アンブリアメンテ 【選ばれたピアニスト】 14
[繭子]:「…………」
[カホラ]:「…………」
……………………。
…………。
……。
少しすると――。
[繭子]:「あっ!?」
どうやら、紅葉のピアノはマユ姉を選んだようだ。
[繭子]:「しゅ、集中、集中……」
そう言いながら目をつぶる。しばらくして、光は収まった。
[繭子]:「ふう、よかった~」
[セフィル]:「繭子、手を開いてみるんだ」
[繭子]:「あ、はい」
手を開くと、石は黄色に変化していた。見た目からして、イエロージャスパーだろう。
[繭子]:「やった、選ばれたんだー」
[セフィル]:「だから言っただろう? 選ばれないことはないって」
[繭子]:「はい、ホントによかったよー」
本当に心配だったんだな、マユ姉。
[繭子]:「ふーちゃん、ふーちゃん。ワタシ選ばれたよー」
[吹雪]:「あー、見てたから分かってるって」
[繭子]:「誉めて、誉めて」
[吹雪]:「はいはい、よかったな、選ばれて。だが、これからが本番なんだから、手を抜くなよ」
[繭子]:「はーい」
[聖奈美]:「……本当に、教師なのかしら」
[セフィル]:「さて、残るはカホラだけだな」
[カホラ]:「順当に行けば、私は風花のピアノってことになるわね」
[セフィル]:「うむ、そうなってほしいものだ。みんな、後少しだから付き合ってくれ」
[4人]:「はい」
[セフィル]:「よし、行くか」
……………………。
…………。
……。
[繭子]:「えーっと、舞羽ちゃんが桜花のピアノで、聖奈美ちゃんが海風のピアノ、で、ワタシが月影のピアノだね」
[舞羽]:「そうですね」
[聖奈美]:「で、カホラさんが風花のピアノになるわけですね」
[繭子]:「そっか。うん、みんなそれぞれ季節にピッタリ合ってるね」
[聖奈美]:「そうですか?」
[繭子]:「うん、舞ちゃんは、春ーって感じだし、聖奈美ちゃんも夏ーって感じがするよ」
よく分からない主張だな、というかさっきの舞羽の言ったことに若干似ている。
[繭子]:「カホラちゃんも冬ーって感じがするしね」
[聖奈美]:「そ、そうですか」
[繭子]:「うん、頑張らなくちゃ」(繭子)
[聖奈美]:「その意見には賛成ですね」
[セフィル]:「よし、じゃあカホラ、以下略だ」
[カホラ]:「はい」
先輩は目をつぶり、集中を始める。




