表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

解放

作者: WM

私は産まれて間も無く、小さな檻に入れられた。



小さかった私は毎日汚い容器に入ったものを飲んでいたけど、身体がその飲み物を飲まないといけないことを知っていたのだろう。飲み物が出てくる時間帯はバラバラだったが、その飲み物を飲み続けているとき、私を観ている大きな物が、低い声で何かを私に言ってきていた。

だけど、私はそれが何を言っているのかはわからなかった。それよりも、今目の前にある飲み物のことを優先した。次、いつ出てくるかもわからない大切な飲み物。私は本能的にそれを飲み干した。

「お前は、良い商品になる。」

その言葉の意味もわからぬまま、容器が回収されてしまった。



飲み物が無くなって、しばらくすると、お腹の辺りが痛くなったりムズムズする。

それが起こると、お尻から何か臭いものが出てきたり、いつもの飲み物とは違う嫌な匂いの液体が出てくる。

何だか、よくわからないが、それらが出た後は妙に身体が軽く感じた。だから私は、それらのことは気にしたことがない。体に付こうがなんだろうが、本当に気にならなかった。



お腹が少し満たされて、身体が軽くなった次にくるのは、身体を横にしたいという気持ち。

そして、横になると、いつの間にか檻の外が明るくなったり、暗くなっていたり、飲み物を入れるための大きな音がしていたりと、いろんな状況になっていた。



身体を横にした後は、決まって動き回りたくなる。私は隣の檻にいる物よりもまだ身体が小さかったため動き回ることができた。檻の外をキョロキョロ見ていると、私の檻の他にもたくさんの檻があることがわかる。他の檻の中を見ると私よりももっと大きな身体の物もいた。

その物は一瞬、私のことを見ると、身体を横にした。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ