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第二十三話 ゲームが出来ればそれで良し!

 前回のあらすじ!


 いつものように近くの病院で診察を受けたあと、どこか見覚えのある少女にあったと思ったら、その少女は、ゲームで出会ったラウさんだった!

 その事実に驚く俺はその後……


「一緒に家まで帰ることになったのだ……と」

「誰に向けて説明してるんですか……?」


 誰って……そりゃあ……だ、誰だ?

 ……これ以上はいけない気がしたから触れないことにする。うん。俺知らない。


 とりあえず、俺は今、ラウさんと一緒に家まで帰っている。

 というか、ラウさんの家がとても近かった。具体的にいうと、俺の家から二軒はさんだ所にラウさんの家があった。世間って狭いなー(棒読み)。


「そ、そういえば、ラウさんは、どうして病院に?

 いや、言いづらいことなら、言わなくても良いんだけど」

「あっ、はい。その、小さい頃から胃腸が弱いので、消化を助けるお薬を……」


 あー、だから、薬を貰っていたのか。納得。


「み、ミナさんは、どうして病院に?」

「あー……」


 まぁ、質問されるとは思っていた。自ら墓穴を掘ったかもしれないが。

 ぱっと見の俺は、すこぶる健康的な少女である。肌白いけど病的ではない。病院に行くような見た目ではない。


「その……最近、ニュースでやってるTS症候群にかかった患者の一人でね……」

「あっ、その……す、すみません。失礼なこと聞いて……」

「あいや、大丈夫。そんな、凄く気にしている訳じゃあないし」

「ですが……」


 まぁ、普通そうなるよね。いきなり人生が激変したんだし、体の変化とかこれからの人生に不安を抱えている人がほとんどだからね。俺と同じ、TS症候群の患者は。

 俺も不安は多少なりともある。欠片もない訳じゃあないからね?

 とはいっても、俺には夢中になっているものがある。そこまで不安は感じてない。


「ぶっちゃけ、俺はゲーム出来ればそれで良いし」

「えぇ……」


 何故かラウさんが困惑した顔を浮かべた。解せぬ。


「何だかミナさんの将来が不安です……」

「えぇ!?何でですか!?」


 少女達の後ろには、夕日に照らされた彼女たちの二つの影が、くっきりうつしだされていた。

とりあえず、今回で「ゲームが出来ればそれで良し!」は終了とさせていただきます。

もしかしたら、ふとした拍子に続きを書くことがあるかもしれませんが……

ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。


ちなみに四月から新しいシリーズをゆっくり執筆・公開していく予定ですので、興味がおありの方はそちらをどうぞ。

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