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からかわれて
しょくばれんあい6
「ちょっと、もう…。」
笑って立ち上がろうとした瞬間、突然、自分の身体から力が抜けていくのが分かった。
「鈴木さん?」
加藤さんが呼ぶのが聞こえるけど、あたしは耐えられずにがくん、と机の上に突っ伏した。
あれ?身体がぜんぜん動かない。
そういえば、木曜くらいから具合が良くなかったかもしれない。
でも、加藤さんからの電話が嬉しくて、久しぶりに加藤さんに会えるのが待ち遠しくて、そんなこと、すっかり忘れてた。
コーヒーのカップをのけておいたから、当たらなくてよかったな、とかどうでもいいことを考えながら、あたしは意識が遠のいていくのを感じていた。