アンブリアメンテ 【選ばれたピアニスト】 8
[セフィル]:「スケジュールに活かすとしよう」
[聖奈美]:「普通にしてて75って、あんたどんだけ持ってるのよ」
[吹雪]:「そんなこと言われてもな……」
[聖奈美]:「……」
怖いな……。
[繭子]:「後25ってことは、ふーちゃんの魔力じゃまだ足りないってことですかー?」
[セフィル]:「そうだな、頑張ればできるのかもしれないが、倒れる危険性があるな」
[繭子]:「そうなんだ、ふーちゃんでもかー」
[セフィル]:「だが、現時点でこの魔力なんだ。歴代のハーモニクサーの中でもかなり高い能力を持っているよ、吹雪は」
[繭子]:「ホントですか? さすがワタシの弟だー」
[セフィル]:「ふむ、ラブラブだな、二人は」
[吹雪]:「ら、ラブラブって……」
[セフィル]:「とりあえずは、だ。吹雪にもスケジュール表を渡しておこう。飽くまでも仮だから、変更の場合も大いにあるから、そこを抑えていてくれ」
[吹雪]:「分かりました」
紙を受け取り、ざっと目を通す。
……………………。
[セフィル]:「まあ、後でゆっくり目を通すといい。ホーリーカルムを拾得するのが、吹雪のすべきことのまず一つだ」
[吹雪]:「はい」
[セフィル]:「もう一つだが、吹雪には四人の練習を見てもらおうと思う」
[吹雪]:「見る? 練習に付き合うってことですか?」
[セフィル]:「うむ、そういうことだ」
学園長はうなずいた。
[セフィル]:「ホーリーカルムを拾得するのも大事だが、ハーモニクサーでもっとも大事なのはピアニストとのつながりだ。自分の能力を分け与えるわけだから、友好を結んでおかないといい結果にはつながらないからな」
[吹雪]:「そうですね。付き合うっていうのは、どんな風にでしょうか?」
[セフィル]:「それは吹雪の自由だ。吹雪のスタイルで四人の練習に付き合ってくれ。こちら側からは特に指示はない」
[吹雪]:「分かりました」
[セフィル]:「心を一つにして頑張ってくれ」
[吹雪]:「はい、了解です」
心を一つに、か。
[セフィル]:「ああ、ピアニストのみんな。吹雪が来たからって追い返したりしないようにな」
[繭子]:「はーい」
[舞羽]:「分かりました」
[カホラ]:「分かったわ」
[聖奈美]:「…………」
三人はすぐに返事をしたが、杠はちょっと顔をしかめていた。
[セフィル]:「よし、そろそろいい時間だな。みんな、行くぞ」
[舞羽]:「え? 行くってどこに?」
[セフィル]:「もちろん、ピアノのところにだ。あ、さっき渡した石を忘れるなよ」
[聖奈美]:「ピアノって、それぞれ違うところにあるんですよね?」
[セフィル]:「ああ、少し歩くが、大丈夫か?」
[舞羽]:「はい、大丈夫です」
[セフィル]:「よし、では行くぞ」
……………………。




