世界の価値は280円なーり、週刊少年ジャンプを買いたいから世界を救おう
非常に下らないお話です、以外と世界救済ってこんな形で成り立ってるかも知れませんよ?
皆さんの勇者像をぶっ壊す!! どこかのテレビ局の前にぶっ壊す!!
「やっべ、やらかした」
「どうしたの?」
俺は焦っていた。
何に焦っているかって?
作っちゃいました、出来上がりました。私の最高傑作『人格入れ替え装置』、簡単に言うと俺の知り合いのデータを入力するとソイツらの人格を入れ替えることが出来る。
名前のまんまやんけ。
だがそれは良い、うん、全く問題ない。
だって他人に迷惑かけないから。そうでしょ? 俺のセンスの無さなんてDBのフリーザ様の性別が男と女のどっちかのかと言った疑問くらいどうでも良い。
だってフリーザ様はフリーザ様だから、彼は何者でもないのだから。
フリーザ様は唯一の存在なのだから。作者だってきっと鼻くそを穿りながらキャラデした訳じゃないんだろうし。
多分そうだと思うよ? そんなに気になるなら鳥山先生に直接聞いてみる?
止めた方が良いって、真実は奇なりって言うじゃない。
言うじゃなーい?
ざんねーん、悟空の気円斬とトランクスの剣に真っ二つにされちゃう斬り!!
とまあ話は戻すけどザーボンさんの失態も一度許すくらいの心の広さがフリーザ様なのだから、そんなもんどうでも良い。
では俺が何をやらかしたか、だ。
今回の問題はソレ、じゃあそろそろ発表しても良いかなー? いいともー!!
はい、発表しまーす。
ドゥルルルルルルルルルル、……ティーッティティッティティー!!
「なんと勇者と魔王の人格を入れ替えちゃいました、間違えて」
「え? 博士、さっきから独り言多くない?」
「何でもない、俺はこの国きっての最高技術者だぞ? 助手くんの上司だぞ? 斉藤さんだぞ?」
「博士って最近ボケてないですか? この前も王様から肩たたき装置を依頼されたのに手違いで大量破壊兵器の機動要塞作りましたよね?」
「あー、アレはだね手違いじゃない。アレやコレやと付け足していたら気が付いた時には機動要塞になってしまっただけ」
アレは王様が好き勝手俺に注文するのが悪い。
最初は「肩が凝ったからなんか作ってー」とか言い出したと思えば、ついでにキャタピラーも付けろとか、カッコいいからキャノン砲を付けろだの。
後は何だっけ? 雰囲気出したいからミノフスキー粒子を散布出来るようにしろとか、終いにはモビルスーツを射出出来るようにしろだのメガ粒子砲を搭載しろって言うんだぞ?
男のロマンの塊か。
結果、どう足掻いても機動要塞になっちゃうじゃん。
寧ろ完全にアーガマかホワイトベースじゃん。
断じて俺は悪くない!! 悪いのは王様です!!
とまあ、肩たたき装置の件は良いとして、問題はやはり『人格入れ替え装置』の方だ。コレはまずい、流石の俺でも焦ってしまう。
機動要塞が絶賛国を壊滅させる寸前だけど、そんなことはどうだって良いくらいだ。
私のツルッツルの禿頭からナイアガラかってくらいに冷や汗が止まりません、だってこっちは完全に俺が悪いじゃん。
嫁さんにバレたら絶対にお小遣い減らされちゃうんだからピンチです。
どうしよう、いき付けのキャバクラでツケが残ってるし週刊少年ジャンプも毎週欠かさず買ってるし困るよー。
自宅で入浴するタイプじゃないんだよ、げふ。げふふふふ!!
とにかくお小遣いを減らされるのだけは避けないとな。ここは一つ、然りげ無ーく助手くんに探り入れてみようか?
うん、それが良い。あくまで然りげ無く。違和感を与えない様に、スマートにナメック星人のデンデを殺したフリーザ様の様に大胆かつスマートに。
「ね、ねえ? 助手くんさ、ちょっと聞いて良い?」
「え? 何ですか?」
「あくまで、本当にあくまで何だけど。仮の話ね」
「はい?」
「だから仮の話だよ。もしも……もし仮にだ、パラレルワールドの話と思って欲しいんだけど」
「博士が髪フッサフサって言うパラレルワールドじゃなくて?」
「それも羨ましいけどちょっと違う」
「じゃあ何ですか?」
「……勇者と魔王の人格が入れ替わったら世界はどうなると思う?」
「え? 大して変わらないんじゃないっすか?」
「え? そ、そうかな?」
「だってアイツらって英雄ぶってるけど何やってるか実態が良く分からないじゃないっすか」
「そ、そうだぞー。アイツらは国民からの血税でドンパチやってるんだ、ルイーダの店だって勇者しか接客しないから不要だぞー」
「本当ですよねー。てゆうか勇者もルーラで実家に帰れるなら節約しろって話っすよねー」
「……もう良い、助手くんの本音は分かった。君は俺と同じ思いを抱える同志だったよ」
「どしたんですか? フリーザ様よろしくの博士の禿頭から大量の冷や汗が溢れ出てますよ? 叶姉妹から溢れ出るカリスマ性みたいにダダ漏れですよ?」
「何でもなーーーーーーい」
さて、探りを入れた結果…………このまま放置!!
そだよね、だって俺が黙ってれば誰も気付かないじゃん? じゃあ放置でしょ。
今放置しないでいつ放置するの?
今でしょ!!
はい、ここでこのお話は終了。
因みにですね、勇者と魔王が人格入れ変わった結果、世の中から争い事が無くなって平和な世の中になりましたとさ。
奇しくも俺は世界を救った影のヒーローになりました。
ハゲのヒーローじゃないよ? しかも世界が平和になって嫁さんがお小遣い増やしてくれました。後が良ければ全て良し!!
その代わり機動要塞が国を壊滅させたけど、プラマイゼロと言うことでなかったことにして貰いました。
だって、アレは俺の責任じゃないもん。
しーらない。