第二章 AIって可愛い!
第二章 AIって可愛い!
気がつくと、朝になっていた。
祐「なんだ、あんなの夢−」
?「おはようございます、祐さん」
祐「え?」
咲笑「ようやくお気づきになられたのですね?昨日の夜私が、窓から入ってきた後、私のことを見てすぐに気絶したんですよ?」
祐「あ、そうだったんだ…って、なんで君がここにいるんだ〜⁉︎」
咲笑「あなたが助けてくれると言ってくれたのでこちらのお宅を訪ねたまでです。」
祐「というか、AIって体なんか持ってるの?」
咲笑「持っている者もいます。例えば、あなた方のいうペッポー君などがそうですね。私は、人間の体を精巧に真似して作られたAIです」
祐「そうか、わかった。じゃあ、一つお願いがあって、服ちゃんと着てくれない?」
そう、ずっと指摘していなかったが、彼女は下着以外何もつけていなかった。おそらく自分が気絶したのも、急に窓から下着姿の女の子が入ってきたからだと思う。
咲笑「わかりました。ですが、私には着られるような服がありません。祐さんの服を貸してくれませんか?」
祐「女の子なんだから、可愛く頼んで欲しいな」
しまった、と思った。出会ってばっかりのAIの子にこんなこと言うべきじゃなかったと後悔した。すると少し、咲笑は考えた後、
咲笑「わかったよ♪お願い、祐さん、服かして❤️?」
祐「わかりましたー‼︎」
即答だった。こんなに可愛く頼まれたら従わざるを得ない。だが、この時自分はもっと意地悪をしてみたくなった。
祐「服を貸してあげるんだから、後で何かお返しをしてよね?」
咲笑「わかってるよ!服を着た後、何かお礼させてもらうね!」
僕が頼んだことなのに、ソレをやってもらう見返りを頼んだのだ。(嫌な奴!)僕は自分の服の一枚を貸してあげた。そして、咲笑は半袖半ズボンの格好になった。
咲笑「さてと、祐さん、服を着ましたよ?何かお礼をしてあげます」
祐「じゃあ、キスなんてどう?」
からかい半分で言った。だが…。
一瞬、咲笑は硬直した。おそらくしてくれないだろうな…。
咲笑「いいですよ!」
え?
祐「え、ちょ!」
僕の静止も聞かずに、彼女は僕の頬にキスをしてくれた。まさか、人生で初めてキスしてもらった相手がAIだなんて…。でも、初めてのキスは、すごく優しいキスだったし、初めてが咲笑さんでよかったかも❤️
咲笑「どうでしたか?」
祐「はい、すごく感動しました」
咲笑「そうですか、それは良かったです!もっとしましょうか?」
この時僕の理性はプッツリと切れた音がした。
祐「いや、いいよ。僕からする」
咲笑「え?ちょっと祐さん⁉︎」
僕は、彼女が驚くのも気にせず、咲笑の唇に優しくキスをしてあげた。
咲笑「ちゅ、んちゅ…。ハァ、ハァ…。急にしてこないでくださいよ!びっくりするじゃないですか!」
祐「ごめんごめん、我慢できなくてさ」
咲笑「そ、そうなのですか?」
彼女は顔を赤らめていた。その時、声が聞こえた。
母親「ご飯食べなさーい!」
祐「ごめーん!今行きまーす!」
親が起きたようだ。ご飯を食べろと言ってきた。咄嗟に返事をしたのであまり怪しまれないだろう。行為の途中に言われなくてよかった…。
咲笑「今の声は、どなたですか?」
咲笑が聞いてくる。そうか、咲笑は僕のお母さんを知らないのか。
祐「今の声の人は、僕のお母さんだよ。まぁ、僕は大嫌いだけどね」
咲笑「そうなんですか?でも、祐さんのお母さんということは、私はいつか挨拶しないといけませんね」
祐「なんで?」
咲笑「だって、これから私たちはけっこ…すみません、今の言葉は聞かないでください」
祐「なんて言ったの?教えて?」
咲笑「わ、分かりました。もう一度言います。これから私たちはけっこ-」
母親「ご飯早く食べにきなさい!」
祐「はーい!ごめん、咲笑。親のせいで聞こえなかった。もう一回言ってくれるかな?」
咲笑「でも、私はもう一度言いましたよ?これ以上、言って欲しいなら、私のお願いも一つ言いて欲しいです」
祐「分かったよ。でも、ご飯食べた後、学校行かないといけないから、その後でいい?」
咲笑「分かりました。では行ってらっしゃいませ!」
僕は、部屋を出て、ご飯を食べに行こうとしたが、一回戻って、
祐「親に見つからないようにしてよ。君のことは秘密で匿ってるんだから」
咲笑「分かりました!では今度こそ行ってらっしゃいませ!」
今度こそ、僕はご飯を食べ、学校に行った。
その日の学校は飛ぶように過ぎた。咲笑のことが気になって仕方がない。僕は帰ってから、本気で走って帰った。部屋に入ると、咲笑はいない。
祐「咲笑?」
咲笑「はい、ここにいます」
ベットの下から転がって出てきた。可愛い…。