼に撃つ魔術はもう一つもない。
?「魔術がもうないのか?」
僕は魔具を取り出す。
?「ハハハッ!そうきたか!最期くらい魔術を使えよ!」
僕は、敵を攻撃して、そいつを倒した。そして、僕らは正真正銘の、一位に輝くことができた。
祐「やったね!咲笑!」
咲笑「え、ええ。でもあの言葉はなんだったんですか?」
祐「え、あ、あ〜え〜っと」
咲笑「もしかして、告白だったんですか?」
なんて言ったらいいんだ?僕は慌てて、咲笑にゲームのルールを説明した。
咲笑「そうだったんですね…ガッカリ」
祐「なんでガッカリしてるんだ?勝てたからいいだろ?」
咲笑「…てっきり、あなたが…その…こ、告白してくれたんじゃないかと…思って…」
祐「こ、告白?」
咲笑「う、うん// 」
どうしよう…。めっちゃ気まずい…。
祐「じゃあ、もし告白だっていえば…?」
おいおいおいおい!なんてこと聞いてんだよ自分!頭がバカになったんか⁉︎
咲笑「…喜んでお受けしてましたけど…」
祐「すみません、付き合ってください。お願いします」
まさかの受けてくれた。
咲笑「…こちらこそ、よろしくお願いします//」
祐「まさか、優奈に言った事が現実になるなんてな…」
咲笑「え?なんですか?」
祐「い、いやなんでもないよ」
咲笑「付き合うことになったって事は、お母様方にご挨拶しないといけませんね」
祐「う、うん//そうだね。でも今日は、いないから、報告は明日にしようかな」
咲笑「そうですね」
祐「今日はどうやって寝る?」
咲笑「私は昨日と同じくベットの下で−」
祐「ダメだよ。僕の彼女になってもらったっていうのに、そんな君をベットの下で寝かせるなんて。ベットで一緒に寝よ❤️?」
咲笑「じゃあ、お言葉に甘えてそうします//」
僕と咲笑は一緒に、ベットの中に入った。しばらくはお互いの顔を見ていたが、数分後、僕らは眠りについた。