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ソプラノ【完全版】  作者: バゴ・デュークオブマーマレード
83/300

アンブリアメンテ 【選ばれたピアニスト】


12月3日(金曜日)


 [場所:学園長室]


[セフィル]:「――というわけで、私が学園長だ。まあ、本名を言っておけば、セフィルだ。沢渡・エレディ・セフィルだ」

[吹雪]:「沢渡……? え? 先輩?」

[カホラ]:「うん、実はね」

[舞羽]:「そ、そうだったんだ」

[吹雪]:「学園長が、カホラ先輩のお母さんだったのか」

二年も同じ部活で過ごしていたのに全く気付かなかったぞ。

[カホラ]:「言ってなかったかしら?」

[吹雪]:「初耳ですよ」

[カホラ]:「ごめんね、別に言う必要もないかなって思って。先入観持たれるのも少しイヤだしね」

[セフィル]:「そんなことでそんな風に見る生徒は放っておけばいいんだ。気にすることはない」

[カホラ]:「まあ、そうなんだけどね。お母さん、威厳あんまりないし」

[セフィル]:「何を言うんだ。時折お茶目をするだけだぞ」

[カホラ]:「それがいけないのよ」

[セフィル]:「そうなのか? それは困った……」

確かに、言われてみると親子って感じがするな。顔が結構似てる気がする。

[セフィル]:「それにしても、こうしてみると見知った顔ばかりだな。須藤に繭子に杠にカホラ、そして大久保だな」

[俺&舞羽]:「ど、どうも」

[聖奈美]:「知っていただけて光栄です」

[繭子]:「まさかワタシが選ばれるなんてな~」

[セフィル]:「そうだな。教師で選ばれるのは、かなり久しぶりかもしれんな」

[繭子]:「どうしてワタシだったんでしょうか~?」

[セフィル]:「それは決まってるだろう、四季のピアノに気に入られたからだ」

[繭子]:「それしかないですよねー」

[セフィル]:「繭子はピアノに選ばれたんだ、たくさんいる学園の者たちの中でな。しっかりしなければならないぞ」

[繭子]:「はい」

[セフィル]:「で、こっちは生徒会長だな。お前の活躍はよく知ってるぞ」

[聖奈美]:「お褒めに預かり光栄です」

[セフィル]:「そんなに堅くなるな、もっと柔らかく接してくれ」

[聖奈美]:「いえ、しかし、この学園で一番偉いわけですし」

[セフィル]:「何を言う、お前とは立場上ちょくちょく顔を合わせているじゃないか。こんなガチガチな会話をする仲じゃないはずだ」

[聖奈美]:「わ、分かりました。でも、敬語は使わせてください、これはケジメですので」

[セフィル]:「うん、頼んだぞ」

[聖奈美]:「はい」

[セフィル]:「そして、魔法研究部の二人だな」

[舞羽]:「(ペコリ)」

[吹雪]:「はじめまして」

[セフィル]:「うん、君たちの作品は評判がいいぞ。完成度が高いようだな、カホラからよく聞いてるぞ」

[吹雪]:「そう言ってもらえると嬉しいです」

[舞羽]:「ありがとうございます」

[セフィル]:「また新しいのが完成したと聞いてるが」

[吹雪]:「あ、はい、プラネタリウムを作ってみました」

[セフィル]:「プラネタリウム? それはすごいな。一度見てみたいものだ」

[舞羽]:「部室にありますから、よければ見にいらしてください」

[セフィル]:「それは楽しみだ。もし暇があれば、私の欲しい物を作ってほしいな」

[吹雪]:「学園長、何か欲しい物があるんですか?」

[セフィル]:「うむ、ある」

[吹雪]:「それは一体?」

[セフィル]:「車だ」

[吹雪]:「いやいやいや、ちょっと待ってください。車はちょっと無理がありますよ」

[セフィル]:「む? そうか? 君たちなら出来そうな気がするんだが」

[舞羽]:「そう言ってもらえるのは嬉しいですけど、多分学園生活中には終わらないです」

[セフィル]:「そうか、ではミニカーでもいいぞ」

[吹雪]:「それは玩具ですから、学園長乗れなくなりますよ」

[セフィル]:「確かにそうだな。じゃあ何でもいいから私に作ってくれ」

そんなアバウトな……。


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