第二十話 VSアルラウネ 第二形態
「さっきから散々やってくれたからねぇ……覚悟しなよ!特にそこの小娘!」
「俺は、男だっ……うわっ、あぶねっ!」
第二形態に入ったアルラウネは、その遠距離広範囲魔法で戦況をかき乱す。……俺にばっか、魔法が飛んでくるのは気のせいではないよな。うん。……なんか、ごめんね。
「オサム!きっちりヘイト稼げよ!」
「元はといえば、ヘイト稼ぎすぎたお前が悪い!」
「そこはどうにかしろよ!タンクだろ!?」
「無茶いうな!まだ、レベルが低くてあんまりスキルを覚えられてないんだよ!」
……もの凄く罪悪感をもった。すまない、本当にすまない。
「……なんか、すまん!この通りだ!」
「とにかく、避け続けてろ!」
オサムの言う通りだった。
ともかく、俺は出来るだけ皆を巻き込ませないように、逃げ続けている。
その間に、ヤコウさんが暗器を投げ、リリアさんが魔法を放ち、ラウさんが蔦を使って進路を遮る。
……ここまでやっているが、第二形態のアルラウネは、物理も強かった。
「はぁぁ……ぁあっ!」
「ちょちょちょっ!?」
アルラウネの攻撃で、周辺の木々が吹き飛ばされる。……それはかなりの威力で、飛んでくる木々が凶器になって、襲ってくる。
……とんでもない威力で、飛んでくる木々が周りの木々にぶつかり、ぶつけられた木々が倒れて、俺に襲ってくる。かなり不規則に動かされる故に、ワンミス即終了の空気がぷんぷんする。正直、やばい。
「はぁ、はぁ、ちょこまかとぉ……」
アルラウネに疲れが見てとれる。攻撃の手が緩められる。その間にも、俺以外からの攻撃がアルラウネに当たる。さぁ、いつになったら倒れる……?
「こうなったら……」
すると、アルラウネは自らの体を丸め、植物を盾にして何やら詠唱を始める。何かやばいものが来そうだが……もしかしたら、中断できるか……?
「オサム!詠唱は中断できるのか?」
「でかい威力の一撃か、クリティカルで出来る!まぁ、運ゲーではあるがな……」
「合点承知!」
その言葉を聞いて、俺は構える。
植物の盾の中で、最も脆い部分を探す。すると、リリアさんによる火魔術で焼けている部分が見えた。ここに強い衝撃を加えれば、あるいは……。
そう考えた俺は、どこかの大工の息子で格闘家な人を思いだし、腰を深く落として真っ直ぐ突きだす……!
「内衝……正拳づき!」
そして──
「ま、またなのぉおお!?」
アルラウネは、悲鳴を上げながら吹っ飛んだ。
……何処か、デジャヴを見た気がするのは気のせいじゃなそうだった。




