ブリランテ 【ディスティニーデイ】 7
[吹雪]:「大分、揃ったな」
[ダルク]:「うん、次はこれを綴じ込まないとね」
[吹雪]:「このファイルに入れるのか?」
[ダルク]:「うん、これでパッチンしてからね」
ダルクは穴開けパンチを持ってやってくる。
[ダルク]:「これが終われば、一段落するよ」
[吹雪]:「よし、じゃあ早速やるか」
[ダルク]:「うん、頑張ろう」
一旦これをこっちに置いてと。しかし、本当にたくさんあるな。よく見ると10年前の資料とかも中から出てくる。卒業生の意見を参考にするのも大切なことなんだろう。
[ダルク]:「気になる? 吹雪」
[吹雪]:「ん、少しな。こうして見ると結構おもしろい」
[ダルク]:「忙しいけど、やってみると色々分かることもあるんだよ。完全な雑学だけどね」
[吹雪]:「そうなのか、例えば?」
[ダルク]:「そうだねー、じゃあ。マジックコロシアムで優勝した人でも、テストで実技試験を受けなきゃいけないよね」
[吹雪]:「ああ、成績を付けなきゃいけないからな。当然のことだな」
[ダルク]:「当時、マジックコロシアムで優勝した人は、魔法関連のテストは全て免除になるっていう特権があったんだ」
[吹雪]:「何ー? それマジか!?」
[ダルク]:「うん、優勝できる力を持ってるなら実技でも結果は見えてるってことで、しなくても最高点を上げるってことになってたんだって」
[吹雪]:「何だそれ、教師も楽がしたかっただけなんじゃ」
[ダルク]:「どうなんだろうね。でも、今からは考えられないくらいとっても素敵な特権だったんじゃないかな」
[吹雪]:「まあそりゃあ嬉しいだろうな」
[ダルク]:「でも、その当時、ちょっとした問題があってね。多分それがあったからそういう特権を設けたんだと思うの」
[吹雪]:「問題?」
[ダルク]:「うん、マジックコロシアムの出場者が激減したんだって」
[吹雪]:「ああ、なるほど」
[ダルク]:「年々出場者が減っちゃって、このままじゃ大会がなくなってしまうんじゃないかって言われてたんだって。でも、伝統行事を途切れさせるわけにはいかない。それで思いついたのがその特権ってわけ」
[吹雪]:「で、効果は?」
[ダルク]:「もう絶大。テストが免除になるならって人がたくさんいたみたいでその年の出場者は50人を越えたみたい」
[吹雪]:「50人? そりゃ多いな」
今年の出場者を倍にしても足りないぞ。
[ダルク]:「おかげで生徒会も保健室もてんてこ舞いの忙しさで、一日じゃ終わらないから大会日程も二日に変更になったんだって」
[吹雪]:「じゃあ、大盛況だったんだな」
[ダルク]:「うん、予想以上のものだったみたいだけどね」
[吹雪]:「その特権は約束通りに適応されたのか?」
[ダルク]:「うん、優勝者は実技テスト諸々免除、来年も出る意思を見せてた人もたくさんいたみたい」
[吹雪]:「ほお」
[ダルク]:「でも、学生の本分は勉強なのに、テスト免除っていうはやっぱりやりすぎだって声が大きくなってきて、その年から三年後くらいにその特権は廃止されたんだ。それでも、マジックコロシアムのおもしろさは生徒に伝わったみたいで、出場者は今年ぐらいをキープできてるみたいだよ」
[吹雪]:「そうか、じゃあ特権はもうないのか」
[ダルク]:「どうだろう。ひょっとしたら、少しは評価されてるのかもしれないけどね」
[吹雪]:「でも、廃止にしたのは間違ってないかもな」
テストしたくないから頑張るっていうのは、動機が不純だしな。
[吹雪]:「当時の優勝者に会ってみたいもんだ」
[ダルク]:「まだこの島にいるのかな?」
[吹雪]:「どうだろうな」
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