アンブリアメンテ 【選ばれたピアニスト】 12
[セフィル]:「よし、三人はさっきと同じようにするんだ」
[三人]:「はい」
俺と舞羽は端の方で待機する。
[舞羽]:「今度は、誰が選ばれるのかな?」
[吹雪]:「どうだろうな? 何となく、夏ってイメージがするのは」
三人に目をやる。
[吹雪]:「杠、のような感じがするんだが」
[舞羽]:「吹雪くんはそう思うんだ?」
[吹雪]:「何となく、な。選ぶのはピアノだから何とも言えないけど」
[舞羽]:「そうだね」
[セフィル]:「よし、三人とも、目をつぶるんだ、そして集中だ」
[三人]:「はい」
そして、ピアノに意識を集中させる。
……………………。
…………。
……。
少しすると――。
[聖奈美]:「んんっ!?」
杠の右手が光を放ち始めた。
[聖奈美]:「…………」
さっき学園長に言われたように、杠は何も言わずにそのまま精神集中をする。やがて、光は収まっていった。
[聖奈美]:「あたし、ですね」
「そうだな、手を開いてみるといい」
[聖奈美]:「はい。……」
[繭子]:「わー、キレイだね」
[カホラ]:「舞羽とはまた違った色ね」
遠目からだが、確かに舞羽のジャスパーとは色が違う。
[セフィル]:「グリーンジャスパーになったな」
[聖奈美]:「この色って、季節毎に異なるんですね」
[セフィル]:「そうだな、それぞれの季節のイメージによって色は異なってくるようだ」
[聖奈美]:「そうですか」
[セフィル]:「それを無くすんじゃないぞ」
[聖奈美]:「はい」
[舞羽]:「吹雪くん、予想当たったね」
[吹雪]:「そうだな、当てずっぽうだったんだが」
[舞羽]:「でも、何となく分かるよ。杠さんって夏ってイメージが合うもの」
[吹雪]:「舞羽はそう思うのか?」
[舞羽]:「うん、杠さんの名前に“ナミ”って入ってるしね」
[吹雪]:「……ちょっとこじつけっぽくないか?」
[舞羽]:「そうかな?」
[吹雪]:「まあ、どう思うかはそれぞれの自由だけどよ」
[舞羽]:「うん。これで、後は二人だね」
[吹雪]:「ああ」
先輩とマユ姉だな。




